「デッドニング」の効果を上げるキモは“脱脂”にある!? サウンドユニットの「セッティング法」を大研究! 第2章「スピーカー編」その9 | Push on! Mycar-life

「デッドニング」の効果を上げるキモは“脱脂”にある!? サウンドユニットの「セッティング法」を大研究! 第2章「スピーカー編」その9

カーオーディオシステムの完成度は、取り付け作業の質によっても変わってくる。当連載ではそのポイントを1つ1つ解説しながら、カーオーディオの面白さを浮き彫りにしようと試みている。現在はスピーカーの取り付けに関する事柄を解説している。

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ビニールシートを接着するためのブチルゴム(黒い部分)。
  • ビニールシートを接着するためのブチルゴム(黒い部分)。
  • ドア内部のビニールシートを取り外す前の状態。
  • ガムテープを使うとブチルゴムを除去しやすい。
  • ブチルゴムを除去し、脱脂作業も終わったところ。
  • 「制振材」の一例(フェリソニ)。
  • 「制振材」の一例(フェリソニ)。
  • 「制振材」の一例(ドクターアルテックス)。
  • 「制振材」の一例(ドクターアルテックス)。

カーオーディオシステムの完成度は、取り付け作業の質によっても変わってくる。当連載ではそのポイントを1つ1つ解説しながら、カーオーディオの面白さを浮き彫りにしようと試みている。現在はスピーカーの取り付けに関する事柄を解説している。

さて、前回からは「デッドニング」を自分で行う際の注意事項やコツの解説を開始している。で、まずはドアの内張りパネルを取り外し、続いては雨よけのビニールシートを取り除く必要があることを説明した。そしてこの作業がなかなかにやっかいであることも付け加えた。

やっかいである理由は、「シートを接着している“ブチルゴム”の除去が大変だから」だ。車体メーカーごとで使用しているブチルゴムの質が異なるので大変さの度合いにも多少の差が出るが、簡単に除去できるケースはほぼない。そして場合によってはひどく苦労することもある。頑固なブチルゴムが使われていることもあるからだ。

しかし除去するのが難しいタイプであっても、手を抜くことは許されない。なぜなら、最終的な「デッドニング」の完成度が落ちるからだ。鉄板をキレイにしておかないと、鉄板の共振を抑制するための制振材が後から剥がれやすくなる。簡単に剥がれてしまったら「デッドニング」を行った意味がない。むしろ害になるだけだ。

で、ブチルゴムをキレイに除去するにはコツがいる。まず挙げるべきコツとは…。ズバリ、「根気」だ。どうやっても簡単に取れることはないので、粘り強く作業を行うことが何より肝要になる。

2つ目のコツは、「薬剤の使用は最後にする」、これも重要だ。ブレーキクリーナー等の溶剤を使うとキレイに仕上げられるのだが、最初から多用するのはNGだ。まだブチルゴムが大量に残っている段階で溶剤を使うと、むしろ広がってしまって余計に作業が大変になることがある。なのでまずは、ヘラ等を使って直接ブチルゴムを取っていこう。そして溶剤の使用は、最後に試しながら使うと上手くいきやすい。

続いて3つ目のコツは、「ガムテープを使う」、これも覚えておこう。ヘラである程度取り除けたら、その後にはガムテープが案外役に立つ。ガムテープの粘着力を利用して取り除いていこう。

こうしてある程度を取り除けたら溶剤を活用し、合わせて鉄板全体の“脱脂”を行おう。キレイに仕上げられるほどに制振材の定着度が高まり、制振効果も上がっていく。地道に頑張ろう。

なお、鉄板のエッジ部分等で手をケガしないように注意することもお忘れなきように。軍手をはめる等の対策を講じて作業を進めよう。

今回は以上だ。次回は制振材を貼り付けていくときの注意事項を紹介していく。お楽しみに。

《太田祥三》

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