スロヴェニア発の気鋭ブランド「ZRスピーカーラボ」から“スーパーハイエンド”の入門機、満を持して新登場! 果たしてその音は…。 part2 | Push on! Mycar-life

スロヴェニア発の気鋭ブランド「ZRスピーカーラボ」から“スーパーハイエンド”の入門機、満を持して新登場! 果たしてその音は…。 part2

スーパーハイエンド・スピーカー、『ZR Extravagance Line(エクストラバガンス ライン)』を擁する、スロヴェニアの「ZRスピーカーラボ」から、“スーパーハイエンドの入門機”という位置付けの新製品が登場した。

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スーパーハイエンド・スピーカー、『ZR Extravagance Line(エクストラバガンス ライン)』を擁する、スロヴェニアの「ZRスピーカーラボ」から、“スーパーハイエンドの入門機”という位置付けの新製品が登場した。
ZRスピーカーラボ・ZR エントリー ライン

これを機会に、同社についての特長解説から、新製品レビュー、そして上級グレード製品のテストリポートまでを、4回にわたってお贈りしようと試みている。先週はブランドの概要と、フラッグシップ機、ならびに今回発売となった『ZR Entry Line(エントリー ライン)』の基本スペックをご紹介した。今回は一気に本題へと進み、その新製品の試聴記をお届けしよと思う。

まずは例によって、試聴環境を簡単にご紹介しておきたい。試聴会場は、「ZRスピーカーラボ」を正規輸入しているイース・コーポレーションの試聴室。PCをソースユニットとして使用し、その中のFLACデータをUSB-DACを経由して、「グラウンドゼロ」のトップエンドモデル、『GZPA Reference 2 PURE』(税抜価格:72万円)に送り込んだ。

なお、今回テストしたスピーカー群はすべて、パッシブクロスオーバーネットワークをラインナップしていないため、2.5kHz(12dB/oct)のパッシブクロスオーバーネットワークを用意して使用した。アクティブクロスオーバーを使用しなかったのは、テスト機を迅速に交換するためであり、イコールコンディションを作るためでもある。

使用ケーブルは、スピーカーのグレードとバランスさせるべく、ロシアの高品位ケーブルブランド「チェルノフケーブル」の逸品でまとめている。顔ぶれは以下のとおりだ。パワーケーブルに『Special MKll DC Power 4AWG』(税抜価格:6800円/1m)を、スピーカーケーブルに『Classic MKll SC/1』(税抜価格:9300円/1m)、そしてラインケーブルに『ULTIMATE IC 165』(税抜価格:36万3000円/1.65m)をそれぞれ使用した。

作りの確かさとエレガントな佇まいは上位機種譲り…。

ZRスピーカーラボ・ZR Entry 18MW
さて、この『ZR エントリーライン』は、25mmシルクドームトゥイーター『ZR Entry 25T』(税抜価格;15万8000円)と、18cmミッドウーファー『ZR Entry 18MW』(税抜価格;23万円)で構成されている。通常のミッドウーファーよりも口径が大きい『ZR Entry 18MW』の振動板には、2層の特殊コーティングが施されたグラスファイバー製コーンが使われていて、バスケットには、「ZRスピーカーラボ」の独自共振抑制素材である “スタビリット”とアルミが採用されている。

当機と、1ランク上の『ZR プレステージ ライン』のミッドウーファーとをそれぞれ手に取って比べてみると、両者の重量差は思っていた以上に大きかった。しかしながら、高品位な作りから、さすがは「ZRスピーカーラボ」と思わされた。デザインが独特で実にエレガント。いかにも良い音がしそうなフォルムなのだ。このスピーカーがスペシャルな一品であることを、外観が物語っている。
ZRスピーカーラボ・ZR Entry 25T
トゥイーターも、『ZR プレステージ ライン』と比べて奥行は浅いながらも、高品位な仕上がり感をたたえている。なお、アルミ製ハウジングに収められている磁気回路にはネオジウムマグネットが搭載されているとのことだ。「ZRスピーカーラボ」は、素材選びにもこだわりを発揮するブランドでもあるので、その他にもこだわりの素材がおごられているに違いない。いかにもきびきびと動きそうな雰囲気が漂っている。

とにもかくにも、実に美しいスピーカーだ。手にしたときのワクワクが高く、音に対しても期待が膨らむばかりである。

原音に忠実なHi-Fiサウンド。そして、響きの美しさにも魅力アリ。

ZRスピーカーラボ・ZR Entry 18MW
かくして、試聴トラックをスタートさせて、テストを開始すると…。

ぱっと耳に飛び込んできたアコースティックギターのイントロで、このスピーカーがただ者ではないことが理解できた。1音1音にしっかり感があったのだ。つま弾かれる音符のそれぞれに芯があり、密度感も高い。輪郭もあくまでもシャープだ。

その一方で、余韻の美しさも印象に残った。音像は至ってきっちりと描かれていながらも、無駄な響きは一切なく、残響音はなんともリッチ。Hi-Fiな、原音に忠実なサウンドではあるのだが、この豊かに響く感じにハマる人は多いのではないだろうか。高級感溢れるサウンドだ。

質感の良さも光っている。解像度が高く、音がきめ細かいがために、耳にすんなりと入ってくる。やわらかなシルクで、鼓膜をなでられているかのような心地良さがある。高域は繊細で、中域にも厚みがあり、そして低域にはエネルギー感がみなぎっている。
ZRスピーカーラボ・ZR Entry 25T
音楽性の高さも感じた。ダイナミックレンジが広いので、抑揚がはっきりと伝わってくる。ソロ楽器の感情が乗ったフレーズからは、他のシステムで聴くよりも“熱さ”が感じられた。迫力たっぷりに楽曲を表現してくれる。

コストパフォーマンスは相当に高い。ハイエンドスピーカーとしての魅力に満ちたモデルに仕上がっている。サウンドには気品があるので、良いスピーカーを手にしている満足感にも浸れるだろう。聴き応えは十二分だ。当機が秀作であることを、つくづく実感した。

さて、次週はこれよりも1ランク上のシリーズである、『ZR プレステージ ライン』のインプレッション・リポートをお贈りする。それと当機を比較しながら、当機の評価についても、もう1歩踏み込んでいきたいと思う。次週もお読み逃しなく。

《太田祥三》

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