お手軽な「カーオーディオライフの始め方」、教えマス! Part7「簡単デッドニング」にトライ! | Push on! Mycar-life

お手軽な「カーオーディオライフの始め方」、教えマス! Part7「簡単デッドニング」にトライ!

カーオーディオを始めるにはコストが掛かる…、そう思っている方々に向けて“お手軽”な始め方を紹介している当特集。第7回目となる当回では、「簡単デッドニング」をテーマにお贈りする。その具体的な実践方法とコツを、詳しく解説していく。

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ドア内部に使える“ポイント制振・吸音材”の1例(フェリソニ・V-1 Block WP)。
  • ドア内部に使える“ポイント制振・吸音材”の1例(フェリソニ・V-1 Block WP)。
  • 隠しネジの取り外し作業の様子。
  • “ポイント制振”作業の一例。

カーオーディオを始めるにはコストが掛かる…、そう思っている方々に向けて“お手軽”な始め方を紹介している当特集。第7回目となる当回では、「簡単デッドニング」をテーマにお贈りする。その具体的な実践方法とコツを、詳しく解説していく。

“部分的”なメニューがおすすめ! まずは内張りパネルの“バラシ”から!

ところで“デッドニング”とは「ドア内部の音響的なコンディションを改善するための作業」のことを指すのだが、これにもさまざまなノウハウがあり、突き詰めようとすると結構奥が深い。なので、本格的に取り組もうとするのならやはり、“カーオーディオ・プロショップ”の門を叩くのが1番だ。

しかし軽めのメニューなら、案外DIYでも楽しめる。実際、DIY用のセットキットもいくつか発売されていて、自分で行っているドライバーも少なくない。

ちなみにDIY向きである要因は、「達成感が大きいから」だ。そこそこ手間は掛かるが効果も得られやすいので、やり甲斐がなかなかに大きい。作業的な手応えと結果のバランスが良いのだ。

では、ライトな“デッドニング”メニューとはどのようなものなのかを解説していこう。それはズバリ、「ポイント制振」だ。その名のとおり「ポイントを絞ってドアの共振を止める」のである。そうすると異音が減り、スピーカーから聴こえてくる音をスッキリさせられるのだ。なおスピーカーが純正のままでも、案外効果が発揮される。このような「音質向上策」を実践することからカーオーディオを始めてみるのも、アリなのだ。

続いては、そのやり方やコツを説明していこう。最初のハードルとなるのは、「ドアの内張りパネルのバラシ(取り外し)」だ。慣れてくればコツが掴めてくるが、初めての方には結構難易度が高い。

で、“バラシ”をスムーズに行うにはまず、愛車のパネルがどのように取り付けられているのかを把握する必要がある。ネットで検索するかディーラーに問い合わせるかして調べてみよう。なお、やっかいなのは“隠しネジ”だ。それがすべて取り外されていないのにパネルを外そうとしても、バラせない。“隠しネジ”がどこにあるのかを正確につかみそれを確実に外すことが、上手にバラすコツとなる。

共振しそうな場所の“見定め方”とは!?

かくしてドアの内張りパネルを無事に外し終えたら、続いては「作業ポイントを見定める」作業に進もう。なお「ポイント制振」においては特に、効率良く行うことがキモとなる。ビビりやすそうな場所を見極めて、合理的かつ確実に制振していきたい。

ちなみに共振の原因となるのは何なのかというと、答は「スピーカーの裏側から発せられる音エネルギー」だ。その中でも特に「低音成分」が鉄板やパネルを共振させる。なので対処すべきは、「スピーカーの近く」で、かつ、「平らな場所」となる。

凹凸がついている場所はその凹凸がいわゆる“リブ”の役目を果たすので、比較的に共振しにくい。しかし平らな場所は強度が弱く共振しやすい。

または、軽く叩いてみても判断できる。共振しにくい場所は叩いたときに音が響きにくいが、共振しやすい場所は叩いたときに音が響く。ドアのアウターパネルは特に中の様子がわかりにくいので、クルマの外側から軽く叩いてみると(ボディにダメージを与えないように注意しながら)、共振しやすい場所を見つけられる。

このようにして、施工すべき場所の狙いが付いたら、続いては「脱脂作業」に取りかかろう。ドア内部は、油分やホコリで結構汚れている。その状態のままで“制振材”を貼り付けても、すぐに剥がれてきてしまう。それでは意味がない。いかにキレイにできるか、ここが作業の完成度に大きな影響を及ぼす。覚えておこう。

制振材の貼り方のコツを、3つご紹介!

「脱脂作業」をクリアしたら、いよいよ貼付作業に入っていこう。その際には、実践すべきコツがいくつかあるが、今回は3つ紹介していく。まず1つ目はこちら、「制振材のカドを落とす」だ。角形の制振材のカドが直角のままだと、そのカドの先端部分から剥がれが始まりがちとなる。しかし「R」を付けておけば、比較的に剥がれにくくなる。

2つ目は、「しっかりと圧着する」だ。ヘラや小型のローラー等々を使って、とにもかくにもぐいぐいと強く押しながら貼り付けていこう。そうすることで“制振効果”がより高まる。かつ、剥がれにくくもなる。これは非常に重要なコツだと心得たい。

そして3つ目は、「左右で同条件とする」だ。ホーム用のスピーカーを思い浮かべてほしい。スピーカーは左右でセットになっている。そして、左右のスピーカーは形も大きさも内部構造もすべて同一だ。そうでないと、左右で鳴り方が変わってしまう。そうなると正しいステレオ再生は望めなくなる。クルマのスピーカーでもそれは同様だ。左右でコンディションが違ってしまうのはNGなのだ。

ところで、最近は車内の静粛性を上げたいと考えるドライバーが増えている。その場合は、ドア内部への作業よりも床や天井への作業の方が有効なのだが、それらへの施工はDIYではハードルが高い。最近のクルマは特に、鉄板にアクセスするのが難しいからだ。

しかし、足元のみへの作業は案外可能だ。クルマ用の遮音シートがいくつか発売されているので、足元のカーペットをめくり、その下の敷物の上に遮音シートを貼り込もう。こうすることで、少なからずロードノイズを遮断できる。なお、粘着層が設定されていないタイプの遮音シートを使う場合には、両面テープを用意するなどして滑り止め処理を施すこともお忘れなく。参考にしていただきたい。

今回はここまでとさせていただく。次回も“お手軽”なカーオーディオの始め方を紹介していく。お楽しみに。

《太田祥三》

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