ネット環境を構築してエンタメ力を増強! ゼロから始める「低予算カーオーディオ」第4回「クルマWi-Fi」編 | Push on! Mycar-life

ネット環境を構築してエンタメ力を増強! ゼロから始める「低予算カーオーディオ」第4回「クルマWi-Fi」編

車内のAV環境を整えたいと思いつつも「費用が多くかかるのは…」、そう感じているドライバーは少なくないはずだ。しかし、予算ゼロ円もしくはそれに準じた少額の投資でできることもある。当特集では、それらを多角的に紹介している。

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カロッツェリア・車載用Wi-Fiルーター DCT-WR100D
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  • 『パイオニア・NP1』の使用イメージ。

車内のAV環境を整えたいと思いつつも「費用が多くかかるのは…」、そう感じているドライバーは少なくないはずだ。しかし、予算ゼロ円もしくはそれに準じた少額の投資でできることもある。当特集では、それらを多角的に紹介している。

今回は、「ネット環境を構築してエンタメ力を増強する方法」をさまざま紹介していく。

ミラーリングやストリーミングを楽しむには、「ネット環境」の構築が不可欠!?

前回、車内でスマホのミラーリングや映像系ストリーミングアプリ、さらにはストリーミングデバイスを楽しむ方法をさまざま紹介した。なお、これらを楽しもうとする際には、「ネット環境の構築」も考えたい。ちなみに音楽ストリーミングアプリと映像ストリーミングアプリでは作品をダウンロードしておいて車内ではオフラインにて楽しむという手もあるが、そうはいいつつも、「ネット環境」があった方が楽しみ方の幅が広がる。そして、「無制限」でネットと繋がれたらベストだ。

さて、車内で無制限にネットと繋がれるようにするもっとも手っ取り早い方法はズバリ、愛用のスマホの契約を「データ通信無制限」に切り替えることだ。実際、すでにそのような契約を選択しているドライバーも少なくないはずだ。そうであれば、ドライブ中も自身のスマホを常にオンライン状態で使い倒せるし、さらには同乗者も自分のデバイスをテザリングにてオンライン化させられる。

しかし、料金的な問題でそのような契約を見送っているケースもあるだろう。また、テザリングは案外面倒なこともある。例えばパソコンをテザリングにてネットと繋げている場合、一旦作業を中断してパソコンがスリープ状態になったあと再び繋ごうとするときにはスマホの「インターネット共有」を改めてオンにし直す必要が生じたりもする。

また、一般的なモバイルWi-Fiルーターを車内に持ち込むという手もあるが、これについても難点がある。通常のモバイルWi-Fiルーターは車載規格で設計されてはいないので耐熱温度的に心配があり、また電源確保がしにくい場合も少なくない。

なので、車内専用のアイテムでリーズナブルなものがあれば良いのだが…。

慶洋エンジニアリング・車載用無線ルーター AN-S092慶洋エンジニアリング・車載用無線ルーター AN-S092

リーズナブルに「車内オンライン化」を実現したければ、お薦めがある!

実は、お薦めがいくつかある。それらを順に紹介していこう。

1つ目の選択肢となるのは、カロッツェリアの『車載用Wi-Fiルーター DCT-WR100D』だ。ちなみに当機の価格は2万7500円(税込)なのだが、これにてドコモのクルマ用通信サービス『docomo in Car Connect』の「365日プラン」を2年使った場合、本体代を含めた月々のランニングコストは2246円(税込)で済む。この金額は、一般的なモバイルWi-Fiルーターと比べて半額程度。リーズナブルに車内の「Wi-Fiスポット化」を果たしたければ、当機は候補の筆頭になり得る。

ただし、当機は使用に若干の制限がかかる。というのも『docomo in Car Connect』はあくまでもクルマ用の通信サービスなので(だからこそリーズナブル)、例えばこれを家庭に持ち込んで使うことはできない。なので、停車中の使用にも制限がかかる。走行前のエンジンオンの状態では30分、走行後のエンジンオンの状態では60分がそれぞれ限度だ。それだけ使えれば問題ないというケースも少なくないだろうけれど、キャンプや車中泊での使用には向かない。

続いて2つ目の選択肢を紹介しよう。実は車内での使用も想定されたモバイルWi-Fiルーターが、昨年の11月に登場している。それは、慶洋エンジニアリングの『AN-S092』(想定税込売価:1万6280円)だ。当品は基本的には通常のモバイルWi-Fiルーターなのだが、車載使用も想定され動作使用環境は-10度から60度いうスペックが確保されている(カロッツェリアの『車載用Wi-Fiルーター』と同等)。さらにはシガー電源ソケットとUSB-Aの延長ケーブルも付属する。

パイオニア・NP1パイオニア・NP1

料金体系と使い勝手、それらを天秤にかけて検討すベシ!

なお当機は楽天モバイル回線に対応していて、料金体系は使った分だけを支払う1プランだ。ちなみに1GBまでは無料で、20GBを超えて利用する場合には無制限となりその際の利用料金は3278円(税込)となっている(楽天回線以外では最大1Mbpsで使い放題)。

というわけで、当機の場合は使用量によってはリーズナブルに使える可能性があり、しかし無制限に使う場合にはランニングコストはやや上がる。でも停車中にも存分に使えてさらには車外でも使えることはメリットだ。そこに重きを置くのなら、当機は候補となってくる。

次いで、3つ目の選択肢を紹介しよう。それはカロッツェリアの『サイバーナビ』に買い替えるという作戦だ。ナビを買い換える必要性がないドライバーにとっては現実的な策ではないが、もしも使用中のAV一体型ナビの使い心地に不満があるのなら、当作戦も浮上する。というのも『サイバーナビ』には「ネットワークスティック」が同梱されているモデルがあり、その場合にはカロッツェリアの『車載用Wi-Fiルーター』と同様に『docomo in Car Connect』が使える。しかもこちらでは使用制限がかからない。そもそも車内でしか使われないアイテムなので、制限を設ける必要がないのだ。

そしてもう1つ、この3月より新たな選択肢が加わっている。それはパイオニアの『NP1』だ。当機は会話しながら音声案内をしてくれるという次世代カーナビであり、またクラウドと繋がって映像や画像を確実に保存できるドライブレコーダーであり、さらにはクルマ用のWi-Fiルーターでもあるという一品だ。

なお当機の価格は、1年分の通信・サービス料がついたベーシックプランで6万5780円(税込)だ。新たなギアに興味があり、ナビとドラレコの両方の購入を考えていたというのなら、当機の導入を検討しても面白い。

今回は以上だ。次回以降も低予算で可能となるカーオーディオの楽しみ方について解説していく。お楽しみに。

太田祥三|ライター
大学卒業後、出版社に勤務し雑誌編集者としてキャリアを積む。カー雑誌、インテリア雑誌、そしてカーオーディオ専門誌の編集長を歴任した後、約20年間務めた会社を退職しフリーに。カーオーディオ、カーナビ、その他カーエレクトロニクス関連を中心に幅広く執筆活動を展開中。ライフワークとして音楽活動にも取り組んでいる。

《太田祥三》

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