スピーカーケーブルの配線もプロに任せれば安心! プロショップで実行する「スピーカー交換」、その手順とコツと利点を完全伝授! Part5 | Push on! Mycar-life

スピーカーケーブルの配線もプロに任せれば安心! プロショップで実行する「スピーカー交換」、その手順とコツと利点を完全伝授! Part5

カーオーディオの音を良くしたいと思ったら、まずは「スピーカー交換」を検討しよう。しかし、DIYで行うのは簡単ではない。なので当特集ではこれをプロに任せることを推奨し、専門店で行うことの利点からプロショップの活用法までを解説している。

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市販「スピーカーケーブル」の一例(M&Mデザイン・SN-MS2500lll)。
  • 市販「スピーカーケーブル」の一例(M&Mデザイン・SN-MS2500lll)。
  • 取り付け性の高い「パッシブクロスオーバーネットワーク」が付属された市販スピーカーの一例(ビーウィズ・BE-FIT AM for MINI)。
  • 取り付け性の高い「パッシブクロスオーバーネットワーク」が付属された市販スピーカーの一例(ビーウィズ・BE-FIT AM for Mercedes-Benz)。
  • 取り付け性の高い「パッシブクロスオーバーネットワーク」が付属された市販スピーカーの一例(フォーカル・PLUG&PLAY elite for Mercedes)。
  • 取り付け性の高い「パッシブクロスオーバーネットワーク」が付属された市販スピーカーの一例(フォーカル・PLUG&PLAY elite for Mercedes)。
  • 単体仕様になった「パッシブクロスオーバーネットワーク」の一例(シンフォニ/クワトロリゴ・エロイコシリーズ)。

カーオーディオの音を良くしたいと思ったら、まずは「スピーカー交換」を検討しよう。しかし、DIYで行うのは簡単ではない。なので当特集ではこれをプロに任せることを推奨し、専門店で行うことの利点からプロショップの活用法までを解説している。

スピーカーの交換においては、配線作業の重要度も至って高い!

今回は、スピーカーケーブルの配線に関して説明していく。スピーカーを交換する際には配線作業も必須となり、しかもこの作業も難易度が低くない。しかも正確さが求められる。スピーカーユニットを正しく取り付けられたとしてもプラスとマイナスの接続を間違えれば変な聴こえ方になり、最悪、音が出ない、なんてことにもなりかねない。

なおスピーカーケーブルの配線の仕方は、製品によって、さらには車両の状況によっても変わってくる。純正ケーブルをそのまま使える場合もあれば、部分的には使えてもある程度は新規に引き直す必要性が生じる場合も少なくない。さらには、むしろすべて新規に引き直した方が話が早いこともある。

そしてさまざまなやり方が考えられる場合もあり、そのときにはその中から最善の方法を見つけ出さなければならない。つまり配線作業にも、経験とセンスが必要となる。そのようなケースでは特に、カーオーディオ・プロショップは頼りになる。コストと音の両面を勘案してベストはやり方を提案してくれる。

では、スピーカーケーブルの配線作業がどのように行われるのかを具体的に紹介していこう。なお配線方法が変わってくるポイントとなるのは、付属されている「パッシブクロスオーバーネットワーク(以下、パッシブ)」のタイプだ。「パッシブ」とは、音楽信号をツイーター用の高音成分とミッドウーファー用の中低音成分とに分割するためのパーツだが、これの仕様が製品によってさまざま異なる。

ちなみに交換するスピーカーが「コアキシャルタイプ」の場合には、「パッシブ」は別体となっていないので配線作業の手順はシンプルだ。ドアに来ている純正配線をそのまま活用しそれをスピーカーへと配線すれば配線作業を完了できる(ドアに来ているケーブルにフルレンジの信号が流れている場合)。

取り付け性の高い「パッシブクロスオーバーネットワーク」が付属された市販スピーカーの一例(ビーウィズ・BE-FIT AM for MINI)。取り付け性の高い「パッシブクロスオーバーネットワーク」が付属された市販スピーカーの一例(ビーウィズ・BE-FIT AM for MINI)。

問題となるのは「パッシブ」をどこに設置するか。それにより配線手順も変わる!

