「スピーカー交換」からの「バージョンアップ大作戦」公開! Part9 「取り付け方を見直す!」 | Push on! Mycar-life

「スピーカー交換」からの「バージョンアップ大作戦」公開! Part9 「取り付け方を見直す!」

好きな音楽をより良い音で聴くために「スピーカー交換」を実行したという方々に、次なる一手をさまざま提案している当特集。今回は「取り付け方を見直す」というバージョンアップ法をクローズアップする。さて、その具体的方法と得られる効果とは…。

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ミッドウーファーの“アウター化”の一例(製作ショップ:ウェイブトゥポート<鳥取県>)。
  • ミッドウーファーの“アウター化”の一例(製作ショップ:ウェイブトゥポート<鳥取県>)。
  • ツイーターの埋め込み加工の一例(製作ショップ:ウェイブトゥポート<鳥取県>)。

好きな音楽をより良い音で聴くために「スピーカー交換」を実行したという方々に、次なる一手をさまざま提案している当特集。今回は「取り付け方を見直す」というバージョンアップ法をクローズアップする。さて、その具体的方法と得られる効果とは…。

なお当特集は、毎回全国の有名“カーオーディオ・プロショップ”の協力を仰ぎ記事を作成している。当回では、鳥取県米子市の実力店“ウェイブトゥポート”の山本さんに講師役をお願いした。興味深い話がたくさん訊けた。じっくりとお読みいただきたい。

ツイーターを強固に固定できると、振動板がロスなく動ける!

最初に、ツイーターの埋め込み加工について訊いてみた。

「ツイーターの埋め込み加工は、“スピーカー交換”後のバージョンアップ法としてお薦め度が高いです。なぜなら、費用対効果が高いからです。これを実行することでスピーカーのグレードを1ランク上げたくらいの効果が得られます。ちなみに当店では、ツイーターの埋め込み加工の費用は4万円から(税抜、左右)とご案内をしているのですが、物にもよりますがなんらかのユニットを追加するよりも案外リーズナブルで、しかし効果はそれらに匹敵すると思います。

そこまでの効果が得られる理由は2つあります。1つは“しっかりと固定できるから”です。埋め込み加工をした方が、ダッシュボードの上にポンと置くよりも固定が強固に行えます。

ちなみに、ミッドウーファーの取り付けにおいてもしっかりと固定できるか否かは音への影響が小さくありません。良いインナーバッフルを用いてがっちり取り付けると、スピーカーが踏ん張れるようになり振動板が力をロスしません。ツイーターも同様です。振動板が小さく動きも小刻みですが、足場がしっかりしていれば振動板をより効率的に動かせます。

また、土台に使う素材によっても音が変わってきます。ホームオーディオでも、スピーカーの下に何を敷くかにこだわる方は多いです。場合によっては部屋の床材にまで音に良い物が選ばれたりします。それと同じで、ツイーターも土台となるリング等の材質にこだわることで一層の高音質化が果たせたりもします。埋め込み加工はなかなかに奥が深いです」

角度決めを厳密に追い込めることも、埋め込み加工の大きなメリット!

話を続けてもらった。

「ツイーターを埋め込むことで音が良くなるもう1つの理由は、“位置と角度にこだわれるから”です。

ちなみに埋め込み加工をする場合、取り付ける位置は“Aピラー”と“ドアミラー裏”の2択になります。それぞれ、ダッシュボードの上にポンと置くように取り付けるのと比べて、位置的に利が得られます。まず“Aピラー”の場合は、高さが稼げることが利点です。ある程度高い位置に取り付けた方がサウンドステージを上げられますし、反射の影響も少なくなります。メーターフードを避けたりもできますから。

“ドアミラー裏”の場合は、サウンドステージの横幅を広げられることが利点です。ダッシュボードの上に置いたときには、運転席側のツイーターはドライバーのほぼ正面に位置しますが、“ドアミラー裏”に装着するとドライバーから見て角度が外側に開きます。この違いは相当に大きいです。なお“ドアミラー裏”は高さが稼げないケースも少なくありませんが、一部高い位置に付けられる車種もあります。そうであるとベストですね。

そして、埋め込む場合には角度決めにもこだわれます。ツイーターは、角度によって鳴り方が結構大きく変わってきます。どのような角度が良いかはケースバイケースでお店ごとで考え方も異なるのですが、当店でも角度についてはノウハウがあり都度厳密に角度決めを行います。レーザーポインターを使って理想の角度になっているかを確認しながら埋め込み加工を進めていきます。

なお、“Aピラー”と“ドアミラー裏”とどちらが良いかは、車種ごとの状況や取り付けるツイーターによっても変わってきます。お客様と相談しながら、そのときどきでベストだと思える位置を選択しています」

ミッドウーファーの鳴り方は、“アウター化”によって大きく変わる!?

続いては、ミッドウーファーの取り付け方について訊いてみた。

「ミッドウーファーにおいては、“アウター化”すると音がガラリと変わります。

“アウター化”とは、スピーカーの取り付け面をドアパネル面まで立ち上げる取り付け方です。そうすることで、スピーカーの振動板から放たれる音がダイレクトに車室内に放出されます。結果、音のヌケが良くなり情報量も増大します。

ただし、ハードルは高いです。取り付け費用はツイーターの埋め込み加工と比べて倍くらい掛かってしまいますし。

でも、1度“アウター化”を経験されると、普通の取り付け方には戻り難いです。実際“アウター化”されたお客様の多くは、クルマを乗り換えてシステムを載せ換える際にも“アウター化”を選択されています。ミッドウーファーは担当帯域も広いので、重要度は高いです。ですので、“アウター化”も音への影響が大きいんです。

特に高級なスピーカーを使われる場合には、その性能を引き出し切れないともったいない。“アウター化”を実行すれば、スピーカーの性能を一層引き出せます。

とはいえ“アウター化”は大掛かりな加工を伴いますので、まずはツイーターの埋め込み加工からトライされると良いのではないでしょうか。そうして、取り付け方で音が変わることをぜひご体感ください。それを経験されると、カーオーディオが一層楽しくなってくると思います。お薦めです」

“取り付け方”の見直しによって得られる効果は絶大だ。やってみる価値は相当に大きい♪

《太田祥三》

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