音質向上のための“もうひと手間”、完全解説! 第10回「アドオンするスピーカーシステムを使ってみる!」 | Push on! Mycar-life

音質向上のための“もうひと手間”、完全解説! 第10回「アドオンするスピーカーシステムを使ってみる!」

スピーカー交換をした後の、ちょっとした音質向上策のいろいろを紹介している当特集。その第10回目となる今回は、少々特殊な“もうひと手間”を紹介する。モノは“CDTオーディオ”の『MST』だ。さて、これは一体何であり、そしてどんな効果を上げるものなのか…。

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CDTオーディオ・MST
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  • 『CDTオーディオ・MST』のテスト風景。
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スピーカー交換をした後の、ちょっとした音質向上策のいろいろを紹介している当特集。その第10回目となる今回は、少々特殊な“もうひと手間”を紹介する。モノは“CDTオーディオ”の『MST』だ。さて、これは一体何であり、そしてどんな効果を上げるものなのか…。

6オクターブものワイドレンジをカバーするツイーターと、それを制御するためのユニットでシステムを構成!

最初に、この『MST』とは何なのかを解説していこう。『MST』とは、「ミュージック・ステージング・テクノロジー」の略語であり、つまりは「音場を改善させる技術」ということになる。そしてシステムは2アイテムで構成される。1つが『MST-02P』(税抜価格:4万8000円)、もう1つが『MST-1SM』(税抜価格:2万4000円)だ。

それぞれが何なのかを説明していこう。まず『MST-02P』は、別名“シックスオクターブミッドツイーター”と呼ばれている。見た目はまさしくツイーターだ。しかし、普通のツイーターと比べると相当にワイドレンジ。その名のとおりに6オクターブもの広範囲にわたっての再生を可能としている。

ちなみに、人間の可聴帯域は約10オクターブあると言われていて、その範囲は周波数で言うと20Hzから20kHzまでだ。で、この『MST-02P』の再生可能帯域は200Hzから20kHz。可聴範囲の実に6割ものレンジをカバーする。

そして『MST-1SM』の方のまたの名は、“MSTシステムコントロールユニット”。つまりこちらは、『MST-02P』を制御するための機器となっている。

ただし、制御するとは言っても“DSP(デジタル・シグナル・プロセッサー)”のようなデジタル機器ではない。むしろ“パッシブクロスオーバーネットワーク”に近い。音響パーツで構成された回路ユニットとなっていて、アナログ的な手法でこの“シックスオクターブミッドツイーター”を制御する。

既存のスピーカーが再生しきれていなかった情報を補完する!

続いては、これをどのように用いるのかを説明していこう。ひと言でいうとこれは、既存のスピーカーシステムに“付け足す”道具だ。既存のスピーカーと並列接続して『MST-1SM』へとフルレンジの音楽信号を入力し、信号を制御した後にそれを『MST-02P』へと送り込む。こうして『MST-02P』からも音を出す。つまり、“補助スピーカー”的な使い方をすることとなるわけだ。

で、こうすることで、既存のスピーカーが再生しきれていなかった情報を補完できるようになる。既存のスピーカーが再生する音に、さらなる情報を付加できるのだ。

ところで、ハイエンドカーオーディオ愛好家の間では、フロントスピーカーには3ウェイシステムが採用されることの方が多い。3ウェイは難易度が高いが上手く活用できれば音的なメリットを多々得られる。ユニット代が多くかかるしインストールの手間も増え、さらにはコントロールの難易度も上がるが、上手くコントロールできれば2ウェイよりもより多くの情報量を引き出せる。

この『MST』を導入した場合にも、ある意味3ウェイ化するような利点の享受が可能となる。これを使うことで中域から高域にかけての情報量が増す。さらには中域の音が目の前のスピーカーから聴こえてくるので、サウンドステージも上がってくる。こうして音場と音像がさらなるリアリティを獲得する。使っているスピーカーはそのままで、サウンドの再現性を向上させることが可能となるのだ。

効き方を変えられる2タイプのコントロールスイッチを装備!

次いでは『MST-1SM』のコントロール能力について解説していこう。

当機にはまず、“ステージング・レベル・コントロール・ノブ”というスイッチが備えられている。これはつまりはボリュームスイッチだ。ミニマムな設定では『MST-02P』からはほとんど音は聴こえてこない。そこからフルに鳴らすまでの音量をバリアブルに設定できる。そしてこのスイッチの開度を上げていけばいくほど、サウンドステージの奥行き感が増し、センターフォーカスがよりくっきりとしてくる。より多くの情報を引き出すことができるので、立体感が際立ち、シャープであるべきものはよりシャープになっていく。音源に収められている情報の再生精度が高まっていくのだ。

そしてもう1つ、“フリーケンシースイッチ”というものが、右chと左chのそれぞれに備えられている。これはその名のとおり、『MST-02P』の再生周波数帯域の範囲をセレクトするためのスイッチだ。ただしこれについてはバリアブルに変更できない。“アップポジション”または“ダウンポジション”の2択となる。

“アップポジション”では『MST-02P』をフルレンジで鳴らせるが、“ダウンポジション”ではハイパスがかけられる。情報を補完する範囲を高域側に限定するというわけだ。なおこれは、使用するスピーカーの特性に応じて使い分けても面白そうだ。より能力の高いスピーカーを使っている場合には、“ダウンポジション”にしてそのスピーカーそのものの個性をフィーチャーする、というような使い方もできるだろう。

まとめておこう。『MST』を使うと、“プロセッサー”とも“3ウェイ”とも異なる方法で、サウンドのリアリティを上げられる。インストール的にもチューニング的にも手軽に、ステレオイメージを一層生々しくさせられる。サウンドレベルの向上を果たすための“新たな1つの選択肢”なのである。ご注目を。

さて次回はいよいよ最終回として、外部パワーアンプまで導入している場合においての“もうひと手間”を考察していく。お楽しみに。

《太田祥三》

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