システムの最上流に何を使うかで音がガラリと変わる!? 魅惑の「ハイエンド・カーオーディオ」への誘い 第11回 | Push on! Mycar-life

システムの最上流に何を使うかで音がガラリと変わる!? 魅惑の「ハイエンド・カーオーディオ」への誘い 第11回

とことん高音質を追求しようとするアプローチ、すなわち「ハイエンド・カーオーディオ」の魅力に迫っている当特集。今回は「ソースユニット」をテーマに据えて話を進める。「ハイエンド・カーオーディオ」の世界では、どのようなモデルが使われているのかというと…。

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「DAP」がシステムに組み込まれたオーディオカーの一例(製作ショップ:AVカンサイ<大阪府>)。
  • 「DAP」がシステムに組み込まれたオーディオカーの一例(製作ショップ:AVカンサイ<大阪府>)。
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  • ソニーの『DMP-Z1』がシステムに組み込まれたオーディオカーの一例(製作ショップ:イングラフ<青森県>)。
  • ソニーの『DMP-Z1』がシステムに組み込まれたオーディオカーの一例(製作ショップ:イングラフ<青森県>)。
  • ソニーの『DMP-Z1』がシステムに組み込まれたオーディオカーの一例(製作ショップ:イングラフ<青森県>)。
  • ソニーの『DMP-Z1』がシステムに組み込まれたオーディオカーの一例(製作ショップ:イングラフ<青森県>)。

とことん高音質を追求しようとするアプローチ、すなわち「ハイエンド・カーオーディオ」の魅力に迫っている当特集。今回は「ソースユニット」をテーマに据えて話を進める。「ハイエンド・カーオーディオ」の世界では、どのようなモデルが使われているのかというと…。

音にこだわろうとするなら、使うべき「ソースユニット」は「DAP」!?

結論から入ろう。現代の「ハイエンド・カーオーディオ」の世界では、「ソースユニット」には「DAP(デジタル・オーディオ・プレーヤー)」が使われることが多くなっている。

しかし「DAP」は車載用として作られてはいないので、クルマの中では使いにくいという側面も持っている。運転中は、手元を見ずにタッチパネルを操作し難い。ゆえに、この使用を積極的には薦めていないショップも少なくない。でも、音にこだわろうとするときにはアドバンテージを発揮することも、また確かだ。

というのも「DAP」には、高音質なモデルがいろいろとある。中にはまさしく「ハイエンド」なモデルもいくつかある。音にこだわる「ポータブルオーディオ」の愛好家が多くいるからだ。そういった人々のニーズに応えるべく、30万円を超えるような高級機もラインナップされている。

ちなみにAV一体型ナビの中にも「ハイエンド・モデル」はいくつかあり、それらも20万円台半ばの価格となっている。ただしこれらは、「ソースユニット」に特化したアイテムではない。ナビやパワーアンプやその他さまざまなメカが詰め込まれている。対して30万円を超えるような「DAP」は、オーディオプレーヤーとしての機能にのみコストが注がれている。結果「ソースユニット」としての性能は、「ハイエンドナビ」を凌駕している。

なお「ソースユニット」の性能も、システムの最終的なサウンドクオリティに与える影響は多大だ。スピーカーやパワーアンプと同等に、場合によってはそれら以上に違いが出ることもある。高音質をとことん追求しようとするときには、「ソースユニット」に何を使うかも重要なポイントとなる。かくして現代「ハイエンド・カーオーディオ」の世界では、「高級DAP」が存在感を発揮しているというわけなのだ。

ソニーの『DMP-Z1』がシステムに組み込まれたオーディオカーの一例(製作ショップ:イングラフ<青森県>)。ソニーの『DMP-Z1』がシステムに組み込まれたオーディオカーの一例(製作ショップ:イングラフ<青森県>)。

100万円を超える「超ハイエンド・モデル」もある!?

