「デッドニング」を自分でやるなら、ここに注意! サウンドユニットの「セッティング法」を大研究! 第2章「スピーカー編」その8 | Push on! Mycar-life

「デッドニング」を自分でやるなら、ここに注意! サウンドユニットの「セッティング法」を大研究! 第2章「スピーカー編」その8

カーオーディオ製品の取付作業には、さまざまなセオリーやコツがある。それらを紐解くことでカーオーディオの面白さや奥深さを浮き彫りにしようと試みている当連載。現在は、「デッドニング」にスポットを当てている。

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ドア内部のビニールシートを取り外す前の状態。
  • ドア内部のビニールシートを取り外す前の状態。
  • ビニールシートを接着するためのブチルゴム(黒い部分)。
  • 「制振材」の一例(フェリソニ)。
  • 「制振材」の一例(フェリソニ)。
  • 「制振材」の一例(ドクターアルテックス)。
  • 「制振材」の一例(ドクターアルテックス)。

カーオーディオ製品の取付作業には、さまざまなセオリーやコツがある。それらを紐解くことでカーオーディオの面白さや奥深さを浮き彫りにしようと試みている当連載。現在は、「デッドニング」にスポットを当てている。

さて、前回までは、スピーカーの真裏への作業、アウターパネルの制振、そしてインナーパネルに存在するサービスホール(メンテナンス用の穴)を塞ぐ作業、これらの目的や効果を説明してきた。

で、その次に行うべきは、インナーパネルに対しての“制振作業”だ。クルマのドア内部の鉄板は、スピーカーの“背圧(裏側から放たれる音エネルギー)”によって簡単に共振する。共振すれば音が出て、その音がスピーカーの表側から放出されるサウンドを濁す。それを防止すべく、インナーパネルに対しても共振しやすい場所へと制振材が貼られていく。

なお当作業のやり方は、カーオーディオ・プロショップごとである程度異なる。ピンポイント的に制振材が貼られていくこともあれば、パネル全面を1枚の制振材にて“一枚貼り”されることもある。なおそれぞれに根拠があり、どのやり方がベストとは一概には言い切れない。ただし、目的は同一だ。とにもかくにも共振が起きないように作業が進められていく。

ところで、「デッドニング」を自ら行おうとするドライバーは少なくない。先述したように「デッドニング」にはさまざまな理論があり、つまりは経験と技術が求められる奥深い作業なので、お薦めなのはやはりプロへの依頼だ。しかし「デッドニング」は他のオーディオ製品の取り付け作業と比べると、手順そのものはシンプルだ。木工作業やパテや樹脂を用いた加工作業、そして複雑な配線作業等を伴わないので、DIYで取り組みやすい項目ではある。ゆえに、DIY派に向けた「デッドニングキット」も販売されている。

というわけなので、自分で行う場合のコツも紹介していこうと思う。ちなみに言うと、まずはドアの内張りパネルを外す作業が難所となるのだが、ここではそれをクリアした前提で、インナーパネルへの作業における注意点を紹介していく。

かくして内張りパネルを外してインナーパネルがあらわになったら、最初に行うべきは「ビニールシートの取り外し」だ。

インナーパネルには、ドア内部に侵入してくる雨水が内張りパネルにかからないようにビニールシートが貼られていて、これを取り除かないと制振作業を行えない。

で、実を言うとこの作業もかなりの難所だ。というのも、シートを取り除くこと自体はそれほど大変ではないのだが、シートを接着してあるノリの役目を果たしている「ブチルゴム」の除去がやっかいだ。粘着力が強く、すべてを除去するのに根気がいるのだ。

その除去方法や、その後のコツについては次回以降の記事内にて説明していく。お読み逃しのなきように。

《太田祥三》

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