『BEWITH』 音への情熱と比類なきテクノロジーが新しいカーオーディオの未来を拓く。その製品開発哲学に迫る! | Push on! Mycar-life

『BEWITH』 音への情熱と比類なきテクノロジーが新しいカーオーディオの未来を拓く。その製品開発哲学に迫る!

“21世紀的発想でHiFiカーオーディオの新たな可能性を追求し続ける日本生まれの高級カーオーディオブランド『BEWITH』。同社の製品開発哲学を、改めて深く掘り下げて解説していく。

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BEWITH・STATE MM-1D
  • BEWITH・STATE MM-1D
  • 初代“Confidence”。
  • BEWITH・STATE MM-1D
  • BEWITH・BEWITHSTATE
  • BEWITH・Accurate A-110S ll
  • BEWITH Royal Ensemble
  • BEWITH Royal Ensemble ll

“21世紀的発想でHiFiカーオーディオの新たな可能性を追求し続ける日本生まれの高級カーオーディオブランド『BEWITH』。同社の製品開発哲学を、改めて深く掘り下げて解説していく。

■常識を打ち破る世界唯一のオール偏芯コーン・スピーカー

『BEWITH』は、とにもかくにも孤高の存在だ。リリースする製品が都度、常識にとらわれない独創性を発揮している。それらは、ただ単に「音源を正確に再現する」ために、その時点における最高の技術を惜しげもなく投入されて生み出される。

しかしそれらは時として、“異端視”されることも少なくなかった。

2002年に発売された、同社初のオリジナル・スピーカー、“Confidence”が、まさにそうだった。“Confidence”には常識破りの技術が、主に3点盛り込まれていた。 1点目は、「トゥイーターとミッドウーファーにおいて、同一素材・ 同一構造”が実現されたこと」。2点目は、「振動板の中心をオフセットさせて(ずらして)指向性をコントロールする、“偏芯コーン”としたこと」。3点目は、「トゥイーターの再生 周波数を、800Hzまで下げたこと」だ。

ちなみにこれらは、どれも簡単には行えないものばかりだ。例えば、5cm口径のコーン型トゥイーターにおいて、このような小さなユニットで偏芯コーンを実現できているのは、『BEWITH』が世界唯一だ。

しかし、この名もなきメーカーが発表したあまりに独創的なスピーカーのことを、心ない人は「奇をてらっている」と揶揄した。

『BEWITH』からすれば、その指摘はまったく逆の話だったのだが…。『BEWITH』は単に、車載環境において「音源を正確に再現する」スピーカーを作ったに過ぎなかった。

「既にあるものの何かを変えて作った」わけでもなく、ましてや「常識を破るために作った」わけでもない。「音源を正確に再現する」ためにすべきことを、科学的な検証に基づいて、“ゼロベース”から設計したに過ぎなかった。しかも、それらはすべて困難なアプローチばかり。『BEWITH』は、あり得ない精度でクリアし、“Confidence”を完成させたのだ。

■「10年先を予見したドライブメカレス・プレーヤー」を発売

2005年にリリースされた、同社初のリニア PCM プレーヤー“Mirror Media MM-1”においても、同じようなことが起こった。

同機は言わば、「10年先を予見した、ドライブメカレス・プレーヤー」である。しかし、CDプレーヤーが全盛の時代に、「CFカード」を再生メディアとして使用したこの見慣れないカーオーディオ・メインユニットもまた、“異端”だと切り捨てる向きが多く存在した。

しかし“Mirror Media MM-1”も、「音源を正確に再現すること」、「これからのカーオーディオに必要なこと」が“ゼロベース”から検討され、結果自然な成り行きで形にされただけの製品だったのだ。

CDのような“回転メカ”は、走行することで発生する振動の影響を受け、データの読み取りエラーが発生しやすくなったり、データを読み取ることができなくなり、音飛びが発生するため、カーオーディオには不向きだ。そして、多くのCDメディアを車内に持ち込むこともナンセンス。さらに最近では異形インパネの採用が進み、メインユニットの交換が困難になりつつある。これらを踏まえて、音の良いカーオーディオ・メインユニットを構築しようとした当然の結果として、“Mirror Media MM-1”は生まれたに過ぎなかった。

ただし、これら『BEWITH』製品は、良い物は良い、と認めることのできるカーオーディオ愛好家たちに支持され、浸透していく。

さらには、権威あるメディアからの評価も獲得する。“Confidence”は『AUTO SOUND』誌(ステレオサウンド)の“THE BEST BUY 2002-2003”のスピーカー部門(10万円以上)において第1位を獲得し(以後4年連続で第1位)、『Sound Up』誌(交通タイムス社)の“2003 COMPONENT BEST BUY”のフロントステージ部門でも第1位に輝いた(以後6年連続で第1位)。

