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【カーオーディオ豆知識】パッシブ(クロスオーバー)ネットワークとは

スピーカーを2ウェイ化した際に必要となってくるのがクロスオーバーネットワーク。音楽信号を周波数帯域で分割するユニットの総称をいう。

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スピーカーを2ウェイ化した際に必要となってくるのがクロスオーバーネットワーク。音楽信号を周波数帯域で分割するユニットの総称をいう。

セパレート2ウェイスピーカーやトゥイーターを購入すると、パッケージに同梱されているユニット(パーツ)がパッシブネットワークで、2ウェイシステムをセットアップするとき、パッシブネットワークが必ず必要になってくる。このパーツを使わないとトゥイーターが壊れてしまう。トゥイーターの振動板は小口径で軽く作られており、薄いエッジで振動板を支えられている。表示された周波数以下の信号が入ると振動板は振幅に耐え切れず動かなくなったり、ときにはボイスコイルが焼き入れてしまう。トゥイーターの再生帯域周波数を見ると(例)3.5kHz以上から20kHzと明記されている。つまり3.5kHz以下の周波数は再生できないと考えるのが無難だ。

トゥイーター用のものをハイパスフィルタと呼んでいる。言葉の通り高域のみを通過させるフィルタのことで単位はμF(マイクロファラッド)。容量の大きさで高域を通過させる周波数(低域遮断周波数)が決まってくる。ここで使われるコンデンサーは(例)10μFであればカットオフ周波数、約4kHz(4Ω_時)以上を再生。コンデンサー1個でoct-6dB減少する。

一方、パッシブネットワークの中を見るとコイルが使われている。このコイルはローパスフィルタの役割を果たす。コイルは、磁界の特性を利用し高域をカットする。単位はmH(ミリヘンリー)。(例)0.18mHであれば、カットオフ周波数は約3.5KHz

(4Ω時)以下を再生。コイル1個でoct-6dB減少する。コイルの働きでミッドウーファーの高域側を減少させる。

これらハイパスフィルタとローパスフィルタの2つが一緒になったものを一般的なパッシブネットワークである。あとパワーアンプの手前、RCAラインに挿入するパッシブネットワークも存在するが、一般的でなく、電気回路と組み合わせているものをアクティブ(エレクトリック)クロスオーバーと呼ばれている。またの機会にご説明したい。

《永松巌》

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