“オーディオレス”の設定がある場合、選ぶべきは純正? 市販?「カーオーディオにまつわる“なぜ?”を解明!」Part1「純正オーディオ」編 その5 | Push on! Mycar-life

“オーディオレス”の設定がある場合、選ぶべきは純正? 市販?「カーオーディオにまつわる“なぜ?”を解明!」Part1「純正オーディオ」編 その5

カーオーディオのことを「分かりづらい」と感じているドライバー諸氏の“素朴な疑問”のその答を、1つ1つ解説している当連載。まずはメインユニットに関する事柄にスポットを当てている。今回は、「純正品と市販品のどちらを選ぶべきか」という疑問の答を考察していく。

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市販AV一体型ナビの一例(カロッツェリア・楽ナビ AVIC-RQ912)。
  • 市販AV一体型ナビの一例(カロッツェリア・楽ナビ AVIC-RQ912)。
  • 市販AV一体型ナビの一例(カロッツェリア・楽ナビ AVIC-RL912)。
  • 市販AV一体型ナビの一例(パナソニック・ストラーダ CN-F1X10BHD)。
  • 市販AV一体型ナビの一例(パナソニック・ストラーダ CN-F1D9HD)。
  • 市販AV一体型ナビの一例(パナソニック・ストラーダ CN-HA01WD)。
  • 市販AV一体型ナビの一例(ケンウッド・彩速ナビ MDV-M908HDF)。
  • 市販AV一体型ナビの一例(カロッツェリア・サイバーナビ AVIC-CQ912-DC)。
  • 市販AV一体型ナビの一例(カロッツェリア・サイバーナビ AVIC-CL912-DC)。

カーオーディオのことを「分かりづらい」と感じているドライバー諸氏の“素朴な疑問”のその答を、1つ1つ解説している当連載。まずはメインユニットに関する事柄にスポットを当てている。今回は、「純正品と市販品のどちらを選ぶべきか」という疑問の答を考察していく。

純正メインユニットと市販メインユニット、両方選べるのであれば…。

これまでは、「トヨタ車純正ディスプレイオーディオ」に関することを中心に解説してきた。「トヨタ車純正ディスプレイオーディオ」は交換がしにくい場合が多いが、そうであってもそれをより便利に使えるようにする方法について、そしてさらに前回は、トヨタ車以外も含めて「純正メインユニットが換えづらい車種でカーオーディオシステムを発展させる方法」を紹介した。

それに引き続いて今回は、純正メインユニットを装着可能な車種を購入しようとするときに思い浮かぶとある“素朴な疑問”について考えていく。“オーディオレス”が選べるクルマでは、メインユニットの選択肢は大きく2つ現れる。純正品か市販品か、この2択だ。さて、どちらを選ぶべきなのだろうか…。

最初に、それぞれのメリットを整理しておこう。まずは純正メインユニットについて。純正品にはメリットが主には3つある。1つは、「フィッティングが美しいこと」だ。市販品の中にもフィッティングの美しさを特長とするモデルがいくつかあるのでそれらと比べたときにはアドバンテージとはならないが、そうではない市販品の中には装着後に多少の“後付け感”が出る場合もある。対して純正メインユニットの中には、センタークラスターパネルとの一体感が高いモデルが多くある。

利点の2つ目は、「話が早いこと」だ。市販品を付けようと思ったらカー用品量販店やカーオーディオ・プロショップに行く必要性が生じるが、純正品を付ける場合にはディーラーにて商談を完結できる。そして納車のときには自分がチョイスしたメインユニットが装着済みだ。つまり、面倒くさくない。

そしてメリットの3点目は、「値引きが受けられる場合もあること」だ。これに関してはケースバイケースだが、例えば少し型落ちしたモデルが破格の値段で付けられたり、ナビ費用が値引きされて車体購入費用の総額を下げられたりもする。

市販AV一体型ナビの一例(パナソニック・ストラーダ CN-F1X10BHD)。市販AV一体型ナビの一例(パナソニック・ストラーダ CN-F1X10BHD)。

市販品は選択肢が圧倒的に多い。発展性の高いモデルも存在!

