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[サウンド制御術・実践講座]第2章「イコライザー編」各楽器の音域を“周波数”で理解せよ!

音響的な不利要因が多い車室内環境においては、「サウンドチューニング機能」を使いこなせるか否かも「良い音」を楽しめるかどうかの鍵の1つとなってくる。なおその設定はプロに任せた方が確実だが、自分でやっても楽しめる。当連載では、そのコツを紹介している。

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市販スピーカー(ツイーター)の取り付け例(カロッツェリア・デモカー)。

音響的な不利要因が多い車室内環境においては、「サウンドチューニング機能」を使いこなせるか否かも「良い音」を楽しめるかどうかの鍵の1つとなってくる。なおその設定はプロに任せた方が確実だが、自分でやっても楽しめる。当連載では、そのコツを紹介している。

さて今回は、「各楽器の音域が周波数でいうとどのくらいなのか」を解説していく。本格的な仕様の「イコライザー」にて周波数特性の乱れを正そうとするときにこれが頭に入っていると、操作がしやすくなるはずだ。

では具体的に見ていこう。まずドラムスのバスドラムは、20Hzあたりから70Hzくらいだ。そして4弦エレキベースは約41Hzを最低音として大体300Hzあたりまでとなっている。

ちなみにサブウーファーを導入する場合には、サブウーファーとミッドウーファーとの担当範囲の境目は60Hzから80Hzあたりに設定されることが多いので、バスドラムの音の多くはサブウーファーから聴こえてくると思って良く、逆に4弦エレキベースは多めにみても「サブウーファー」からは1オクターブ程度しか聴こえてこない。ベースというとサブウーファーにて鳴らされるというイメージを持ちがちだが実は、ミッドウーファーにて再生される範囲の方が広いのだ。

続いてエレキギターの音域は、約80Hzあたりから800Hz付近までだ。なので多くの場合、エレキギターの基音(音程を決める成分)はすべてミッドベースから聴こえてくる。

それ以外の主立った楽器の音域は大体以下のとおりだ。テナーサックスが100Hzあたりから700Hzあたりまで、トランペットが200Hzあたりから1kHzあたりまで、スネアドラムも概ねトランペットと同様の音域だ。

そしてヴァイオリンは大体200Hzあたりから3kHzあたりまでで。さらには男性ボーカルが大体100Hzから500Hzあたりまで、女性ボーカルが200Hzあたりから800Hzあたりまでだ(ボーカルは個人差が大きい)。

なおフロント2ウェイスピーカーの場合は、ミッドウーファーとツイーターとの再生範囲の境目は、低めに取る場合でも2kH程度で高めに設定する場合では5kHzとかそれよりももう少し高いところで決められることも少なくない。

ということは、ツイーターにて楽器の基音が再生されるケースは結構少ない。ピアノやフルートの高音域が聴こえるかどうか、というところだ。境目を5kHzあたりより上に設定していたら、それらの基音もツイーターからはほぼ聴こえてこない。

そしてシンバルが2kHzから10kkHzなので、ツイーターからは主には、高音打楽器の基音と各楽器の倍音成分が再生されている、ということになる。

今回は以上だ。次回は、「イコライザー」のどのあたりを調整すると音がどう変わるのか、その具体例を紹介していく。お楽しみに。

[サウンド制御術・実践講座]イコライザー…各楽器の音域を“周波数”で理解せよ!

《太田祥三》

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