また、“Mirror Media MM-1”はなんと、2006年の1月にアメリカ・ラスベガスで開催された“International CES 2006”にて、『Innovation Award』(Vehicle Audio Electronics category)を受賞。さらに2010年には”Confidence Bianco Fuji”が欧州EISAアワードを受賞し、音質だけでなく販売実績なども評価された。こうして『BEWITH』製品は、日本で、そして世界で確固たる地歩を固めていくこととなる。

「音源を正確に再現する」製品であるという認知が、着実に浸透していった。

■どうしたら音が良くなるのかを理詰めで検証し、科学的に解析…

ところで、『BEWITH』には、もう1つのこだわりがある。それは、“メイド・イン・ジャパン”であることだ。「音源をそのまま再生する」ことを目指してゼロから製品を作り上げていくためには、実力のある素材メーカー、部品メーカー、並びに研究機関と、強固に連携する必要があったのだ。

『BEWITH』は熱意を持って各社に働きかけ、それを意気に感じた協力会社は、社内に大きなプロジェクトを起こすまでして、『BEWITH』の目指す要求に応じようとした。

こうして『BEWITH』は、“メイド・イン・ジャパン”の優れた “専用”パーツを、次々に得ることに成功する。

なお、製品開発において最優先されたのは音質であり、コスト優先の開発ではなかった。どのようにしたら音が良くなるかを理詰めの検証、科学的解析を行い、度重なる車載テストを繰り返して完成した製品である。

例えば、プロセッサー「BEWITHSTATE」(2010年発売)では、カーオーディオ用として最上級なスペックを持つ、“オペアンプ”を新日本無線と共同開発し、それを製品に組み込んだ。カーオーディオメーカーが“オペアンプ”の開発から手掛けることは、普通では考えられないことだ。

また、2012年にリリースされたパワーアンプ「Accurate A-110S ll」においては、協力会社・研究機関と共同で開発した音響専用マグネシウム合金「MAGNEOLA」(マグネオラ)を、初めて筐体の素材として採用した。マグネシウムは、実用金属中最軽量で、剛性や内部損失、電磁波の遮断特性などの音響特性が理想的にバランスしているのだが、高価であり、かつ加工が非常に困難で、これをモノにしたメーカーは、過去に1つとして存在していない。しかし『BEWITH』は、協力研究機関とタッグを組んで、膨大な労力と開発費をかけ、遂に実用化に成功したのだ。

■製品開発哲学は、2つの究極システムとして結実する…

『BEWITH』は、2014年の2月に、“BEWITH Royal Ensemble(ビーウィズ・ロイヤル・アンサンブル)”という名の、12年間の歩みを集大成した記念碑的なフルシステムを発表している。音源を正確に再現するために、デジタルプロセッサー『AZ-1』の特別版、『AZ-1CC Sunrise』を核とする、「無制限・無差別級のスーパーHi-Fiサウンドシステム」である。

このシステムから紡ぎ出される音は、『AZ-1』特有の濃厚さ、妖艶さと、新時代のデジタルプロセッサー『STATE』系の情報量やS/N感を完全に両立していた。無音状態から音が一気に立ち上がる圧倒的な静粛性とダイナミックレンジ…。ハイエンド・ホームオーディオでも味わえない、最高峰のカーオーディオだけが表現できる世界を味わえた。

そしてその発表から数えることわずか2年で『BEWITH』はまた、“BEWITH Royal Ensemble ll”を発表する。

何故 これがこのタイミングで登場したのかと言うと…。

それは、『BEWITH』が考える“理想のシステム”の構築を可能とする新機軸ユニットが完成したからだ。

そのユニットとは、“STATE A6R MONO”(マルチプロセシングDACシステム)。これにより『BEWITH』は、究極のシステムレイアウト『1Way・1chモノラル構成』を完成させること相成った。

このシステムレイアウトのメリットは、とりもなおさず究極的なチャンネル・セパレーションを得られることにある。

そして、このシステムで聴く音とは…。

解像度と、S/Nそれぞれが圧倒的。そして音の密度がとてつもなく濃く、音のない部分には完全なる静寂があるのみ…。

『BEWITH Royal Ensemble ll』は、オーディオ製品が直面してきた数々の壁を、ことごとく超えてみせた。『BEWITH』の製品開発哲学が、ここに極まったのだ。

■「誰も試みなかったやり方で、カーオーディオの壁を1つ1つ超えていく」

情熱をたっぷりと注ぎ込み、ただただ「音源を正しく再現する」、この1点に向かって突き進んできた『BEWITH』。“ゼロベース”から理詰めで製品を設計し、“メイド・イン・ジャパン”の総合力で、それらを形にしていく…。その結果、それぞれが“唯一無二”のラインナップとなった。

国産プレミアム・カーオーディオブランド『BEWITH』の、製品開発哲学を、ご理解いただけただろうか。『BEWITH』は、誰も試みなかったやり方で、カーオーディオの壁を1つ1つ超えて見せてきた。そしてこれからも、その哲学は貫かれていく。次には何が生み出されるのか…。今後も、『BEWITH』から目が離せない。

《太田祥三》

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