固定の仕方でコストと音色が変わる!? 「サブウーファー」、導入のススメ 第9回 設置方法について | Push on! Mycar-life

固定の仕方でコストと音色が変わる!? 「サブウーファー」、導入のススメ 第9回 設置方法について

カーオーディオでは、「サブウーファー」を導入することでもサウンドクオリティのグレードアップを図れる。当特集では、その理由から導入の仕方、そして楽しみ方までを多角的に解説している。当回では、「サブウーファーボックス」の固定方法について説明していく。

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「ユニットサブウーファー」を搭載したオーディオカーの一例(製作ショップ:パラダ<福井県>)。
  • 「ユニットサブウーファー」を搭載したオーディオカーの一例(製作ショップ:パラダ<福井県>)。
  • 「ユニットサブウーファー」を搭載したオーディオカーの一例(製作ショップ:パラダ<福井県>)。
  • 「ユニットサブウーファー」を搭載したオーディオカーの一例(製作ショップ:パラダ<福井県>)。
  • パワードサブウーファーの一例(フォーカル・Ibus 20)。
  • パワードサブウーファーの一例(DLS・ACW10)。
  • パワードサブウーファーの一例(カロッツェリア・TS-WX1220AH)。
  • ボックスサブウーファーの一例(カロッツェリア・TS-WX2030)。
  • パワードサブウーファーの一例(ケンウッド・KSC-SW40)

カーオーディオでは、「サブウーファー」を導入することでもサウンドクオリティのグレードアップを図れる。当特集では、その理由から導入の仕方、そして楽しみ方までを多角的に解説している。当回では、「サブウーファーボックス」の固定方法について説明していく。

小型・薄型の「パワードサブウーファー」の設置場所のお薦めは…?

最初に、小型・薄型の「パワードサブウーファー」の設置方法について説明していく。

小型・薄型の「パワードサブウーファー」はシート下に設置されることとなるのだが、さて、運転席の下か助手席の下か、このどちらに取り付けると良いのかというと…。「どちらでも良い」というのが答だが、音圧を体で感じたいと思う場合には運転席の下が向いていて、音圧は感じたくない(音だけが聴こえれば良い)と思うのであれば助手席下が向いている。

ただし、助手席に奥さまを乗せることが多いというような場合には、助手席下だと奥さまに嫌がられる可能性も出てくる。そうであれば運転席の下の方が安心だ。とはいえ鳴らし方にもよるので、助手席の下に設置したら隣りに人を乗せる場合には、「サブウーファー」の音量をしぼったり消音したりすれば問題はない。

なお運転席の下に設置する場合には、「パワードサブウーファー」が動いてしまわないようにより厳重に固定しておきたい。ペダル類との干渉の可能性を排除するためだ。プロに設置を任せれば不安はないが、特にDIYで取り付けるなら安全性という点で助手席下の方が無難だ。

で、どちらに設置するにせよ問題となるのは固定方法だが、コストがかかりにくいのは「面ファスナー」を使う方法だ。「面ファスナー」とはいわゆる“マジックテープ”のことを指すのだが、これを「パワードサブウーファー」の底部に設定して車両のカーペットに貼り付けて固定する。「面ファスナー」の中には強力に貼り付くものもあり、そういったものを選んで使えばしっかりと固定できる。

パワードサブウーファーの一例(フォーカル・Ibus 20)。パワードサブウーファーの一例(フォーカル・Ibus 20)。

音に効く取り付け方は、「固定用のボード」を用いる方法!

