歴史あるアメリカンブランド「オーディオコントロール」から新「DSP内蔵パワーアンプ」が登場! 利点を徹底検証! | Push on! Mycar-life

歴史あるアメリカンブランド「オーディオコントロール」から新「DSP内蔵パワーアンプ」が登場! 利点を徹底検証!

サウンドチューニング機器や、システム構築を補助する便利アイテムを多彩に用意している実力アメリカンブランドの「オーディオコントロール」。この老舗ブランドから注目すべき新製品がリリースされた。

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オーディオコントロール・D-4.800
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サウンドチューニング機器や、システム構築を補助する便利アイテムを多彩に用意している実力アメリカンブランドの「オーディオコントロール」。この老舗ブランドから注目すべき新製品がリリースされた。

その名は『D-4.800』。「DSP」を内蔵する「パワーアンプ」のニューカマーだ。各社から新機軸な製品が続々登場しもっともホットな分野となっている“DSP関連製品市場”の中で、当機がどのような光を放つのかを、インプレッションリポートとともにお伝えしていく。

オーディオコントロール・D-4.800


特に、システム構築が困難なケースにおいて頼れるブランドとして支持され続けてきた。


最初に、「オーディオコントロール」というブランドについて解説していこう。当社はあまたあるカーオーディオ関連会社の中でも、もっとも歴史の古いメーカーの1つだ。創業されたのは1977年。人気アメリカンカーオーディオブランドの代表格の1つ「ロックフォード・フォズゲート」が創業を開始したのが1979年なので、それよりも2年、「オーディオコントロール」のほうが社史が長い。

「オーディオコントロール」はまずホームオーディオ用の製品の開発から手掛け始め、イコライザーとアナライザーをリリースする。そしてそれからほどなくして、カーオーディオ用のイコライザーやアナライザー等々の開発・販売も開始し、以後、カーオーディオシステムを発展させていこうとするときに、同社の製品が広く使われるようになっていく。1990年代には日本でもブレイク。同社のイコライザーやチャンネルディバイダー、ラインドライバー等々が、特にサウンドコンペティターの間で多々用いられた。そして「プロセッサーメーカー」として強力に認知されていく。

しかし2000年代以降になると、カーオーディオのサウンドコントロールの主役が「DSP」(デジタルシグナルプロセッサー)へとシフトし、各社からさまざまな「DSP」がリリースされるようになり、「オーディオコントロール」の存在感は以前と比べて薄まっていく。とはいえ一定の支持率はキープ。特にカーオーディオシステムの構築が困難なケースにおいて、同社の製品(ライン出力コンバーター等々)はそれをサポートし、ここ一番で頼りになるブランドとして多くのプロフェッショナルに支持され続けてきた。

なお同社も近年は「DSP」でも攻勢をかけていて、徐々に知名度を回復しつつある。そんな中で発売開始されたのがこの「DSP内蔵パワーアンプ」、『D-4.800』というわけだ。

各所に“らしさ”が散りばめられた、個性ある「DSP内蔵パワーアンプ」。


続いては、『D-4.800』の見どころがどこにあるのかを解説していこう。まずは基本的なスペックから紹介する。

オーディオコントロール・D-4.800

☆D-4.800(税抜価格:18万2000円)
●仕様: 4ch(4/3/2ch)DSP内蔵パワーアンプ
●定格出力:125W×4(4Ω)200W×4(2Ω)400W×2(4Ωブリッ ジ)●周波数特性:20Hz~24kHz ●S/N比:102dB ●クロスオーバー(ch1/2):ハイパス30Hz~300Hz●クロスオーバー(ch3/4):ハイパス30Hz~300Hz/ローパス:30Hz~300Hz ●サイズ(幅×奥行×高さ):229×202×53mm ●ハイレベルインプット対応 ●サミング機能搭載
注目したいポイントは4つある。1つ目として挙げるべきは、「パワーアンプが高性能であること」だ。当機はあくまでも「DSP内蔵パワーアンプ」であり「パワーアンプ内蔵DSP」ではない。定格出力は125W(4Ω)が確保されていて、ミドルグレードパワーアンプとして十二分なスペックを有している。しかも2Ω接続や4Ωブリッジ接続にまで対応する。

もっともそれだけでパワーアンプとして優秀だとは言い切れない。そこのところは最後、試聴リポートで明らかにしていく。

注目点の2つ目は、「サミング機能を有していること」だ。これにより当機は、システム内でクロスオーバーがかけられている純正オーディオとも接続可能だ。先にも触れたとおり「オーディオコントロール」は、システム構築がしにくいケースにおいて頼りになってきたブランドだ。特に、ライン出力を持たない純正オーディオを核とするシステム発展のサポートを得意としてきた。その特長が当機にもしっかりと盛り込まれているというわけだ。

注目点の3つ目は、「独自の調整機能“AccuBASS”を搭載していること」。当機能を使うことで、純正システムで失われた低域信号を再合成し復元させることが可能となる。これも、システム発展性の低い純正メインユニットと組み合わせて使う時に活きてくる機能である。ここでも“らしさ”が光っている。

そして4つ目の注目点は、「RTAが搭載されていること」。ここもまた「オーディオコントロール」らしいポイントだ。アナライザーの開発についても相当にノウハウを持っている同社。プロセッサーにその機能を積み込み、チューニング作業を効率良く効果的に行える。

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無駄がなく余分な色付けもない。至って素直なサウンド。


では、インプレッションリポートに入っていこう。試聴は「オーディオコントロール」の正規輸入代理店であるイース・コーポレーションの試聴室で行った。試聴システムは以下のとおりだ。パソコンをソースユニットとして使用し、その中の音楽データを“USB DAC”を介して『D-4.800』のフロントchに入力した。

リファレンススピーカーとして使用したのは『グラウンドゼロ・GZUC 650SQX』(税抜価格:6万6000円)。『D-4.800』の素の音をチェックするために、同機に内蔵されている「DSP」の各機能はすべて未使用、またはフラットの状態とし、クロスオーバーもスピーカーに付属されているパッシブクロスオーバーネットワークで行った。

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さて、テストトラックを再生し真っ先に感じられたのは、「素直さ」だ。無駄がなくそして必要以上の色付けもない。原音がそのまま再現されている感が実に強い。

音色も正確そのものだ。ボーカルや弦楽器、管楽器、そして打楽器に至るまで、こう鳴ってほしいと思うそのものの音を再現してくれる。

さらには、1音1音の輪郭のシャープさにも特長が出ているように思えた。余分なにじみがなく、立ち上がりも素速く、止まるべきときにはしっかり止まる。低音も厚みや量感は確保されていつつも、タイトでキレ味が鋭い。

ミドルハイグレードのパワーアンプとして十二分な性能を有していることを実感できた。また、パワフルな割には案外小型であることも利点だ。シート下へのインストールも多くの車種で可能だろう。

純正メインユニットはそのままで本格システムを構築したいと考えたとき、この『D-4.800』は特に高い戦闘能力を発揮する。合理的にコントロール機能と外部パワーアンプを導入したいと思ったら、当機があることを思い出そう。

なお、「DSP」の導入は先でもいい、または他社の「DSP」を使いたいというケースには、当機と同時に発売された兄弟機『LC-4.800』(税抜価格:13万円)もチェックしてみよう。パワーアンプとしての性能はほぼ同等で、サイズも同サイズ。純正メインユニットとの親和性も同じなので、ライン出力を持たないメインユニットと併せて使いたいときにはもってこいだ。こちらにも要注目!

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《太田祥三》

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