クーラント交換を怠ると大変なことに!? 一緒にラジエーターキャップも交換を!! | Push on! Mycar-life

クーラント交換を怠ると大変なことに!? 一緒にラジエーターキャップも交換を!!

エンジンオイルに比べて、忘れられがちなのがクーラント=冷却水。クーラントもエンジン内部を循環しており、交換を怠るとエンジンごと重大なダメージを負う可能性のある重要メンテナンス部分なのだ。

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クーラント交換を怠ると大変なことに!? 一緒にラジエーターキャップも交換を!!
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エンジンオイルに比べて、忘れられがちなのがクーラント=冷却水。クーラントもエンジン内部を循環しており、交換を怠るとエンジンごと重大なダメージを負う可能性のある重要メンテナンス部分なのだ。

オイルは5000kmなどで交換している人が多いと思うが、クーラントはいつ交換しただろうか。車検ごとならまだしも、いつ変えたかよくわからないという人も多いのではないだろうか。

クーラントも定期的な交換が必要で、その理由は時間と共に性能が低下していくから。クーラントには防錆剤が添加されており、エンジン内部が錆びないように作用している。最近は減ったが鋳鉄ブロックのエンジンでは、鉄の中を水が回っているのでどんどん錆びていってしまう。それを防ぐには防錆剤が欠かせない。

しかし、防錆剤は錆を防ぐことでどんどん効果が弱くなっていってしまう。するとエンジン内部が錆びてきてしまうのだ。内部から錆びたら重大なダメージを負ってしまう。

近年のクルマはアルミシリンダーがほとんどだが、アルミも腐食してくるので、それを防錆剤の効果で防ぐことはエンジンを長持ちさせるには欠かせないことなのだ。

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クーラントは新品時はアルカリ性にできている。錆と反応することでどんどん中性になり、最後には酸性になって防錆効果がなくなってしまうのだ。実際、PHテスターでクーラントを測定してみたところ、交換から年月を経たクーラントほど酸性になってしまっていた。そのときの複数のクルマと結果から見ると、やはり2年毎の交換は必須であると考えたい。

ロングライフクーラントとはいえ、2年ごとの交換が目安なのだ。クーラント自体は純正品でも構わない。最近ではPG(プロピレングリコール)を主材料としたスポーツクーラントが増えている。純正品はエチレングリコールが主成分で、そもそもまったく異なる成分。PGは高価になるが、エチレングリコールに比べて熱しやすく冷めやすい。素早く温度が上がり、放熱が早い。となると、エンジン内の熱を素早く吸収して、ラジエーターで素早く放熱できるのだ。

そのため、高性能なクーラントとしてレースカーやチューニングカーから支持されている。素早く熱を吸収できるので、じつは純正クーラントよりも水温計の温度が上がることが多いが、それだけエンジン内の熱を奪ってきている証拠なので、高性能の証でもある。クーラントを交換したら水温が下がった!! というのは必ずしも良いことではないのだ。

ちなみにクーラントが酸性化して、防錆性能が落ちても冷却性能自体が落ちるわけではない。しかし、そこまでクーラントを使い込むと、ラジエーターのチューブにヘドロのように汚れが詰まって、冷却チューブすべて活用できなくなり、本来の冷却性能を失うこともある。水路の洗浄を兼ねて、クーラント交換をしてもらいたい。

実はラジエーターキャップも定期交換部品!!

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そして、クーラント交換時にはついでにラジエーターキャップも交換したい。そんなもの変えたことがないというのが普通だろうが、実はラジエーターキャップも消耗品。冷却水路に加圧して沸騰を防ぐために、スプリングで圧力を加えている。このスプリングが徐々にヘタって来ると、沸点が下がり、シリンダー内でクーラントが瞬間的に沸騰してしまうのだ。

また、密閉しているゴムが劣化してくると、クーラントへの与圧が足りなくなってしまう。ラジエーターキャップも消耗品なのだ。

瞬間的に沸騰して、水温計のあたりに来るときにはもう温度が下がっていることもあるので、水温計の温度はアテにならなかったりする。しかし、瞬間的に沸騰すると急速に膨張し、シリンダー内の水路に重大なダメージを与える。ここから水路にクラックが入ることもあるのだ。

なので、そんなリスクを考えるなら、車検ごとにラジエーターキャップも交換したい。高い圧力のものにする効果については賛否両論なので、レーシングキャップにこだわらず純正新品に是非交換したい。ほんの数千円の出費でエンジンを守ることができるのだ。

タイミングチェーン車でもウォーターポンプは必ず交換!!

そして10万キロなど、かなりの距離を走行しているならウォーターポンプに要注意。タイミングベルト採用のクルマでは10万kmごとに、タイミングベルト、ウォーターポンプなどを交換するのが普通だが、タイミングチェーン車だと何もしない人も多い。

しかし、ウォーターポンプがもしも壊れたらエンジンは即オーバーヒートで終了。相当の出費になってしまう。しかも、それなりの距離を走行するとウォーターポンプの羽が痩せてくる。水を圧送しているプロペラの羽が、水と摩擦することで擦れて薄くなってきてしまうのだ。こうなると水の圧送性能が下がってしまい、これまた本来の冷却性能が発揮できなくなってしまう。10万キロに近づいたら、クーラントとラジエーターキャップに加えて、ウォーターポンプの交換も行なってもらいたい。

《加茂 新》

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