ただし、カーペットのタイプによっては「面ファスナー」が効かない場合もある。そしてシート下のフロア面に凹凸があって不安定になるような場合にも、別の方法が取られることとなる。

それらのケースでは、固定用のボードが用いられる。フロア面の凸凹に対して安定するような方策を施した上で固定用のボードを敷き車両側にネジで固定する。そしてその上にカーペットを被せて、「パワードサブウーファー」をカーペットの上からネジにてボードに固定する。

ちなみに音のことを考えるのであれば、この方法の方が有利だ。より強力に固定できるので、「パワードサブウーファー」の振動板がパワーをロスすることなく動ける。また、安全面でもアドバンテージを発揮する。

ただし、車両側にネジ穴を開けることを嫌うドライバーも少なくない。昨今は道路が冠水するほどのゲリラ豪雨に見舞われる心配も増えているので、そういった不測の事態に遭遇した際にネジ穴から水が浸入する、なんてことも有り得なくもない。ネジがしっかり留まっていれば簡単には水が入り込んではこないが、この点をどう考えるかは判断の分かれるところだ。

続いては、「ボックスサブウーファー」の設置方法について説明していこう。なおここで言う「ボックスサブウーファー」とは、サブウーファーボックスが大型の「パワードサブウーファー」、パワーアンプが付属していない大型の既製ボックスが用いられたもの、そしてワンオフした“箱載せタイプ”のサブウーファーボックス、これらすべてを指している。

で、「ボックスサブウーファー」はトランクに設置されることが多いが、基本的な固定方法は小型・薄型の「パワードサブウーファー」と同様だ。「面ファスナー」が用いられる場合もあれば、「固定用のボード」が使われる場合もある。

そして、そのどちらが良いかも小型・薄型の「パワードサブウーファー」と同様だ。手頃なのは前者だが、音的に有利なのは後者だ。

パワードサブウーファーの一例(DLS・ACW10)。パワードサブウーファーの一例(DLS・ACW10)。

「サブウーファーボックスの置き場を変える」というチューニング法もある!?

ちなみに「ボックスサブウーファー」は、ボックスの置き場所を変えるというチューニング方法も実践できる。で、それをしやすいのは「面ファスナー」を使った固定方法だ。

置き場所を変えるというチューニングのあらましは以下のとおりだ。愛用のメインユニットに「サブウーファー出力」が備わっている場合、または「ボックスサブウーファー」がパワードタイプでそのリモコンに「位相切り替え」スイッチが付いている場合、それの正・逆を切り替えて位相を合わせることになるのだが、正・逆を切り替えても聴こえ方があまり変化しないことがある。そんなときはボックスの置き場所を変えてみると、正・逆を切り替えたときの聴こえ方の変化量が大きくなったりもする。そうであったらしめたものだ。よりエネルギー感が強まる方を選べば、低音がよりしっかりと鳴るようになる。

また、振動板の向きを変えるというチューニング術も有り得ている。スタンダードなのは上向きだが、敢えてリアゲートやサイドウォールに向けて置いてみると、低音の増強効果が得られることもある。振動板から放出された低音がまずは壁にぶつかることで、低音がよりパワフルに響くのだ。

ちなみに、「ボックスサブウーファー」の中には振動板を下向きにして設置できる「ダウンファイヤリング方式」が採用されているものもある。下向きに設定できればボックスの上に荷物を置けるようになるので、この点が利点となるのだが、実は低音増強効果も発揮する。音を床にぶつけることで音圧が増すのだ。

なお、サブウーファーボックスをワンオフする場合には、ボックスの乗せ下ろしがしやすいような加工を施しておくことも重要となる。ケーブルをプラグの抜き差しで簡単に脱着できるようにしておけば、ボックスの乗せ下ろしがしやすくなる。プロにボックス製作を依頼する場合には、この点においても抜かりなく加工してもらえる。

今回は以上だ。次回も「サブウーファー」の使い方のポイントについての解説を続行する。お楽しみに。

太田祥三|ライター
大学卒業後、出版社に勤務し雑誌編集者としてキャリアを積む。カー雑誌、インテリア雑誌、そしてカーオーディオ専門誌の編集長を歴任した後、約20年間務めた会社を退職しフリーに。カーオーディオ、カーナビ、その他カーエレクトロニクス関連を中心に幅広く執筆活動を展開中。ライフワークとして音楽活動にも取り組んでいる。

《太田祥三》

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