【カーオーディオ・ユニット選びの極意】Section 03「DSP編」#01「カーオーディオに“DSP”が必要な理由」 | Push on! Mycar-life

【カーオーディオ・ユニット選びの極意】Section 03「DSP編」#01「カーオーディオに“DSP”が必要な理由」

次にどんなユニットを使うべきか、あれでもないこれでもないと思いを巡らせる時間は、ワクワク感が味わえる至福の時だ。そんな時間をさらに楽しくしていただくために、ユニット選びの勘どころを多角的に考察している当連載。

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カーオーディオでは、リスニングポジションが片側に寄ってしまう等の音響的な悪条件がさまざまある。しかし「DSP」があれば、問題を解決できる…。

次にどんなユニットを使うべきか、あれでもないこれでもないと思いを巡らせる時間は、ワクワク感が味わえる至福の時だ。そんな時間をさらに楽しくしていただくために、ユニット選びの勘どころを多角的に考察している当連載。

先週までは「スピーカー選び」について解説してきたが、今週からは新たなテーマに突入する。現在のカーオーディオにおいての必須アイテムとなっている、「DSP」について考えていこうと思う。

今週は、これが何なのかを、端的におさらいする。ズバリ「DSP」とは、「デジタル・シグナル・プロセッサー」の略称であり、音楽信号を、デジタルのままで制御可能なユニットだ。要は、サウンチューニングを行うための機器である。

搭載されている主な機能は以下の3つだ。「クロスオーバー」、「イコライザー」、「タイムアライメント」。「DSP」を導入すれば、これらを詳細に操ることが可能となる。

特筆すべきは「タイムアライメント」だ。1つ1つのスピーカーユニットを個別に制御可能な「タイムアライメント」を使いこなすことで、カーオーディオが抱える重大な問題点を克服できる。

重大な問題点とは…。それは、「リスニングポジションが左右のどちらかに片寄ってしまうこと」である。左右のスピーカーから等距離の場所で音楽を聴くことがステレオの基本なのだが、カーオーディオでは、その基本が成り立たないのだ。

しかし各スピーカーユニットに送られる信号を個別にコントロールできる「タイムアライメント」があれば、状況は一変する。近くにあるスピーカーから発せられる信号に“遅延”をかけることで、すべてのスピーカーから等距離の場所にいるかのような状況を作り出せるのだ。

また、詳細な「イコライザー」機能が得られることも、メリットとして大きい。車内では、“反射”と“吸収”によって音響特性が乱れがちだ。それを的確に補正する必要がある。詳細な「イコライザー」があれば、それが可能となるのである。

ところで昨今は、さまざまなタイプの「DSP」が出現している。愛車のオーディオシステムの状況や、目指すべきスタイルによって、選択肢が異なってくる。逆に言うならば、どんな「DSP」を選ぶかによって、今後のシステムレイアウトがある程度決まってくる。

さて、「DSP」が何であるかについての説明は以上だ。これに引き続き次週からは、「DSP」のタイプ違いについて解説していこうと思う。どんなタイプを選ぶべきかを、ケースに応じて考察していく。お楽しみに。

《太田祥三》

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