「ネットワークモード」を活用すると音が激変!?「音を良くするための“もうひと手間”・完全ガイド」第4回 | Push on! Mycar-life

「ネットワークモード」を活用すると音が激変!?「音を良くするための“もうひと手間”・完全ガイド」第4回

当特集では、主要なユニットを交換したり追加することなしに実現できる「音を良くするための“もうひと手間”」を多角的に紹介している。今回は、カロッツェリアのメインユニットに搭載されている「ネットワークモード」を活用するという作戦を取り上げる。

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「ネットワークモード」に対応したメインユニットの一例(カロッツェリア・DMH-SF700)。
  • 「ネットワークモード」に対応したメインユニットの一例(カロッツェリア・DMH-SF700)。
  • 「ネットワークモード」に対応したメインユニットの一例(カロッツェリア・DMH-SF700)。
  • 「ネットワークモード」に対応したメインユニットの一例(カロッツェリア・サイバーナビ AVIC-CQ912-DC)。
  • 「ネットワークモード」に対応したメインユニットの一例(カロッツェリア・DEH-6600)。

当特集では、主要なユニットを交換したり追加することなしに実現できる「音を良くするための“もうひと手間”」を多角的に紹介している。今回は、カロッツェリアのメインユニットに搭載されている「ネットワークモード」を活用するという作戦を取り上げる。

「ネットワークモード」とは、2ウェイスピーカーをより良く鳴らせる機能!

今回紹介する「音を良くするための“もうひと手間”」は、カロッツェリアのメインユニットユーザーだけが可能となるやり方だ。しかし他社製品を使っている場合でも似たようなことを行えるので、該当製品を使っていなくても注目してほしい。なお他社製品にて行う応用法は、次回の記事にて解説する。

では「ネットワークモード」の活用法を説明していこう。まずこれは、カロッツェリアの『サイバーナビ』の現行モデルの全機種、ならびにディスプレイオーディオの『DMH-SF700』や『DEH-6600』等の1DINまたは2DINメインユニットの上級機に搭載されている。で、これが何なのかというと、ひと言でいうと以下のとおりだ。「内蔵パワーアンプの出力を、“フロント/リア”ではなく“ハイ/ミッド”として使える機能」だ。

普通、メインユニットにはパワーアンプが4ch分内蔵されていて、それにてフロントの左右とリアの左右の計4スピーカーを鳴らすこととなる。しかし「ネットワークモード」に切り替えるとリアスピーカーは鳴らせなくなるものの、かわりにフロントのセパレート2ウェイスピーカーの左右のツイーターと左右のミッドウーファー(ドアスピーカー)これら4スピーカーを、内蔵パワーアンプの1chずつを使って鳴らせる(コントロールできる)ようになる。

「ネットワークモード」を有効化するには、配線の引き直し作業が必要!?

なお、このような鳴らし方をするためには、スピーカーケーブルの引き直し作業が必須となる。つまり、メインユニットの内蔵パワーアンプの各出力端子と各スピーカーユニットとをダイレクトにケーブルで繋ぐ必要があるのだ。そうしないと「ネットワークモード」を有効化させられない。

ただし、その配線作業は簡単ではない。DIYで行えないことはないが、よほどの経験者でないと難しい。なのでプロに任せることとなり、相応の取付工賃が発生する。

しかし、その手間(コスト)をかける価値は大きい。当機能だからこそ得られるメリットがあるからだ。

利点は主に3つある。まず1つ目は、「各スピーカーユニットをより効率的に鳴らせること」だ。通常の接続方法では、内蔵パワーアンプの1ch分の出力でツイーターとミッドウーファーの両方を鳴らすが、「ネットワークモード」では1chで1つのスピーカーユニットだけを鳴らすこととなる。結果、より余裕を持って、そしてトルクフルにスピーカーを鳴らせるようになる。

続いて利点の2つ目は、「クロスオーバー機能が使えるようになること」だ。クロスオーバー機能とは、ツイーターとミッドウーファーのそれぞれの再生担当範囲を任意に設定できる機能だ。

クロスオーバー機能が使えると、スピーカーをより良いコンディションで鳴らせる!

ちなみに通常は、再生担当範囲の割り振りはパッシブクロスオーバーネットワークというパーツにて行う。または、ツイーターに対しては中音以下の信号をカットするパーツがあてがわれるもののミッドウーファーはフルレンジで鳴らされる場合もある(純正システムではそのようなケースが多い)。

しかしメインユニット側で再生担当範囲を設定できるようになると、使用するスピーカーにとってのベストな設定を模索できる。結果、より良いコンディションで鳴らせるようになる。

最後、3つ目の利点は、「タイムアライメント機能を各スピーカーに対して個別に設定できること」だ。タイムアライメント機能とは、近くにあるスピーカーの発音タイミングを遅らせられる機能だ。これを活用することで、すべてのスピーカーから放たれる音が同時に耳に届くようになる。

しかし内蔵パワーアンプの1chでツイーターとミッドウーファーの両方を鳴らす場合には、ツイーターとミッドウーファーを「1つのスピーカー」として扱わざるを得ない。でも「ネットワークモード」を有効化すると、ツイーターとミッドウーファーのそれぞれにタイムアライメント機能をかけられるので、より緻密なサウンド制御が可能となるのだ。

もしも「ネットワークモード」が搭載されているメインユニットを使っていて当機能を有効化していないのなら、それを活用するだけで聴こえ方をガラリと変えられる。ぜひともトライを。

さて次回は、他社製品にてこれと似たような効果を得るための方法を紹介する。お楽しみに。

ネットワークモードを活用すると音が激変!?[音を良くする“ひと手間”]

《太田祥三》

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