ARC AUDIO 待望のRSシリーズ登場。搭載デモカーレビュー | Push on! Mycar-life

ARC AUDIO 待望のRSシリーズ登場。搭載デモカーレビュー

カーオーディオのルーツを語るとき、アメリカ生まれのブランドなしでは語れないだろう。歴史を辿れば40年前のことになるが、本格的なカー用製品の開発を志す有能なエンジニアは高性能なモノ作りに取り組む。

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カーオーディオのルーツを語るとき、アメリカ生まれのブランドなしでは語れないだろう。歴史を辿れば40年前のことになるが、本格的なカー用製品の開発を志す有能なエンジニアは高性能なモノ作りに取り組む。

それは、かつてなかったほどの十分なスペックを有していて、主にパワーアンプ、スピーカー、サブウーファーなどに着手していたのだが、これらの製品は小規模メーカーがほとんどだった。'90年代に入るとアメリカ国内だけでもガレージメーカー含め50社以上にあったと思う。 当時はCDの普及により大きなビジネスチャンスがしばらく続いた。

はじめにARC AUDIOをかいつまんで説明しておこう。同社は現在カリフォルリニアに本拠地を置き業界で名を馳せるレジェンド、パワーアンプ設計の第一人者、ロバート・ゼフ(Robert Zeff)が在籍。代表作というと近年ではSE(SIGNATURE EDITION)が有名でハイエンド層から絶大な評価を得ており愛用者も多い。コストパフォーマンスに優れたKSシリーズではGH回路を導入して、AB級のサウンドクオリティーとD級以下の消費電力を実現しコンパクトサイズからは信じられないパワーを放つ。スピーカーではBLACKシリーズが人気だ。そのほか、サブウーファー、単体DSP(デジタルシグナルプロセッサー)、パワーアンプ内蔵型DSPと充実したラインナップを用意する。

最新モデルを搭載したARC AUDIOデモカーとは

前置きが長くなってしまったが、ARC AUDIO新しい製品を搭載するメルセデスのシステムについてご説明しよう。ユニットはRS1.0(1インチ)トゥイーター、RS3.0(3インチ)ミッドレンジ、そしてRS6.0(6インチ)ミッドバスからなる構成でサブウーファーはBLACK10を1発搭載。これらのユニットをKS300.4 V3パワーアンプ(4ch仕様)を2基使い精緻にドライブする。RSのユニットを調べてみるとRS6.0、RS4.0、RS3.0の3機種はともに、剛性度、および最適化したボイスコイルの冷却を達成させるために鋳造アルミニウムのバケットを採用。スパイダーはフラット式で前後の動きをスムーズに動くため直線性がよい方式だ。ミッドレンジ、ミッドバスともに振動板の素材に竹とパピルス繊維を組み合わせたハードプレスコーンを完成させ、高周波が与える混変調歪みを軽減。自然な減衰、強度、帯域バランスに優れている。RS3.0のミッドレンジの写真を見ていただくとわかると思うがフェーズプラグの使用ではなく、ダストキャップとして効率と全体的な周波数特性をスムーズになるように工夫が施されている。独自の放射線状のキャップ形状とすることで高周波での振幅に対して追従性がよく、かつ過渡特性に優れていると推測する。RS1.0トゥイーターはファインシングル・ダイヤフラムを採用。このユニットは低周波でのパフォーマンス(効率と性能)を向上させるために減衰/後部はチャンバー構造となっており、そのため"900Hz"と低い(fo)共振周波数を達成。これにより2ウェイはもちろん3ウェイも再生エネルギーに弛みのないサウンドを叶えてくれる。このRSシリーズのプロジェクトは5年ほど前に始まりARC本国とデンマークにオフィースを構える開発チームとコラボレイト。カーサウンド用として作られているので取付け時の優位性、精度、細部、パワー入力に至るまで十分に考慮された設計となっている。

一方、パワーアンプのKS300.4 V3は定番のKSシリーズの3世代目で増幅回路が新しくなった。クラスG/H級サーキットを搭載。特徴はアナログAB級のクオリティーとD級のパワーを兼ね備えたもので動作原理は不明だが従来のD級より音質重視設計となっているようだ。KS300.4V3モデルは定格出力:4Ω時120W/ch。周波数特性:5Hz~50Hz。SN比:115dB(フルパワー時)をマーク。本体のサイズは286mm×203mm×61mmとなっている。なおアイドル電流は低く1.14A 程度なので常時電源に負担をかけることはない。

再生プレーヤーは話題のザプコ・HDSP-Z16V AD-8A。これはHDミュージックプレーヤー機能を内蔵した(AD-8Aは8ch仕様)一体型ハイレゾ対応DSP(デジタルシグナルプロセッサー)である。このモデルを基軸とし、ソニー・ウォークマン(デジタルオーディオプレーヤー)や、ほか純正オーディオも再生できる。記事スペースが少なくなりシステムの全貌の説明を控えさせていただくが、ARC AUDIO RSシリーズを採用したシステムはかつて体験しなかった領域の方向の音で驚いた。音質面ではRSシリーズの特徴が遺憾なく発揮され、ワイドレンジで低歪み、音調は明るく音離れがよく心地よいもの。楽曲/ジャンルを選ばないだろう。関心したのはフロント3ウェイの繋がりの良さ。ピアニシモからフォルテシモまでウルトラスムーズで吹き上がるほどのダイナミック。そして粒立ちのよい繊細さが印象的でハイレゾ音源を端正に鳴らしきる。

AVカンサイ宝塚が新しく手がけた会心作「メルセデスベンツCLA」。なお同デモカーの試聴は予約制となっている。

《永松巌》

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