交換必須!ATF/ミッションオイルの寿命はいつだ?~カスタムHOW TO~ | Push on! Mycar-life

交換必須!ATF/ミッションオイルの寿命はいつだ?~カスタムHOW TO~

オートマチックフルードやミッションオイルはいつ、どのタイミングで交換するのがベストなのか。ある程度走ったらもうATFは交換するなとも言われるその理由はなんなのか。

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オートマチックフルードやミッションオイルはいつ、どのタイミングで交換するのがベストなのか。ある程度走ったらもうATFは交換するなとも言われるその理由はなんなのか。

ATFも距離を乗るならオイル交換は必要!!

エンジンオイルは5000kmとか1万kmごとに交換!! と言われるわりに、オートマチックフルード(ATF)の交換時期はあまり知られていない。ニッサンでは4万kmごと。ホンダは初回8万km、そのあとは6万kmごと。CVT車は4万kmごとと示されている。4万kmごとならまだしも、8万kmとなるとそこまで乗るかわからないし、8万kmになった頃にはATF変えたっけ!? 変えなかったっけ!? なんて話になりそうである。

ではもっと短いサイクルで交換するとなにか問題があるのかというと問題はない。むしろ、シフトショックがビックリするほどなめらかになったり、加速性能がアップしたり、良いことばかりである。

そこでオススメは初回は1万kmで交換。理由はエンジンと同様に新車から走っていくと内部に金属粉が出る。それを含んだまま潤滑しており、距離が進むとその金属粉が内部に沈殿して堆積してしまう。それを防ぐためにある程度で排出したほうがいい。かといって、エンジンよりも金属粉が出にくい構造ではあるので、1000kmとか2000kmではまだ、内部の当たりが付くのに距離が足りない。そこで1万km程度で1度交換しておくのがオススメ。その後の交換はそれほどシビアにならなくていいが、いかんせん内部に汚れが堆積するとややこしいのがAT。内部は迷路のような細かいオイル通路の集合体。

昔から「過走行車はATFを交換しないほうがいい」と言われるのは、下手に交換をして堆積していたスラッジが舞い上がり、内部油路に詰まると故障してしまうから。今日まで普通に走っていたなら下手に触るな!! 触らぬ神に祟りなし!! という理論である。でも、駆動力の伝達能力などはオイルが劣化すれば落ちていく。なので、汚れが堆積しないうちに交換していくのが望ましい。

トラブルが起きにくいと話題の圧送交換もある

ATFはオイルが7~8Lほど入っているのが一般的。そのうちオイルパンにあるのは約半量だ。残りはAT内に留まっている。なので、オイルパンからオイルを抜いても全量交換にならない。そこで半分抜いて、新油を入れてアイドリングして、また半分抜いてアイドリングしてを繰り返して交換していく。3~4回繰り返せば理論上はほぼ全量交換になるという具合である。その何度もオイルを入れたり抜いたりするときに、堆積している汚れが舞い上がりやすいと言われている。

そこで最近多いのは圧送交換。ATFの油圧ラインに機械を割り込ませて、新油を送り込んで行く方式。ATから出てきたフルードはそのまま廃油として回収するので、理論上は8L圧送すればすべてのオイルを交換することができる。また、入れ替えた後にこの機械を通過させながら数十分オイルを循環させる。そのときにフィルターを通して循環させるので、舞い上がったスラッジも回収できるというものだ。こうした交換方式があり、最近では過走行車に対して交換作業を請け負ってくれるお店も増えてきている。

マニュアル車のミッションオイルはLSDの有無で大きく変わる

マニュアル車の場合、ミッションオイルの交換時期はLSDの有無で変わる。LSDなしのFR車などのミッションの場合、サーキット走行もしないなら数万キロ使えてしまう。また、ギアの入りが悪くなったら交換という手もある。

対してFFや4WDのミッション内にLSDがある場合、機械式LSDだと金属粉が発生するので1万kmごとには交換したい。金属粉がミッション全体にダメージを及ぼしてしまうこともあるあるからだ。サーキットをそれなりのペースで走るというなら、エンジンオイル2回に1回のペースでミッションオイルを交換してもいい。それくらい全開走行ではミッションオイルの温度も上がり、オイルが劣化している。

リア駆動車のデフオイルも同様。LSD無しなら数万キロごとでも問題はない。トルセン式やビスカス式など、オイルの粘度がLSDの効きに関わる構造の場合、オイルが劣化すると効きも落ちてしまうので、1万kmごとくらいがオススメ。機械式LSD入りなら、オイルはダイレクトにダメージを受けていくのでエンジンオイル2回に1回ペースか、サーキット走行2回に1回くらいのペースで交換したい。新しいオイルは機械式LSDの内部の摩耗を防ぎ、イニシャルトルクの低下を抑えてくれる効果もある。

《加茂 新》

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