スタンダードナビの代名詞『楽ナビ』の利点を紐解く![カーオーディオ 名機の系譜]第14回 | Push on! Mycar-life

スタンダードナビの代名詞『楽ナビ』の利点を紐解く![カーオーディオ 名機の系譜]第14回

カーオーディオ市場に存在するさまざまな製品の中から、“名機”と呼ぶにふさわしいモデルを毎回1つずつ取り上げ、それぞれの魅力を解説している当シリーズ。今回は「カロッツェリア」のスタンダードナビ、『楽ナビ』をフィーチャーする。

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カロッツェリア・楽ナビ AVIC-RQ912
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カーオーディオ市場に存在するさまざまな製品の中から、“名機”と呼ぶにふさわしいモデルを毎回1つずつ取り上げ、それぞれの魅力を解説している当シリーズ。今回は「カロッツェリア」のスタンダードナビ、『楽ナビ』をフィーチャーする。

◆「ナビは難しい…」というイメージを打破すべく、「音声操作」を実現して1998年に登場!

ところで、世界で初めて市販GPSカーナビを世に出したのは「カロッツェリア」だ。1990年に、『AVIC-1』を登場させている。ちなみに当機の品番に付けられている「Audio」「Visual」「Information」「Communication」の4単語のイニシャルからなる“AVIC”という文字の配列は、以後の同社カーナビのすべてで受け継がれてきた。『楽ナビ』もしかりだ。

なお同社は現在、AV一体型ナビを2ライン擁している。大手市販カーナビメーカーのほとんどがAV一体型ナビを1シリーズにまとめているのに対し、「カロッツェリア」は伝統的に、ハイエンドカーナビシリーズの『サイバーナビ』とスタンダードナビシリーズの『楽ナビ』との2枚看板態勢を敷いてきた。

ちなみに『サイバーナビ』の初代モデルが登場したのは1997年で、『楽ナビ』の初代機『AVIC-500』が販売開始されたのはその翌年だ。で、当シリーズは、「カーナビは難しいもの」という当時のイメージを打破すべく生み出された。そして初代機は、そのコンセプトを象徴するものとして「音声操作」機能を搭載。ナビが「どちらまで行きますか?」と問うてくるので、それに答えることで目的地の設定を開始できた。

◆使いやすさと楽しさを追求し、常に進化を繰り返す!

『楽ナビ』は、その後も進化を続けてきた。あくまでもスタンダードナビシリーズでありながらも、先進の機能を常に身にまとってきた。

具体的に見ていこう。まず1999年モデルでは、ワンタッチで行き先を探すメニューを表示できる「お出かけボタン」を搭載している。次いで2001年モデルではすべてのプロセスがゼロから見直され、リーズナブルな価格を実現。大ヒットを記録した。

そして2004年モデルではDVDナビとして画期的な「メモリー機能」を搭載し、地図をメモリーしてDVDの映像を楽しめ、音楽CDをメモリーして好きな曲をいつでも聴けるようにした。また2009年には、ドライブに出発する前に地図や天気、渋滞などのリアルな情報をチャージする機能を追加。続いて2014年モデルでは、現行の『サイバーナビ』にも設定されている、手元を見ずして主要な操作を行える独自のリモコン「スマートコマンダー」を初採用。さらに2019年モデルでは「HDパネル」が搭載され、そのHD解像度を活かしきるために地図も細部に至るまでデザインを一新。クラスを超えた見やすさが実現され注目を得た。

◆必要な機能と価格を勘案することで、マイベストを選択可能!

続いては、現行『楽ナビ』のラインナップを紹介していこう。『楽ナビ』は、必要な機能を取捨選択しさらには価格も鑑みながらマイベストを選び出せるように、機種展開が際立って豊富だ。

機種の系統は4つある。上から『912系』『712系』『512系』『303lll系』、以上だ。で、それぞれでサイズ違いが用意されている。なお大画面モデルは『912系』では9V型と8V型の2タイプがあり、『712系』と『512系』では8V型のみが用意されている。で、系統間の違いはざっくりと以下のとおりだ。『912系』は無料の地図更新が3年付き、『712系』はそれが1年となり、『512系』はそれに加えてCD/DVDメカも省略される。

ところで、HDパネルとBluetoothモジュール、さらにはHDMIの入出力端子は『303lll系』以外のすべての機種に搭載ずみだ。スタンダードナビでありながら最ベーシック機以外でこれらが搭載されていることも『楽ナビ』の利点だ。時代のニーズに応えるべく、需要の高い機能は可能な限り行き渡らせた。

また、サウンドチューニング機能も充実している。『サイバーナビ』に搭載されている「ネットワークモード」こそ積まれていないが、簡易的な「タイムアライメント機能」、「13バンドイコライザー」、「サブウーファー出力(クロスオーバー)」を装備する。これだけ使えれば、ある程度高音質なシステムを作り上げられる。その意味でも『楽ナビ』はあなどれない。

手頃でかつオーディオ機器としても手応えあるナビが欲しいと思ったら、『楽ナビ』に注目する価値は大だ。

今回は以上だ。次回以降も“名機”の紹介を継続する。お楽しみに。

スタンダードナビの代名詞『楽ナビ』の利点を紐解く![カーオーディオ名機の系譜]

《太田祥三》

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