しかし使用するスピーカーが「セパレートタイプ」の場合には、この「パッシブ」が何らか存在することになり、これの構造や大きさに合わせて配線方法を考える必要性が生じてくるのだ。

なお、取り付け性が高いことがうたわれているスピーカーではこの構造がある程度簡略化されていて、しかもこれにスピーカーケーブルが一体化されていることも多く、そうであると配線作業もやりやすくなる。またこのようなモデルでは純正ケーブルを活用する前提となっていることも多いので、基本的には純正配線にこれを組み込むことで配線作業を完了できる(ただし、純正配線にもいろいろなパターンがあるので、ひと筋縄ではいかないこともある)。

一方ある程度上級スピーカーになると、「パッシブ」は単体で用意されていることが多くなる。そうであるとケーブルが一体化していないので、「パッシブ」の下流のケーブルを別途用意する必要性が生じることも多くなる。そして、これをどこに設置するか、それによっても配線の仕方が変わってくる。固定のしやすさ、配線作業の効率性、純正ケーブルをある程度活かせるようにするのか否か等々、コスト、作業性、安全性、これらを総合的に勘案し、ベストな配線方法を導き出さなければならない。

ちなみに「パッシブ」がある程度小型であれば、「メインユニット」の裏側のスペースやグローブボックス内に収められるので、固定もしやすく配線状況もある程度シンプル化できたりもする。

しかしながら「パッシブ」がある程度大きいとダッシュボード回りに設置するのは難しくなるので、これをドア内部に装着した方が良くなる場合も出てくる。ちなみに設置場所をドア内部にすると、純正ケーブルを活用しやすくなる。その点は利点だ。新規に引き直すのは「パッシブ」からミッドウーファーまでと「パッシブ」からツイーターまでの配線だけにすることも可能となるのだ。しかも、ミッドウーファーまではケーブルは短くてすむ。しかし「パッシブ」の固定はより確実に行う必要がある。ドアの開閉の衝撃で外れることがないようにしなくてはならないからだ。

単体仕様になった「パッシブクロスオーバーネットワーク」の一例(シンフォニ/クワトロリゴ・エロイコシリーズ)。単体仕様になった「パッシブクロスオーバーネットワーク」の一例(シンフォニ/クワトロリゴ・エロイコシリーズ)。

「パッシブ」がある程度大きい場合にはシート下が取り付け場所の候補に。そのときの注意点とは?

また、高級モデルになると「パッシブ」もある程度大きくなることがあり、そうであるとドア内部にも収めにくなってくる。その場合にはシート下が取り付け場所の候補となる。

なおシート下に設置する場合、特にフロアが平らであればドア内部に取り付けることと比べて固定はしやすい。しかし、純正ケーブルは活用しにくい。新規に引き回さなければならない部分が多くなるからだ。「メインユニット」から一旦シート下の「パッシブ」までケーブルをはわせ、そしてシート下からドアのミッドウーファーまで、そしてダッシュボードの上やAピラーやドアミラー裏に取り付けたツイーターまでケーブルを引き回さなければならない。しかもそれぞれそこそこ長いケーブルが必要となる。

なおプロに「スピーカー交換」を任せる場合には、「パッシブ」の取り付け場所についても、総合的に考えてベターな方法を提案してもらえる。

ところで、せっかくスピーカーを交換するのであれば、どうせならスピーカーケーブルも市販品に交換することも検討しよう。純正のケーブルにはコストがかけられていない場合がほとんどなので、それをそのまま使っても音質的に心許ない。

ちなみに市販のスピーカーケーブルは、1mあたり200円くらいのモデルからある。そしてこのグレードのモデルでも純正ケーブルと比べて高いパフォーマンスを発揮する。なのでもしもある程度は新規に引き回すことになるのならなおさら、いっそすべてを換えることも検討したい。一部に良いケーブルを使っても他の部分で純正ケーブルを使っていると、少なからずそのクオリティに足を引っ張られることになる。なおプロに「スピーカー交換」を依頼する場合には、ケーブル交換についても有意義なアドバイスが得られるはずだ。この点でも安心感が高い。

今回は以上だ。次回以降もプロに任せる「スピーカー交換」の手順や利点の解説を続行する。お楽しみに。

太田祥三|ライター
大学卒業後、出版社に勤務し雑誌編集者としてキャリアを積む。カー雑誌、インテリア雑誌、そしてカーオーディオ専門誌の編集長を歴任した後、約20年間務めた会社を退職しフリーに。カーオーディオ、カーナビ、その他カーエレクトロニクス関連を中心に幅広く執筆活動を展開中。ライフワークとして音楽活動にも取り組んでいる。

《太田祥三》

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