新作超ド級ハイエンド・パワーアンプを聴く!! Part.1 「GROUND ZERO・ニューReferenceシリーズ」概要編 | Push on! Mycar-life

新作超ド級ハイエンド・パワーアンプを聴く!! Part.1 「GROUND ZERO・ニューReferenceシリーズ」概要編

超大物パワーアンプが、計5モデル、新登場する。ドイツの実力ブランド「GROUND ZERO(グラウンドゼロ)」から2グレード計4モデル、そして新鋭アメリカンブランド「D’AMORE ENGINEERING(ダモーレエンジニアリング)」から1モデル。

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超大物パワーアンプが、計5モデル、新登場する。ドイツの実力ブランド「GROUND ZERO(グラウンドゼロ)」から2グレード計4モデル、そして新鋭アメリカンブランド「D’AMORE ENGINEERING(ダモーレエンジニアリング)」から1モデル。

価格の話から入るのもいかがなものかとは思うが、それぞれの税抜価格は、51万円、72万円、90万円…。

この超豪華5機種を一気に試聴できるという、なんとも贅沢な時間を得ることができた。これらから発せられる音は果たして、どれほどの驚きと感動を与えてくれるのか…。そんな大きな期待を胸に、3月某日、これらの正規輸入代理店であるイース・コーポレーション本社(静岡県)を訪ねた。

その試聴記を、これから4週にわたってお贈りしていく。まず今週は、「GROUND ZERO」のニュー『Referenceシリーズ』の概要をお伝えしていく。

GROUND ZERO・GZPA Reference 2 SYM

人気のハイエンド・パワーアンプ『Referenceシリーズ』が、顔ぶれを一新。


「グランウンドゼロ」といえば、今や押しも押されもせぬ人気ブランドだ。パワーアンプ、スピーカー、サブウーファーで、それぞれでハイエンドクラスからエントリークラスまで幅広いラインナップを擁し、それぞれが高い人気を集めている。

パワーアンプでは、『Referenceシリーズ』が頂点に君臨していて、これまでの同シリーズは、3グレードで構成されていた。プリアンプ部に真空管を採用した「GZPA Reference 2T」(税抜価格:36万円)、AB級モデルの「GZPA Reference 4/2」(4chモデルと2chモデル、ともに税抜価格:36万円)、そしてベーシックモデルの「GZPA Reference 4XS/2XS」(4chモデルと2chモデル、ともに税抜価格:22万円)という内訳だった。

それが今回、「4XS/2XS」以外が一新されたのだ。トップエンドグレードの「GZPA Reference 2 PURE/4 PURE」(4chモデルと2chモデル、ともに税抜価格:72万円)と、2ndグレードとなる「GZPA Reference 2 SYM/4 SYM」(4chモデルと2chモデル、ともに税抜価格:51万円)という2グレードが新登場する、という次第だ。

GROUND ZERO・GZPA Reference 4 SYM

これまで『Referenceシリーズ』は、音質性能の高さゆえに、各方面で高い支持を得ていた。売れ行きも好調で、イース・コーポレーションが年末に発表する、実売台数から導き出す売れ筋ランキング『CAOTY』において、各年の“10万円以上部門”に各機がランクイン。10万円台のモデルがひしめき合うクラスで、20万円超、30万円超の価格でありながら勝負できていたのだから恐れ入る。

実際に、その能力の高さは疑いようもなかった。いろいろな場面で『Referenceシリーズ』の音を聴く機会があったが、音の良さを、都度、十分に感じ取れた。試聴取材でリファレンス機として使われているときでも、搭載されているユーザーカーを聴くときでも、繊細さ、スムーズさ、濃密さ、低域の力強さ等々に、常に魅了され続けてきた。正直、好みの音でもある。

従来機ですでに独自の価値と魅力をたっぷりと示していたわけだが、そこに新たに投入されるニューモデル4機。価格もぐっと上がっている。『4 PURE/2 PURE』に至っては従来機の倍である。その音を想像すればするほど、期待感はいやおうなく高揚する…。

GROUND ZERO・GZPA Reference 2 PURE

基板設計を刷新。シンメトリックな“デュアル・ステレオ”or“デュアル・モノラル”構造へ。


さて、この『4 PURE/2 PURE』と『4 SYM/2 SYM』。何がどのように新しいのか、ポイントを解説していこう。実はボディサイズに関しては、両グレードとも、かつての『Reference 4/2』とまったく同一である。しかしそれぞれ、基板設計はガラリと刷新されている。

特長的なのは、4モデルともに、基板レイアウトの左右が完全なるシンメトリーデザインになっていること(『SYM』とはシンメトリーのシムである)。そしてそれぞれ、電源を2系統持っていて、4chモデルでは“デュアル・ステレオ”、2chモデルでは“デュアル・モノラル”構造となっている。4chモデルでは、フロントchとリアchのセパレーションを、2chモデルでは左右chのセパレーションを徹底的に向上させるべく、こだわりの回路設計がなされているのだ。

そして、回路に組み込まれている各パーツは、厳選された高級品ぞろい。大容量のトロイダルトランスや最高級音響用トランジスター、TI社製のバーブラウンIC、エルナー社製の電解コンデンサーやGROUND ZERO専用に開発されたムンドルフ社製のMCap®キャパシターなどが、惜しみなくおごられている。従来機からパーツチョイスには贅が尽くされていたが、パーツの選択眼はさらに研ぎ澄まされ、より豪華な仕様となっている。

GROUND ZERO・GZPA Reference 4 PURE

なお、『Reference 2 PURE/4 PURE』では、クロスオーバーやフェイズシフト等のコントロール部分を排除した音質最優先の設計が施されている。そうした上でさらに、『Reference 2 SYM/4 SYM」以上にパーツを厳選。ロジウムメッキRCAコネクタ、サンケン電気製トランジスタ、ビシェイ・デール製無誘導巻線抵抗、カスタムメイドの金属酸化抵抗等も導入され、妥協なく高音質性能が追求されている。

主な進化ポイントは以上だ。今回のモデルも、裏側のボトムパネルがシースルーとなっているので、内部基板をつぶさに見ることができるのだが、きっちりと左右対称となった、そして整然と並べられた高級パーツ群の佇まいから、実力の高さがひしひしと伝わってくる…。

さて、その音は…。

それについては、翌週以降にじっくりとお伝えしていく。ただし結論だけは先にお伝えしておこう。とにかく凄い…。このひと言に尽きる。

凄さの詳細は、次回にたっぷりとお届けする。究極的なHi-Fiサンドを目指す方にとっての、新しいターゲットとなり得るこのニュー・パワーアンプ。いやはや、とんでもない製品が登場したものだ。次回を、お読み逃しなく。

《太田祥三》

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