ルノー『メガーヌRS』の音質を磨くため井福さんが選んだブランドはマイクロプレシジョン。東京都のモービルサウンドテクノロジーと共に繊細でクリアな再生を追求した。
◆メッシュによるプロテクションも美しい
ドアのアウターバッフルはデザイン性も豊か



オーナーの井福さんが愛車のメガーヌRSのフロントスピーカーに選んだのはマイクロプレシジョンのZスタジオシリーズだった。以前は別ブランドのハイエンドスピーカーを使っていたが、マイクロプレシジョンのクリアなサウンドと細かなニュアンスまで表現する解像度の高さを評価し新たにチョイスしたユニットだ。
ドアのミッドバスにはZスタジオ170をチョイス。インストールは手の込んだ加工を加えたアウターバッフルとしているのにも注目だ。バッフル形状についてはショップにお任せしたとのことだが、象徴的なシルバーの振動板をあからさまに露出させるのではなく、ある程度隠して落ち着いたデザインにすることが望みだった。
ドア前部や下部のドアポケットの形状に合わせ、流れるラインで作られたアウターバッフルは純正内装デザインを踏襲した違和感のないフォルムを持つ。プロテクションとしてハニカムメッシュを用いた構造で、振動板のアピール度を抑え気味にしているのも望み通りだ。
◆中高域スピーカーをAピラーとドアミラー裏に設置
ロケーションに徹底してこだわった取り付けを実施



マイクロプレシジョンのミッドレンジ(100F)とツイーターをそれぞれAピラー、ドアミラー裏にインストールする。徹底してこだわったのは各スピーカーのロケーションと角度付けだ。デジタル調整ではなくギリギリまで取り付けで音の精度を高めるのが同ショップ流。ステージングの高さに加え、中高域の音の密度感を引き出すためクオリティの高いインストールを追求した。
やや大柄なミッドレンジであるZスタジオ100FはAピラーを加工してビルトイン取り付けされる。10cm口径のユニットはシルバーの振動板とも相まって存在感満点。車外からの光の反射を受けて輝く様子はこのスピーカーならではだろう。ミッドレンジの角度付けには特にこだわり、ステージングなどを検討して設定されたこだわりの取り付けとなった。
一方のツイーターはZスタジオTWをドアミラー裏にインストールする。ドアを閉じた際にはAピラーのミッドレンジと隣接することになり、サウンド面のメリットとデザイン的な収まりの良さを両立させる取り付けとしている。
◆車載デジタルプレイヤーとDAPを両方装備
ケースバイケースで音源セレクトを楽しむ




音楽プレイヤーには車載デジタルプレイヤーとDAPを両方装備する充実システムとした。車載デジタルプレイヤーには前編でもお伝えした通りアウネのGTS2を用い、クロックジェネレーターのGTC1を加えた鉄壁の再生システムで高品質な音源データを出力する。操作性もリモコンをセンタークラスターに取り付け、曲セレクトも含めて車載機ならではの使い勝手を実現している。一方、DAPには定番の金のウォークマン(NW-WM1ZM2)をシステムに組み込んでいる。ケースバイケースでDAPを用いた再生も楽しめる仕様とした。
DSPにはリゾルトのT-DSPmk2を採用した。調整機能の充実と音の良さを評価してのセレクトになった。前編でお伝えした通り、ラゲッジに設置した本体は大理石でマウントされ、余計な振動を抑えて精度を高めることにも余念がない。操作部はセンタークラスターの操作しやすい部分に取り付け、普段使いの快適さも追求した。
ベテランユーザーが音のクリアさと迫力の両立を目指し、システム、ユニット、インストールのすべてにわたってこだわりハイレベルな1台を作り上げた。お気に入りの女性ボーカルを実在感満点で楽しむのがお気に入りの時間だという井福さん。今後は別のクルマをベースにしたオーディオカー作りも計画している。
土田康弘|ライター
デジタル音声に関わるエンジニアを経験した後に出版社の編集者に転職。バイク雑誌や4WD雑誌の編集部で勤務。独立後はカーオーディオ、クルマ、腕時計、モノ系、インテリア、アウトドア関連などのライティングを手がけ、カーオーディオ雑誌の編集長も請負。現在もカーオーディオをはじめとしたライティング中心に活動中。

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