スペシャルな楽しみ方がある!? 「サブウーファー」、導入のススメ 第10回 マニアックな鳴らし方について | Push on! Mycar-life

スペシャルな楽しみ方がある!? 「サブウーファー」、導入のススメ 第10回 マニアックな鳴らし方について

カーオーディオシステムのレベルをもう1ランク上げようと思ったとき、サブウーファーの導入も有効策の1つとなり得る。当特集では、その理由から実践方法までを多角的に解説してきた。今回はその最終回として、“マニアック”な使い方について説明していく。

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「サブウーファー」を2発使いしたオーディオカーの一例(製作ショップ:カーファイ<神奈川県>)。
  • 「サブウーファー」を2発使いしたオーディオカーの一例(製作ショップ:カーファイ<神奈川県>)。
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  • 「サブウーファー」を2発使いしたオーディオカーの一例(製作ショップ:Jクラブ<島根県>)。
  • 「サブウーファー」を2発使いしたオーディオカーの一例(製作ショップ:Jクラブ<島根県>)。
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カーオーディオシステムのレベルをもう1ランク上げようと思ったとき、サブウーファーの導入も有効策の1つとなり得る。当特集では、その理由から実践方法までを多角的に解説してきた。今回はその最終回として、“マニアック”な使い方について説明していく。

車内で超低音をステレオで鳴らすのは難しい!?

早速本題に入ろう。まずは、「ステレオで鳴らす」というアプローチについて解説していく。

ちなみにこれまでも度々触れてきたように、カーオーディオでは「サブウーファー」はモノラルで鳴らされることが多い。なぜならば超低音は1波長が長いので狭い車内では音の出どころが分かりづらく、結果、ステレオ感を出しにくいからだ。そしてモノラルで鳴らせばもろもろをシンプル化できる。使用するユニットの数を減らせるのでコストを抑えられ、サウンドチューニングもやりやすくなる。このようにモノラルで鳴らすことにはメリットが多々あるのだ。

ところで、サブウーファーが奏でる超低音の1波長はどのくらいの長さなのかをこの機会に説明しておこう。「サブウーファー」は60Hz以下の音を担当することが多いので、この60Hzの音で考えてみると以下のとおりだ。音速は約340m/sなので、つまり音は1秒間に約340m進む。ということは、60Hzの音は340m進む中で60回の上下動を繰り返すこととなる。で、その1回の動きの長さ(1波長)は、340m➗️60で、約5.67mということになる。60Hzよりもさらに低い音は、これ以上に1波長が長い。ゆえに狭い車内では特に、超低音のステレオ感を出しにくい。

しかし、敢えてのステレオ使いも1つの選択肢となり得る。音源はステレオで録音されているわけなので、原音を忠実に再現しようとすることにこだわるのなら「超低音もステレオで鳴らすべき」という考え方にもまた一理ある。そして実際それを実行しもろもろが上手くいくと、より深みのあるサウンドを獲得できる。

「サブウーファー」を2発使いしたオーディオカーの一例(製作ショップ:Jクラブ<島根県>)。「サブウーファー」を2発使いしたオーディオカーの一例(製作ショップ:Jクラブ<島根県>)。

ただし、「サブウーファー」のステレオ使いは難易度が高い…。

とはいえ、ステレオ使いがより難易度の高いアプローチであることもまた事実だ。まずはコストが多くかかる。「サブウーファーユニット」を2発用意しなくてはならず、それを鳴らすためのパワーアンプのch数もより多く必要になる。そしてサブウーファーボックスも2つこしらえなければならず、搭載スペースも多く取られる。

さらにはサウンドチューニングの難易度も上がる。使用する「サブウーファーユニット」の数が増える分、ケアすべき要素も増えるからだ。

しかしながら挑戦する意義は小さくはない。究極を求めようとするのなら、「サブウーファー」のステレオ使いに取り組んでみても面白い。覚えておこう。

ところでモノラルで鳴らされる場合にも、「サブウーファーユニット」が複数発使われることがある。

例えば以下のようなケースが有り得る。超低音の量感を得たいと考えつつも積載スペースの関係で大口径の「サブウーファー」が使いづらいとき、小口径のサブウーファーを2発用いると振動板の合計面積を増やせるので、低音の量感を出しやすくなる。もちろん、1発ずつの口径が小さいのでローエンドまで鳴らし切ることが難しいことは変わらないが、量感のアップには効果がある。

ちなみに口径が小さい「サブウーファー」は、タイトな低音を出しやすい。ゆえに小口径のサブウーファーを複数発使うと、タイトさと量感を両得できたりもする。特に車格が小さめのクルマでは使える作戦だ。参考にしてほしい。

カロッツェリア・TS-WX1220AHカロッツェリア・TS-WX1220AH

量感と音圧にこだわった鳴らし方に挑戦するのも、アリ!

また、音圧にこだわろうとする場合にも「サブウーファー」の複数発使いは力を発揮する。大口径の「ユニットサブウーファー」を2発搭載すれば、相当にパワフルに超低音をドライブできる。中には4発用いる強者もいる。

もちろん、このアプローチも難易度が高い。システムが大型化するのでコストもインストールスペースも多くかかる。しかし、「大音量で音楽を楽しみたい、しかも低音の圧力も目一杯感じたい」、そう考えたときにはこの作戦はアリだ。

なお、「ユニットサブウーファー」を用いた多発使いはコストも手間もかかるので、「パワードサブウーファー」にてこのような楽しみ方を実践するという手もある。

ちなみにカロッツェリアでは、そのような楽しみ方をするのに向いている「パワードサブウーファー」をいくつか用意している。例えば『TS-WX300TA』(税抜価格:3万円)というモデルがあり、当機には30cmの「サブウーファーユニット」が用いられている。そしてボックスも大きい。ラゲッジスペースを埋め尽くすかのような大型の円柱形のボックスが使われている。これを用いれば、手軽にパワフルな超低音を堪能できる。

また『TS-WX1220AH』(税抜価格:6万円)というモデルでは、30cmの大口径「サブウーファーユニット」が2発も搭載されていて、しかもボックスはよりローエンドまで鳴らしやすい「バスレフボックス」となっている。パンチの効いた超低音を楽しみたいと思ったときには、このような製品があることも思い出そう。

カーオーディオでは、「サブウーファー」を用いることで楽しみ方の幅が広がる。もう1ランク上のサウンドを得たいと思ったときには、これの導入の検討をぜひに。

太田祥三|ライター
大学卒業後、出版社に勤務し雑誌編集者としてキャリアを積む。カー雑誌、インテリア雑誌、そしてカーオーディオ専門誌の編集長を歴任した後、約20年間務めた会社を退職しフリーに。カーオーディオ、カーナビ、その他カーエレクトロニクス関連を中心に幅広く執筆活動を展開中。ライフワークとして音楽活動にも取り組んでいる。

《太田祥三》

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