【プロに聞く】『DIATONE SOUND.NAVI』が他のナビと違うのは、どこなのか。 | Push on! Mycar-life

【プロに聞く】『DIATONE SOUND.NAVI』が他のナビと違うのは、どこなのか。

2012年に初登場し、昨年には第5世代である『NR-MZ200シリーズ』となった三菱電機の『DIATONE SOUND.NAVI』。当製品は、見た目には普通の“AV一体型ナビ”であるのだが、店頭においての存在感が、他モデルとひと味違っている。

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ダイヤトーン サウンドナビ・NR-MZ200PREMI
  • ダイヤトーン サウンドナビ・NR-MZ200PREMI
  • ダイヤトーン サウンドナビ・NR-MZ200
  • ダイヤトーン サウンドナビの「クロスオーバー」調整画面。
  • ダイヤトーン サウンドナビの「マルチウェイタイムアライメント」調整画面。

2012年に初登場し、昨年には第5世代である『NR-MZ200シリーズ』となった三菱電機の『DIATONE SOUND.NAVI』。当製品は、見た目には普通の“AV一体型ナビ”であるのだが、店頭においての存在感が、他モデルとひと味違っている。

果たして、何がどのように違っているのだろうか。1つはっきりしているのは、この『DIATONE SOUND.NAVI』が、“音の良い”ナビであるということなのだが…。

『DIATONE SOUND.NAVI』が独特の存在であると認識しつつも、他と何が異なっているのかがいまいちピンと来ていない方も少なくないはずだ。そこのところを検証すべく、カーオーディオ・プロショップを取材した。

■高度なチューニング能力が搭載されていることを知らずして、使っている人が増えている…。

取材にご協力いただいたのは、愛媛県の実力ショップ“サウンドカーペンター”代表の仲尾さんだ。なお“サウンドカーペンター”は、三菱電機が認定する『オススメ音質調整店』のリストにも名を連ねている。

ところでこの『オススメ音質調整店』とは何なのか。そこのところからお聞きした。

仲尾「『DIATONE SOUND.NAVI』は、サウンドチューニング機能が優れていることを大きな特長としているナビなんです。特に上級機のそれは、ハイエンドカーオーディオユニットとして、トップレベルのポテンシャルを有しています。プロでないと、そのポテンシャルを引き出すことは難しい。ということでメーカーが『オススメ音質調整店』を認定し、そこに行けば『DIATONE SOUND.NAVI』の性能を十二分に引き出せる、ということを案内しているというわけなんです。

ちなみに最近は、『DIATONE SOUND.NAVI』がどのような特長を持っているのかを理解されずに購入されている方が、増えている印象があります。これをカーオーディオ・プロショップでご購入される方は、そのことを良くご存知なのですが、それ以外のところで購入される方の中には、ちょっと音が良い、というような認識しかお持ちでない方もいらっしゃるようなんです。

『DIATONE SOUND.NAVI』のサウンドチューニング能力が優れていることを知らずして、そしてそれを活用していなければ、まさしく宝の持ち腐れです。もしもチューニング機能を使えていない方がいらっしゃったら、今すぐにでも、お近くの『オススメ音質調整店』に行っていただきたいですね」

■『DIATONE SOUND.NAVI』の調整能力の高さは、純正スピーカーにこそ妙味を発揮する。

ただし、いくらナビが高性能だからといっても、純正スピーカーのままでそれが発揮されることはないのでないだろうか。『オススメ音質調整店』に行って、高額なスピーカー等々を薦められるのだったら、宝の持ち腐れでも構わないようにも思えてしまうが…。

仲尾「『DIATONE SOUND.NAVI』は、カーオーディオ愛好家にも人気があり、中にはこれを核としてハイエンドシステムを構築されている方も多々いらっしゃいます。そういった方々は、当然、それなりのスピーカーに交換されていますね。

しかしながら当機のサウンドチューニング能力の高さは、純正スピーカーに対しても妙味を発揮するんですよ。純正スピーカーのままでガラリと音質を向上できるところも、『DIATONE SOUND.NAVI』ならではのストロングポイントなんです。

チューニング能力が使いこなせていれば、エントリースピーカーに交換するよりもナビを『DIATONE SOUND.NAVI』に換えただけのほうが、音の変わり幅が大きいかもしれませんね。

市販スピーカーに換えると確かに、音の質感は向上しますが、ナビを『DIATONE SOUND.NAVI』に換えてチューニング機能を運用すると、“ステレオイメージ”が激変するんです。

“ステレオ”とは、音楽を左右のchにわけて録音し、それを左右のスピーカーで再生することで、演奏している状況をリアルに立体的に再現しようとするものですが、その効果を感じ取るためには、左右のスピーカーから等距離の場所にリスニングポジションを取る必要があります。ところがクルマの中ではそれは不可能です。左右どちらかのスピーカーの近くに座ることになりますよね。

また、最近の純正スピーカーは、セパレート2ウェイタイプとなっているケースが増えていますが、となると、それぞれがばらばらな場所に付いていますので、ますます“ステレオイメージ”を感じ取りづらくなっています。セパレートタイプとなって音の質感は向上しましたが、“ステレオ”の仕組みから考えると、条件はさらに厳しくなってきているとも言えますね。

しかし『DIATONE SOUND.NAVI』なら、この悪条件に対処することが可能です」

■独自の音調整機能、「マルチウェイタイムアライメント」の搭載が、最大の違い。

さらに詳しく説明していただいた。

仲尾「『DIATONE SOUND.NAVI』には、“マルチウェイタイムアライメント”という機能が搭載されています。これは、左右のトゥイーター、左右のドアのスピーカーそれぞれの、音を発するタイミングを変えられる機能なんです。近くにあるスピーカーから順番に、音を発するタイミングに“遅延(ディレイ)”をかけていけば、すべてのスピーカーから等距離の場所にいるかのような状況を擬似的に作り出せます。しかも“マルチウェイタイムアライメント”では、2ch出力のままで4つのスピーカーを制御できるんです。

その状況で音楽を聴けば、“ステレオイメージ”が正しく感じられるようになります。演奏している状況を、リアルに立体的に感じ取ることができるようになるんです。音がスピーカーから聴こえてくる感じはしなくなり、ボーカルが中央にすっと出現して、目の前にバンドメンバーがそれぞれの位置に立つような、そんな演奏ステージが浮かび上がる、というわけなんです。

純正スピーカーに対しても、このようなことが可能となるのは、『DIATONE SOUND.NAVI』だけです。この機能を眠らせておいてはもったいないですよね」

なお、『DIATONE SOUND.NAVI』が他のナビと異なっている点はまだまだほかにもある。画面の精細さであったり、ハイレゾ音源はじめ多彩なメディアに対応すること等々なのだが、とにもかくにも、純正スピーカーのままであっても、“ステレオイメージ”を感じ取れるチューニング機能を搭載していることが、最大の違いであったのだ。

ドライブに音楽は欠かせないという方は特に、『DIATONE SOUND.NAVI』はチェックすべきだろう。カーライフの快適性が一段階向上することは、間違いないはずだ。

《太田祥三》

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