プロは視聴位置を擬似的に変えられる!? 「プロが頼りになるワケとは…?」 Part4「サウンドチューニング」編 その3 | Push on! Mycar-life

プロは視聴位置を擬似的に変えられる!? 「プロが頼りになるワケとは…?」 Part4「サウンドチューニング」編 その3

カーオーディオシステムのセットアップを任せられる“音のプロ”が、日本各地にいる。当連載では、彼らの存在を明らかにするとともにそのバリューを1つ1つ説明している。現在は、彼らが「サウンドチューニング」の達人であることを解説している。

カーオーディオ カーオーディオ特集記事
「プロセッサー」を搭載したオーディオカーの一例(ジャンライン&パートナーズ・デモカー)。
  • 「プロセッサー」を搭載したオーディオカーの一例(ジャンライン&パートナーズ・デモカー)。
  • 「プロセッサー」を搭載したオーディオカーの一例(ジャンライン&パートナーズ・デモカー)。
  • 「プロセッサー」を搭載したオーディオカーの一例(ジャンライン&パートナーズ・デモカー)。
  • 「プロセッサー」を搭載したオーディオカーの一例(ジャンライン&パートナーズ・デモカー)。
  • 「プロセッサー」を搭載したオーディオカーの一例(ジャンライン&パートナーズ・デモカー)。
  • 「プロセッサー」を搭載したオーディオカーの一例(ジャンライン&パートナーズ・デモカー)。
  • 「タイムアライメント」の設定画面の一例(クラリオン・フルデジタルサウンド)。
  • 「タイムアライメント」の設定画面の一例(ロックフォード フォズゲート・パーフェクトチューン)。

カーオーディオシステムのセットアップを任せられる“音のプロ”が、日本各地にいる。当連載では、彼らの存在を明らかにするとともにそのバリューを1つ1つ説明している。現在は、彼らが「サウンドチューニング」の達人であることを解説している。

当回ではその“音のプロ”たちが、「タイムアライメント」という機能をどう使いこなしているのかを説明していく。

「タイムアライメント」とは、近くにあるスピーカーの発音タイミングを遅らせられる機能。

現代カーオーディオでは、サウンドチューニング機能を使いこなせるか否かで最終的な再生音の完成度が変わってくる。「カーオーディオ・プロショップ」は、それを使いこなせる。

なお、重要なサウンドチューニング機能は主には3つある。「クロスオーバー」「イコライザー」「タイムアライメント」、この3つだ。これまでは「クロスオーバー」と「イコライザー」について説明してきたので、今回は「タイムアライメント」に焦点を当てる。

最初に、「タイムアライメント」とはどのような機能なのかを解説しよう。これはつまり「近くにあるスピーカーの発音タイミングを遅らせられる機能」だ。で、このような機能が必要となる理由は以下のとおりだ。

ステレオ再生とは、音楽を左右のchに分けて録音し、それを左右の2本のスピーカーで鳴らすことで音楽をリアルに再現しようとするものだ。人間は耳を2つ持っている。だからこそ音の出どころを認識できたり演奏を立体的に感じ取れたりするのだが、ステレオはその仕組みを逆手に取っている。右の耳で聴こえる音を右chに録音し左の耳で聴こえる音を左chで録音しそれらを個別のスピーカーで再生することで、その音楽を演奏現場にて聴いているかのように再現する、というものだ。

ただし、この仕組みを成り立たせるには1つの絶対的なセオリーが存在している。それは、「左右のスピーカーから放たれる音を同時に、そして同音量で耳に入れること」だ。そしてそのためには、左右のスピーカーから等距離の場所に身を置く必要がある。しかし、クルマの中ではそうはいかない…。

「プロセッサー」を搭載したオーディオカーの一例(ジャンライン&パートナーズ・デモカー)。「プロセッサー」を搭載したオーディオカーの一例(ジャンライン&パートナーズ・デモカー)。

「タイムアライメント」があれば、全スピーカーの音の到達タイミングを揃えられる!

この不利要因に対処すべく、「タイムアライメント」という機能は編み出された。当機能を使えば近くにあるスピーカーほど発音タイミングを遅らせられるので、すべてのスピーカーから放たれる音の到達タイミングを揃えられる。結果、リスナーがすべてのスピーカーから等距離の場所にいるかのような状況を、擬似的に作り出せるのだ。

ところで、「タイムアライメント」には2タイプがある。1つは「ツイーターとミッドウーファーとを“1つのスピーカー”として扱うもの」で、もう1つは「ツイーターとミッドウーファーを個別に制御できるもの」、この2つだ。

なおこのような違いが生じるのは実は、システムの違いに起因する。音楽信号をツイーター用の高音とミッドウーファー用の中低音とに2分割できる「クロスオーバー」機能が装備されているシステムでは、それぞれに「タイムアライメント」をかけられる。対してそのような「クロスオーバー」機能が備わっていないシステムでは、あらかじめツイーター用の信号とミッドウーファー用の信号とに分割できないので、「タイムアライメント」も個別にはかけられない。

で、「カーオーディオ・プロショップ」は、「タイムアライメント」がどちらのタイプであったとしても、当機能を適切に使いこなせる。

では、どのように扱われるのかを説明していこう。ツイーターとミッドウーファーとを個別にコントロールする場合について述べていく。最初にすべきは、各スピーカーからリスナーまでの距離の測定だ。

「タイムアライメント」の設定画面の一例(クラリオン・フルデジタルサウンド)。「タイムアライメント」の設定画面の一例(クラリオン・フルデジタルサウンド)。

「タイムアライメント」の設定で難しいのは、最終的な微調整!?

なお「タイムアライメント」は、測定をしっかり行えばそれにてある程度は音の到達タイミングを揃えられる。つまり測定を正しく行えるか否かが、まずは肝要となるわけだ。

で、測定にはコツがある。特に注意が必要なのはサブウーファーだ。サブウーファーはトランクに装着されることが多いが、そのサブウーファーとリスナーまでの「直線距離」を測定するのは間違いだ。低音は障害物を回り込んで進むので、もしもリアシートを乗り越えて車室内に入って来るのであれば乗り越える分の全行程の距離を測らなくてはならない。

かくして測定を正しく行えればあらかたの設定を完了できるのだが、そこからが案外難しい。というのも、他のチューニング機能を操作すると「タイムアライメント」のかかり具合も微妙にずれてくることがあるからだ。なので「サウンドチューニング」においては、それぞれを設定する度に他の機能の状況を確認して微調整を加える必要性が生じる。このように、カーオーディオの「サウンドチューニング」は結構複雑だ。

しかし、「カーオーディオ・プロショップ」はそれを難なくやり遂げる。「タイムアライメント」の初期設定も確実に行えて、微調整も的確に実行してくれる。結果、ステレオイメージが正確に再現されることとなる。

現代カーオーディオでは、「サウンドチューニング機能」はますます高度化していて操作の難易度も上がっている。しかしプロもスキルを磨いていて、最新の機器を使いこなせる。「サウンドチューニング」もプロに任せれば安心だ。

今回は以上だ。次回以降も「カーオーディオ・プロショップ」のバリューを1つ1つ明らかにしていく。お楽しみに。

太田祥三|ライター
大学卒業後、出版社に勤務し雑誌編集者としてキャリアを積む。カー雑誌、インテリア雑誌、そしてカーオーディオ専門誌の編集長を歴任した後、約20年間務めた会社を退職しフリーに。カーオーディオ、カーナビ、その他カーエレクトロニクス関連を中心に幅広く執筆活動を展開中。ライフワークとして音楽活動にも取り組んでいる。

《太田祥三》

特集

関連ニュース

page top