車内のAV環境を整える便利アイテムとして定着したテレビキット。近年は車両側制御の高度化に伴って開発にも高い技術が求められている。そんな中データシステムから最新モデルが登場した。
デモカーは新型アルファードクルマを買ったら真っ先に取り付けるアイテムのひとつとして、すでに定番化しているTV-KIT（テレビキット）。中でもTV-KIT開発のパイオニアとして幅広い車種への対応をいち早く展開する信頼のメーカーがデータシステムだ。そんな同社から先頃モデルチェンジを果たしたアルファード（R5.6～ AAHH40W・45W/AGH40W・45W）／ヴェルファイア（R5.6～ W45・W40TAHA/W45・W40AAH）に対応したTV-KITである「TTV443（切替タイプ）」「TTV443B-D（ビルトインタイプ）」が早くもリリースされたので注目した。
※同モデルはプリウス（R5.1～ MXWH60・65）、プリウスPHEV（R5.3～ MXWH61）にも適合する。
◆同乗者が喜ぶマストアイテム
TV-KITを装着することで何が変わるのか
同乗者みんなが楽しめるTV-KITここであらためてTV-KITについて説明しておこう。純正ナビだと走行中はテレビの視聴／ナビ操作ができなくなる制御が施されている。対して走行中でもテレビ視聴（助手席など座っている同乗ユーザーが対象）やカーナビ操作ができるように制御を変更するのがTV-KITの役目だ。
渋滞中の車内、同乗者が退屈でついついテレビを見たくなったものの、純正カーナビを使っているため見ることができなかったなんて経験したことがあるのではないだろうか。またドライブに出発してから目的地を変更したり、自車位置周辺でガソリンスタンドや駐車場、飲食スポットなどをナビで検索して、立ち寄りたいと思ったこともあるだろう。しかし、純正ナビだといずれの操作も走行中はできず停車する必要があり、フラストレーションを感じていたユーザーもいるだろう。そんな時に純正ナビを走行中でも自由に操作できるようにしてくれるのがデータシステムのTV-KITなのだ。
しかし、純正のカーナビ制御を変更するのは実はかなりハードルが高い。かつてのようにパーキングブレーキの信号を配線変更する程度では制御の解除はできない。特に近年のクルマは数々の電子制御が進化し、車両側の電子制御の一部に純正カーナビも組み込まれているため制御を簡単には変更できないことが多くなっているのだ。そこでデータシステムでは一台一台のクルマを解析して車両側のさまざまな制御に用いられているCAN信号の解析を実施。各車両が持つ固有の制御に合わせた設計を加えることで純正機能に影響を与えること無くTV-KITを機能させることに成功したのだ。
◆純正の機能や制御を損なうこと無く
使いやすいカーナビに変化する
TV-KITを接続することで同乗者が楽しめる空間に生まれ変わる実際に今回試したアルファード用のTV-KITはカーナビでの自車位置の測位や各種の走行アシスト機能に影響を与えること無く機能していることがわかった。ユーザーにとっては当たり前の純正機能を当たり前に使える状態をキープしつつ、走行中のテレビ視聴／ナビ操作ができるようになったという感覚で利用できる。そこには裏側で高度な信号解析による開発があったからこそなし得た機能だと言えるのだ。
さらにデータシステムのTV-KITにはいくつかの特徴を備えている。そのひとつがカプラーオンによる取り付けだ。純正配線にカプラーや端子を使ってTV-KITのユニットを割り込ませる構造なので、純正の配線をカットしたり加工する必要が無いのも特徴。いわゆるカプラーオンによる設置が可能なのも車種別専用設計がなされているからこそだ。
スイッチを押すことで純正制御に戻す事も可能また、付属のスイッチ操作でTV-KITの機能をオフにして純正制御に戻すことができるのもこのキットの特徴。切替タイプ（TTV443）には専用の小型スイッチを付属。取り付け場所も選ばない小型＆シンプルなスイッチだ。一方のビルトインタイプ（TTV443B-D）には純正風のスイッチを付属しているのが特徴。このスイッチはトヨタ車のダッシュまわりなどに用いられているスイッチと同サイズ＆形状で、空きのスイッチホールに取り付ければ純正スイッチのようにスマートにTV-KITの切り替えスイッチを設置できる。
車種ごとに詳細な解析を行い純正機能に影響を与えずに走行中のテレビ視聴／ナビ操作を可能にしたデータシステムの新型アルファード／ヴェルファイア対応のTV-KIT。車種専用設計だからこそできた精度の高さが自慢のモデルだ。アルファード／ヴェルファイアの純正ナビの使い勝手をアップさせる便利アイテムとして車両購入と同時に取り付けるのが良いだろう。