ところで近頃は、図抜けて「ハイエンド」な「DAP」がサウンドコンペティターの間で使われるようになってきた。それは、ソニーのデジタルミュージックプレーヤー『DMP-Z1』だ。ちなみに当機のメーカー希望小売価格はなんと104万5000円(税込)だ。カーオーディオでは、スピーカーにしてもパワーアンプにしても100万円を超えるモデルはそうそうない。当機はそれらと顔を並べる正真正銘の「超ハイエンド・ソースユニット」と言って良い。

そして当機は、その価格に見合う性能をしっかり発揮する。オーディオ機器は、高級であればあるほどそれが如実に音に表れる。当機もまた、図抜けて高級であることが、そのまま音に反映される。

ところで、尖った「ハイエンド・カーオーディオ愛好家」の間ではこのような超高級機が使われているその一方で、一般的なカーオーディオ愛好家の間では「ソースユニット」に関連したライトな音へのこだわり方が実践され始めている。

それは、高音質な「Bluetoothレシーバー」を使う、というものだ。昨今はスマホをBluetooth接続にて「ソースユニット」として活用しているドライバーが増えているが、多くのスマホは高音質なBluetoothコーデックに対応している。しかし車載機はまだ一部のモデルしかそれらに対応していない。なのでそれらに対応している「Bluetoothレシーバー」を用いると、スマホ内の音楽をワイヤレス接続にてより高音質に楽しめるようになる。

「DAP」がシステムに組み込まれたオーディオカーの一例(製作ショップ:オートステーションK2<大阪府>)。「DAP」がシステムに組み込まれたオーディオカーの一例(製作ショップ:オートステーションK2<大阪府>)。

「Bluetoothレシーバー」は、「ハイエンド・システム」でも有効!

なおこのBluetoothレシーバーは、高性能な「DSP(デジタル・シグナル・プロセッサー)」が用いられている「ハイエンド・システム」でも力を示す。なぜならある程度高機能なモデルではデジタル出力が備えられているので、そうであれば「DSP」とのデジタル接続が可能となり、高音質なBluetoothコーデックで受信した良質な音楽信号をデジタル信号のまま制御できる。結果、状況がよりシンプル化し最終的な出音の完成度にも好影響がもたらされる。

ちなみにいうと、「DAP」を使う「ハイエンド愛好家」の間でも高音質なBluetoothコーデックに対応した「Bluetoothレシーバー」が使われることが増えてきた。Bluetoothを活用すると、都度の接続作業をしなくてすむので便利だからだ。最初にペアリングを行えば、以後は自動で接続される。

なので「ハイエンド愛好家」は、とことん良い音で聴きたい気分のときにはケーブルで「DAP」を繋ぎ、カジュアルに楽しみたいときにはBluetoothにて「DAP」を接続するというように使い分けている。

さて、最後にどのくらいの価格帯の「DAP」がお薦めなのかを紹介しておこう。実際のところ数万円(5万円以下)のモデルでもなかなかに音が良い。しかし「ハイエンド・カーオーディオ」的には大体5万円以上のモデルがお薦めとなる。なぜならそのくらいの製品から、デジタル出力を備えるようになるからだ。そうであると「DSP」とのデジタル接続が可能となり、一層の高音質化を果たせるのだ。

もちろん、さらに高額なモデルになれば音質性能は一層高くなる。予算を鑑みながらも少し背伸びをしてみると、得られる満足度も一層上がる。参考にしてほしい。

太田祥三|ライター
大学卒業後、出版社に勤務し雑誌編集者としてキャリアを積む。カー雑誌、インテリア雑誌、そしてカーオーディオ専門誌の編集長を歴任した後、約20年間務めた会社を退職しフリーに。カーオーディオ、カーナビ、その他カーエレクトロニクス関連を中心に幅広く執筆活動を展開中。ライフワークとして音楽活動にも取り組んでいる。

《太田祥三》

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