サウンドステーション アンティフォン 松居 邦彦の『カーオーディオ そこんとこ、実際ど〜なのよ?』 #62: 第11章 純正カーオーディオをベースにHi-Fiを楽しむその意味と可能性を探る#03 | Push on! Mycar-life

サウンドステーション アンティフォン 松居 邦彦の『カーオーディオ そこんとこ、実際ど〜なのよ?』 #62: 第11章 純正カーオーディオをベースにHi-Fiを楽しむその意味と可能性を探る#03

“純正カーオーディオ+スピーカープロセッサー”の可能性について考えるシリーズの3回目だ。初回は、“初めてのカーオーディオ”としてのそれについて解説していただいた。そして前回からは、このシステムでどこまでHi-Fi化が図れるのか、という松居さんの挑戦についてのリポートを開始。その中で、これに挑戦することで得られるメリットについても教えていただいた。そして今回は、さらにもう1つのメリットについて解説していただこうと思う。じっくりお読みいただきたい。

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サウンドステーション アンティフォン 松居 邦彦の『カーオーディオ そこんとこ、実際ど〜なのよ?』


“純正カーオーディオ+スピーカープロセッサー”の可能性について考えるシリーズの3回目だ。初回は、“初めてのカーオーディオ”としてのそれについて解説していただいた。そして前回からは、このシステムでどこまでHi-Fi化が図れるのか、という松居さんの挑戦についてのリポートを開始。その中で、これに挑戦することで得られるメリットについても教えていただいた。そして今回は、さらにもう1つのメリットについて解説していただこうと思う。じっくりお読みいただきたい。

前回の続きである。

僕は今、デモカーのAudiにおいて、“純正カーオーディオ+スピーカープロセッサー”のシステムを導入している。このシステムでどこまでHi-Fi化が実現できるのか、これに挑戦しているのだ。

これに取り組むことには大きな意義を感じている。それは、通常のハイエンドシステムでは得られないメリットが得られるからだ。

そのメリットとは何か。1つは前回書いたとおり、“純正オーディオシステムが持つ快適な操作をそのまま生かせる”というメリットだ。そしてもう1つのメリットとは。

それは、“音楽に溢れた車室内空間を構築できる”というメリットである。

これが一体何かと言うと…。

ところで今僕の家庭や職場のオーディオシステムは、“ストリーミング再生”である。7年前にLINNというオーディオブランドが、デジタル・ストリーム・プレーヤー「DS」を発売した。

LINNはハイエンドなオーディオメーカーである。そしてこの「DS」という製品は、進化においてアナログターンテーブルにかなり差をつけられていたデジタルオーディオ(CDを中心とした)に、一石を投げ込んだ製品である。

その性能は、最新のスーパーアナログには1歩譲るものの、CDとは比較にならないほど精密にデジタルを進化させた。

またその頃、LINNレコードのwebサイトで、スタジオマスタークオリティーのハイレゾリューションな音源のダウンロードサービスが開始された。その音源を、デジタル・ストリーム・プレーヤー「DS」で再生して楽しむのである。

ちなみにこのデジタル・ストリーム・プレーヤー「DS」がハイレゾの始まりだ。これはその後拡大し、昨年にはSONYがハイレゾウォークマンを発売し、MORAがハイレゾ音源の配信を始めるまでに至った。

Hi-Fiな音で音楽に対面することは、美味しいものを食べるのと同じである。食を極めた一流シェフの料理は、他で食する時と素材の印象がまるで違う。ハイレゾで音楽を聴く時も、それと同じことを実感する。

そしてもう1つ、ストリームプレーヤーで音楽を楽しむ時に感じることがある。それは、“ライブラリーの中から色々なキーワードで楽曲を検索できることの素晴らしさ”だ。



第11章 純正カーオーディオをベースにHi-Fiを楽しむその意味と可能性を探る#03



CDの数が増えれば増えるほど、聴きたいCDを探すのに時間がかかる。

気まぐれにふと聴きたくなったCDがすぐに見つからなくてイライラした経験はないだろうか。それに対して、アーティストやアルバム名など、各項目別に仕分けられた中から瞬時に楽曲を見つけられる便利さは、何ものにも代え難い。

この便利さは、前に立つと自動でフタが開くトイレの便利さとは違う。芸術的感性をクリエイティブにしてくれるタイプの便利さだ。

楽曲の種類や順番を入れ替えてみたりすることを、集中力が切れない間に試すことができる。オリジナルなプレイリストを作りそれを聴くと、それまでの音楽から新たな印象を発見することもできる。

この便利さを、“純正カーオーディオ+スピーカープロセッサー”というシステムで得ることができるのだ。これがすなわち、“音楽に溢れた車室内空間を構築できる”というメリットなのである。

以前のカロッツェリアXのシステムでも、「CD-7X」を使ってWAVファイルの再生はしていたが、大型のCDチェンジャーというような使い勝手で、リモコンのボタンがすり減るばかり…。ライブラリから自在に楽曲をチョイスするという便利さは存在しなかった。

さて、どのようにしてこれを実現さようとしているかを解説していこう。

今回AUDIに取り付けた「bit-one」には、S/PDIF(光デジタル)入力が備わっている。この入力に「デジ像」という機器を繋いでみた。この機器は、いわゆる“メディアプレーヤー”と呼ばれる機器である。パソコンやNASに保存した動画をテレビで観られるストリームプレーヤーだ。

USBフラッシュを「デジ像」につなぎ、そして「デジ像」から「bit-pne」を介して音声信号をオーディオシステムに送る。さらに「デジ像」の映像出力をAUDI純正のディスプレーの映像入力につなぐ。

こうすることで、AUDI純正のディスプレーで聴きたい曲を選べるようになる。さらに、アートワークを観ながらCDが聴けるようにもなった。

ハイレゾのクオリティで音楽を再生できるわけではないが、ハイレゾを楽しむ時に得られる利便性がクルマの中で実現されたのだ。

いかがだろう。“純正カーオーディオ+スピーカープロセッサー”のシステムを用いることで、クルマにもともと備わっていた利便性を生かせるとともに、ストリーミング“風”再生で音楽を聴くところまでこぎつけた。

その上で、どこまでHi-Fi化が実現できるか…。また、車内にミュージックサーバーを置き、本格的なストリーミング環境を構築出来ないか、についても模索したいと思っている。もし、かなりの満足度が得られるところまでいけるのであれば、そこは“音楽に溢れた車室内空間”ということになる。果たして、LINNのシステムのようなカーオーディオになるのか…。

次回はそこのところをリポートしようと思う。お楽しみに。



《松居邦彦》

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