パワードタイプのリモコンの各機能の意味とは? カーオーディオ『用語解説・2021』 Section 3・サブウーファー編 第3回 | Push on! Mycar-life

パワードタイプのリモコンの各機能の意味とは? カーオーディオ『用語解説・2021』 Section 3・サブウーファー編 第3回

カーオーディオでは専門用語が使われることが多い。結果、馴染みにくさを感じているドライバーは少なくない。当特集はそんなイメージの払拭を目指して展開している。今回は、「パワードサブウーファー」のリモコンに備わっている各機能の名称の意味を解説していく。

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「パワードサブウーファー」に付属されているリモコンの一例(カロッツェリア・TS-WX400DA)。
  • 「パワードサブウーファー」に付属されているリモコンの一例(カロッツェリア・TS-WX400DA)。
  • 「パワードサブウーファー」の一例(フォーカル・Ibus 20)。
  • 「パワードサブウーファー」の設置例(カロッツェリア・TS-WH500A)。

カーオーディオでは専門用語が使われることが多い。結果、馴染みにくさを感じているドライバーは少なくない。当特集はそんなイメージの払拭を目指して展開している。今回は、「パワードサブウーファー」のリモコンに備わっている各機能の名称の意味を解説していく。

「パワードサブウーファー」のリモコンに備わっている機能の意味は?

まずは、「ゲイン」について説明していく。なお「ゲイン」という言葉には、「増幅回路にて電気信号を増幅すること、または増幅する値」という意味がある。つまりリモコンに備わっている「ゲイン」はまさに、電気信号の増幅の程度を調節するためのスイッチだ。すなわち「ボリューム」と同義だ。実際「パワードサブウーファー」のリモコンでも、「ボリューム」と表示されていることも少なくない。

ちなみにメインユニットにも音量を調整をするスイッチが付いている。なので音楽の音量はそちらで調節すれば良いのだが、「パワードサブウーファー」の音量も個別に変更できるのであれば、好みに応じて低音の鳴り方を変えられる。「ゲイン」はそのために備えられている。

ところで「ゲイン」という名称は、「パワードサブウーファー」の他の場所でも使われている。本体をくまなく探すと、「入力ゲイン」または「インプットゲイン」または「入力感度」という切り替えスイッチもしくはツマミが設定されている多いのだ。これも音量に関係したスイッチなのだが、リモコンに付いている「ゲイン」とは役割が異なる。

こちらはその名のとおり「入力する信号の量を決めるためのスイッチ」だ。そしてリモコンの「ゲイン」とは異なり、都度調節するためのものではない。その「パワードサブウーファー」を使う上での最良の「入力値」をあらかじめ決め、以後はそのままにしておくという初期設定用のものである。

「パワードサブウーファー」の一例(フォーカル・Ibus 20)。「パワードサブウーファー」の一例(フォーカル・Ibus 20)。

「入力ゲイン」の設定はシビアに行うべき! プロに任せるとベスト!

なお「入力ゲイン」の設定を間違うと、低音の増強効果が弱くなったり、逆に、低音が歪んでしまったりする。そうならないように「入力ゲイン」の設定は慎重に行いたい。なのでこの設定は取り付け時に、カーオーディオ・プロショップにて設定してもらうべきものだ。プロはこれを、測定器を活用するなどして厳密にセッティングしてくれる。

参考のために設定方法を簡単に説明しておこう。最初に「入力ゲイン」を最小値に設定する。その上でメインユニットの音量を自分が聴くにおいての最大値に設定し、「パワードサブウーファー」のリモコンの「ゲイン」も最大値にしておく。その状態で「入力ゲイン」を徐々に上げていく。そうすると音が歪んでくるので、歪む直前のところで止めればOKだ。

ところでリモコンの「ゲイン」は好みで調整すれば良いのだが、上げすぎるのはあまりお薦めできない。「パワードサブウーファー」の存在感が強くなりすぎるからだ。そうならずに、低音がフロントスピーカーの音と一体となった方がステレオイメージの再現性がアップしやすい。参考にしてほしい。

続いては、「ローパスフィフター」というスイッチについて説明していこう。なおこれには「フリークエンシー」という名称が付けられていることもある。「フリークエンシー」とは「周波数」という意味だ。つまりこのスイッチは、「パワードサブウーファー」が再生する「周波数」の範囲を決めるためのものなのだ。

ちなみに「サブウーファー」の再生範囲の上限は、60Hzから80Hzの間あたりに設定されることが多い。最終的には好みで決めれば良いのだが、「パワードサブウーファー」の担当範囲を広くしすぎないようにした方がベターだ。広くしすぎると、またもや「パワードサブウーファー」の存在感が上がりすぎる。そうならない方が、フロントスピーカーの音と繋がりやすい。コントロールのキモは、「フロントスピーカーの音と一体化させること」にあるのだ。

「パワードサブウーファー」の設置例(カロッツェリア・TS-WH500A)。「パワードサブウーファー」の設置例(カロッツェリア・TS-WH500A)。

「ローパスフィルター」とは、「低音だけを通すろ過装置」!

この際なので、「ローパスフィルター」という言葉の意味について、もう一歩踏み込んで解説しておこう。まず「ローパス」とは、「低音を通す」という意味だ。よって「ローパスフィルター」とは、「低音のみを通す(取り出す)ろ過装置」という意味を持つ。逆の言い方をすると「高音をカットする装置」ということであるので、「ハイカットフィルター」と呼ばれることもある。

なお、「ローパスフィルター」の値を仮に60Hzに設定したとしても、60Hzより上の音がスパッと完全にカットされるわけではない。60Hzより上の音は、音程が上がるに従って徐々にボリュームが落ちていく、というようなカットのされ方となる。

で、この減衰していく程度(減衰率)のことは、「スロープ」というスペックで表される。単位は「dB/oct(ディービー オクト)」だ。例えば「マイナス12dB/oct」という値であればそれは、「音程が1オクターブ変わるにつれて12dBずつ音量が下がっていく」という減衰率、ということになる。

ただし「パワードサブウーファー」のリモコンに搭載されている「ローパスフィルター」では、「スロープ」は固定されていることが多い。ユーザーが好みで変更することはできないようになっている。

そしてリモコンにはもう1つ「位相切り替え」というスイッチも備わっている場合が多い。これは英語で「フェイズ」と表記されることもある。そしてこのスイッチは、「正・逆」もしくは「ノーマル・リバース」の2択である場合がほとんどだ。

で、この「正・逆」を切り替えると、入力信号の配線のプラスとマイナスが逆の状態へと変化する。ちなみに本来ならば、「正」に設定すれば良いはずだ。しかしそれが正解ではないこともあり得てくる。なぜならば「パワードサブウーファー」はフロントスピーカーから離れた場所に設置されることになり、また電気的なもろもろの作用で、プラスとマイナスの接続を逆にした方が音の繋がりが良くなることも往々にして起こり得る。「位相切り替え」スイッチでは、それを試せる。

今回は以上だ。次回も「サブウーファー」に関連した用語の解説を続行する。乞うご期待。

太田祥三|ライター
大学卒業後、出版社に勤務し雑誌編集者としてキャリアを積む。カー雑誌、インテリア雑誌、そしてカーオーディオ専門誌の編集長を歴任した後、約20年間務めた会社を退職しフリーに。カーオーディオ、カーナビ、その他カーエレクトロニクス関連を中心に幅広く執筆活動を展開中。ライフワークとして音楽活動にも取り組んでいる。

《太田祥三》

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