対して市販メインユニットにはどのような利点があるのだろうか。市販品のメリットも主には3つある。1つ目は「選択肢が広いこと」だ。各社からさまざまなモデルが出ていて、市販品は百花繚乱の様相を呈している。スペシャルな特長を持つ高級機から、BluetoothやHDMI端子を備えたスタンダードモデル、さらにはリーズナブルなベーシック機までいろいろな機種が存在している。たくさんありすぎて選ぶのが大変でもあるが、吟味を重ねることで自分にとってのベストモデルを手にできる。

2つ目の利点は、「リーズナブルであること」だ。純正品の場合も値引きが受けられる場合にはお得になることもあるわけだが、基本的には市販品の方が価格がこなれている。性能が同等なモデルを比較すれば、市販品の方が割安であるケースが多い。市販品は厳しい価格競争にさらされているからだ。

そして利点の3つ目は、「オーディオ機器として優秀なモデルが多いこと」だ。メディアから信号を読み取るときの精度が高く内臓パワーアンプの質が良いモデルも多いので、そのような機種であれば素の音質性能が高い。そしてサウンドチューニング能力が優秀なモデルも多いので、そうであれば車内の音響的なコンディションを整えやすくなる。

さらには発展性も高い。純正品は普通システムを発展させる前提には立っていないので、サブウーファーや外部パワーアンプ等々の導入がしにくい。対して市販モデルの中には、サブウーファーや外部パワーアンプの導入を考慮して設計されているモデルが多くある。

市販AV一体型ナビの一例(ケンウッド・彩速ナビ MDV-M908HDF)。市販AV一体型ナビの一例(ケンウッド・彩速ナビ MDV-M908HDF)。

見積もりを取った上で判断すると納得感が高まる! そして市販品が良いとなったら…。

で、当サイトとしてお薦めなのはズバリ、市販品だ。そうである理由は、上で市販品の利点の3つ目として紹介した「オーディオ機器として優秀なモデルが多いこと」、この点がアドバンテージとして大きいからだ。ドライブ中に音楽を聴くことが多いというのなら、そしてその音楽をより良い音で楽しみたいというのなら、オーディオ性能の高い市販品を選ぼう。そうすればカーライフが一層充実するはずだ。

さて、市販品を手にしようとする場合にはどのような手順を踏むと良いのだろうか。

まずはディーラーにて純正品の中でのベストモデルを選び、その見積もりを取ってみよう。そして一旦それを保留して、カーオーディオ・プロショップに足を運び欲しいモデルの条件を伝え、どのようなモデルがありそれらがどのくらいの予算で装着できるのかを訊いてみよう。その価格と製品のバリューとを鑑みて、純正品と市販品のどちらが良いのかを考えよう。

そうして納得できたら市販品の装着を決断し、ディーラーにて「オーディオレス」の設定を選択する。続いては、カーオーディオ・プロショップにて取り付けスケジュールを組む。後は新車が納車されたらその足でカーオーディオ・プロショップに出向いて注文してあったモデルを装着してもらえば完了だ。

なおETC車載器やドラレコ等の周辺機器も、カーオーディオ・プロショップにて併せて注文しておこう。それらはメインユニットと連動するモデルを選んだ方が使いやすく、そして専門店で一括で購入した方が割安になりやすい。取り付け技術も高いのでこの点においても安心だ。

今回は以上だ。次回もカーオーディオにまつわる“素朴な疑問”の解説を続行する。お楽しみに。

太田祥三|ライター
大学卒業後、出版社に勤務し雑誌編集者としてキャリアを積む。カー雑誌、インテリア雑誌、そしてカーオーディオ専門誌の編集長を歴任した後、約20年間務めた会社を退職しフリーに。カーオーディオ、カーナビ、その他カーエレクトロニクス関連を中心に幅広く執筆活動を展開中。ライフワークとして音楽活動にも取り組んでいる。

《太田祥三》

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