カーオーディオシステムのアップグレードを目論むドライバー諸氏に向けて、製品選びの“勘どころ”を解説している当シリーズ。現在は「スピーカー」の選び方のポイントを説明している。今回は「口径」について解説する。
さて、実を言うと「スピーカー交換」をするにあたっては最初に、愛車に付けられるスピーカーが何センチ「口径」なのかを把握する必要がある。
というのも、クルマはドアに取り付けられるスピーカーの「口径」が車種ごとで決まっている。ドアスピーカー(ミッドウーファー)は、ドア内部の鉄板(インナーパネル)に取り付けることとなるのだが、インナーパネルには「スピーカー」を取り付けるための穴が開いていて、その穴を利用してドアスピーカーを取り付けることとなる。なぜなら「スピーカーユニット」は厚みがあるからだ。穴が空いていないと取り付けられない。そして「スピーカー」を交換する際には、その穴の大きさに合うモデルを選ばなければならない。サイズの合わないスピーカーでも付けられないことはないが、鉄板をカットする等の大がかりな加工が必要となる。そこまでするのは現実的ではない。
ちなみに、国産車の多くは17cmまたは16.5cmクラスが適合サイズだ。なお、これら2つは同サイズだと考えて良い。つまりこれは言い方が違うにすぎないのだ。海外ブランドはスピーカーのサイズを本国ではインチで表記していて、ドアスピーカーはインチで言うと6.5インチがスタンダードだ。それをセンチに直すと約16.5cmとなるので、ほとんどのディストリビューターはスタンダードな「口径」のスピーカーを16.5cmと表記している。対して国産メーカーは、キリが良いのでそれを17cmと記している。
それ以外では、10cmクラスのスピーカーが取り付けられている車種も少なくない。Kカーのような車格の小さなクルマに特に多い。また欧州車の中にも、10cmから8cmクラスである車種が多くある。
で、愛車には何センチ「口径」の「スピーカー」が付くのかを知るには、国産スピーカーブランドのカタログを見ると参考になる。汎用性の高いモデルの適合表を確認して、17cmクラスのスピーカーの適合車種の中に愛車が含まれていれば、愛車の純正スピーカーが17cmクラスであることを確認できる。
この方法で分からない場合には、「カーオーディオ・プロショップ」にて確認しよう。店舗を訪ねた際にまずは愛車の純正スピーカーが何センチ「口径」なのかを教えてもらおう。「カーオーディオ・プロショップ」なら各車種に適合する「口径」を大体把握しているはずだ。または分からない車種であっても、ドアの内張りパネルを外せば簡単に確認できる。
今回は以上だ。次回以降も「スピーカー」選びのポイントを解説していく。乞うご期待。