カーオーディオを楽しみたいと思ったら、“プロショップ”へGO! Part2 「スピーカーの“製作”技術」について | Push on! Mycar-life

カーオーディオを楽しみたいと思ったら、“プロショップ”へGO! Part2 「スピーカーの“製作”技術」について

クルマの中で良い音を楽しみたいと思ったとき、我々はどこに行けば良いのだろうか。その答はズバリ、“カーオーディオ・プロショップ”だ。そこに行けば、カーオーディオシステムを自分の好みどおりに仕上げてもらえる。

カーオーディオ 特集記事
“カーオーディオ・プロショップ”の店内の様子(オートステーションK2<大阪府>)。

クルマの中で良い音を楽しみたいと思ったとき、我々はどこに行けば良いのだろうか。その答はズバリ、“カーオーディオ・プロショップ”だ。そこに行けば、カーオーディオシステムを自分の好みどおりに仕上げてもらえる。

そんな頼れる存在である“カーオーディオ・プロショップ”の、凄さと活用の仕方を解説している。今回は、“カーオーディオ・プロショップ”がスピーカーの取り付けにおいて実践している技術の中身を紹介していく。

カー用のスピーカーは、販売されている状態ではまだ“未完成”!?

カーオーディオ製品の取り付けにはさまざまな専門技術が必要となるのだが、スピーカー取り付けにおいては特に、豊富なノウハウと経験が必要となる。今回はそこのところをじっくりと解説していこうと思う。

というのも、カー用のスピーカーはユニットが単体で販売されている。対してホームオーディオ用のスピーカーは、スピーカーユニットがスピーカーボックスに取り付けられた状態で完成品となっている。つまりスピーカーは本来、その状態が完成形だ。カーオーディオ用のスピーカーは、売られている状態ではまだ、半完成品なのである。

なおカーオーディオでは、クルマのドアがスピーカーボックスの役割を担うこととなる。しかしクルマのドアは、音響機器として設計されてはいない。なのでクルマのドアにスピーカーユニットを取り付ける際には、そのドアを音響機器として仕上げていく必要性が生じる。つまりは、「スピーカーボックスを製作する必要がある」というわけなのだ。

そしてそこにはいろいろなセオリーが存在し、それらを忠実に、そして場合によっては縦横無尽に応用しなくてはならない。そうして“カーオーディオ・プロショップ”は、ドアをスピーカーとして完成させていく。メインユニットの交換やパワーアンプの取り付け等々と比べてスピーカーの取り付け作業は、ある意味、もっとも難易度が高いのである。

どこまで手を掛けるかは予算次第。しかし…。

続いては、ドアをスピーカーとして仕上げていくための具体的なセオリーを解説していこうと思うのだが、その前に、どの程度まで手を掛ける必要があるのかについて言及しておきたい。

結局のところ、「手を掛ければ掛けるほどスピーカーボックスとしての完成度は上がっていく」のだが、そうは言いつつも、予算との兼ね合いにはなってくる。背伸びをし過ぎることはない。できる範囲の中で手を掛けていけば良いのだが…。

ただ、以下のようなことが起こり得るといういうことも頭に入れておいていただきたい。例えば5万円のスピーカーと10万円のスピーカーとがあったとして、5万円のスピーカーを十二分に手を掛けて取り付けた場合と、10万円のスピーカーを必要最低限の手の掛け方で取り付けた場合とを比べると、前者の方が仕上がりのサウンドクオリティが高くなることも起こり得る。スピーカーは単に高級品を使えば良いというものではない。手を掛けることでも音を良くしていけるのだ。

これを踏まえて、セオリーを具体的に紹介していこう。ポイントは主に2点に集約できる。1つは“インナーバッフル”と呼ばれるパーツのクオリティ。そしてもう1つは“デッドニング”と呼ばれる作業のクオリティ、この2つの完成度が、仕上がりの音の良し悪しを大きく左右する。

最初に、“インナーバッフル”について解説していこう。まずこれは、スピーカーを取り付けるためのスペーサーとなるパーツであり、かつ、スピーカーユニットの性能を引き出すための音響パーツでもある。

ちなみに“インナーバッフル”は、既製品もいくつかリリースされている。しかし“カーオーディオ・プロショップ”は基本的には、これを都度ワンオフする。なぜならば、取り付ける車種に応じた、そして取り付けるスピーカーに応じた専用品を作った方が、音響パーツとしてのクオリティが上がるからだ。“カーオーディオ・プロショップ”はできる限りこれを大きく作る。そうすることでスピーカーの土台としての性能が高まり、スピーカーから発生される振動がドアの鉄板に伝わりにくくなる。こうすることで、使用するスピーカーの性能をより引き出せるようになるのだ。

スピーカーの裏側から放たれる音エネルギーが及ぼす弊害を、可能な限り抑制!

そして“デッドニング”は、「スピーカーを作る」という意味合いがさらに色濃い。

なお、“デッドニング”においてキモとなるのは、「スピーカーの裏側から発せられる音エネルギーへの対処」だ。スピーカーユニットは、振動板(コーン)を前後に動かすことで空気を震わせ音を伝える機械であるわけだが、そのメカニズムはスピーカーの裏側でも発動している。そしてこの裏側から発せられる音エネルギーは、良い音で音楽を楽しもうとするときにさまざまな弊害を引き起こす。それへの対処が、“デッドニング”なのである。

裏側から発せられる音エネルギーが及ぼす弊害は主には2つある。1つは、「ドア内部の鉄板を“共振”させること、そしてもう1つは、「表側から発せられる音を“キャンセリング”させること」、この2つだ。

ドア内部の鉄板は案外に薄い。ゆえに、スピーカーの裏側から発せられた音エネルギーによっていとも簡単に“共振”してしまう。ビリビリと音を立てたり、知らず知らずのうちに低周波を発生しスピーカーの表側から発せられる低音を濁らせる。

そしてスピーカーの裏側から発せられる音は、耳で感じる分には表側の音と同じなのだが、波形的には逆の状態となっている。それがもしも同一空間で混ざり合うと、打ち消し合い(キャンセリング)という現象が引き起こされる。

しかし“デッドニング”を施すと、上記のような弊害への対処が可能となるのだ。鉄板のビビリを止め、裏側の音をドア内部に閉じ込められる。“カーオーディオ・プロショップ”はこれらを効果的に実行するためのノウハウを豊富に有している。それを駆使して、より完成度高く、ドアをスピーカーとして仕上げていくというわけなのだ。

今回はここまでとさせていただく。次回以降も、“カーオーディオ・プロショップ”が有している特殊技術についての解説を行う。要チェック。

《太田祥三》

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