音が良くない原因が“チューニング”にあるのなら、DSPの追加がベスト!? プロが薦める「カーオーディオ・スタートプラン」大公開 第7回 | Push on! Mycar-life

音が良くない原因が“チューニング”にあるのなら、DSPの追加がベスト!? プロが薦める「カーオーディオ・スタートプラン」大公開 第7回

純正カーオーディオの音に不満を抱きながらも、「何から手を付ければ良いのか分からない…」、そう感じているドライバーは少なくないはずだ。当特集はそんな方々に参考にしていただこうと、プロ直伝の“スタートプラン”を紹介している。

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パワーアンプ内蔵DSPの一例(ヘリックス・P-SIX DSP MKll)。
  • パワーアンプ内蔵DSPの一例(ヘリックス・P-SIX DSP MKll)。
  • パワーアンプ内蔵DSPの一例(ヘリックス・V-EIGHT DSP MKll)。
  • パワーアンプ内蔵DSPの一例(ヘリックス・V-TWELVE DSP MKll)。
  • パワーアンプ内蔵DSPの一例(ヘリックス・M-SIX DSP)。
  • パワーアンプ内蔵DSPの一例(ヘリックス・M-FOUR DSP)。
  • パワーアンプ内蔵DSPの一例(マッチ・UP 10DSP)。
  • パワーアンプ内蔵DSPの一例(マッチ・M-5.4DSP)。
  • パワーアンプ内蔵DSPの一例(マッチ・PP-86DSP)。

純正カーオーディオの音に不満を抱きながらも、「何から手を付ければ良いのか分からない…」、そう感じているドライバーは少なくないはずだ。当特集はそんな方々に参考にしていただこうと、プロ直伝の“スタートプラン”を紹介している。

今回は、“パワーアンプ内蔵DSP”の導入について考える。なお当特集は、毎回全国の有名カーオーディオ・プロショップに取材して記事を構成している。今回は実力店、“AVカンサイ”の代表を務める岩元さんに話を訊いた。さて、“パワーアンプ内蔵DSP”から始めるという方法のメリットとは…。

音が良くない原因を見極めることが、まずは肝心!

最初に、“パワーアンプ内蔵DSP”とは何なのかを簡単に説明しておこう。“DSP”とはデジタル・シグナル・プロセッサーの略称で、これはつまり、音楽信号を制御するための機器だ。車室内は狭く、そしてリスニングポジションが左右のどちらかに片寄る等の音響的な不利要因がいくつかある。しかし“DSP”を用いればそれらへの対処が可能となり聴こえ方をガラリと変えられる。で、“パワーアンプ内蔵DSP”にはその名のとおりパワーアンプも一体化されているので、導入のハードルが低い。

なお、システムにコントロール機能を加えたい場合には高機能なメインユニットに交換するという手もあるが、メインユニットを交換しづらいケースや使用中のメインユニットの使い勝手に不満がない場合には、“パワーアンプ内蔵DSP”の導入の方が向いている。

さて、“パワーアンプ内蔵DSP”が便利なアイテムであることは確かなのだが、真っさらなところからまずはこれを導入するというのはアリなのか…。“AVカンサイ”の岩元さんに、そこのところから訊いてみた。

「結論から言うと、アリです。当店のお客様の中でも、スピーカーは純正のままで“パワーアンプ内蔵DSP”を取り付けるという“始め方”をされる方は少なくありません。初めてご来店される方は純正オーディオの音に不満があっていらっしゃるのですが、その不満の原因が純正オーディオのサウンドチューニングにある場合も多く、そうであれば“DSP”の導入から入った方が効果的です」

パワーアンプ内蔵DSPの一例(マッチ・UP 10DSP)。パワーアンプ内蔵DSPの一例(マッチ・UP 10DSP)。

欧州車や国産車のオプションシステム搭載車には、サウンドバランスが良くないケースが多い!?

具体的にはどのようなケースがあるのかを教えてもらった。

「例えばBMWでは、ドアのフルレンジスピーカーとシート下のウーファーにて音楽を再生するようになっている場合が多いのですが、ウーファーが担当する帯域が広く、かつ低音が強調されたチューニングが成されています。しかしその設定にて鳴らされるサウンドは、正しいバランスの音とは言い難いです。音が良くないと感じられる原因は、まさにここにあります。

しかし“パワーアンプ内蔵DSP”を使えば、自然なバランスへと修正できます。なお“DSP”を使わずにスピーカー交換だけを行っても、バランスは変わりませんので効果は薄いです。スピーカーを換えるにしても、“DSP”の導入は必須だと思います。

同じようなことは、他でも見受けられます。例えば、メルセデス-ベンツでも足元にウーファーが装着されている車種では同様なチューニングが成されていますし、国産車でもオプションのオーディオシステムが組み込まれている場合にはやはり、低音が強調された不自然なバランスに設定されていることが多いです。

そうであれば、“パワーアンプ内蔵DSP”の追加が最善手に成り得ます。なお、スピーカー交換と比べて特にコストがかかるわけではありません。サウンドステーショングループではスピーカー交換のセットプランとして“ウェルカムプラン”を、スピーカー代に加えてデッドニング代や取付工賃等を含めて10万円(税別)にてご提供していますが、“パワーアンプ内蔵DSP”を取り付ける場合でも、もっともリーズナブルなモデルをお選びいただく場合には製品代と取付工賃とを合わせて10万円(税抜)ほどでご案内が可能です。

ちなみに当店での“パワーアンプ内蔵DSP”の取り付け工賃は大体4、5万円ほどです(税抜、車種によって変動あり)。バッ直(電源をメインバッテリーから直接引き込む配線方法)の工賃とスピーカーケーブルの引き直し代(ケーブル代含む)も込みです。場合によってはそこまでかからないことも有り得ます。ですのでスピーカー交換と比べて特に費用がかかるということはありません」

パワーアンプ内蔵DSPの一例(ヘリックス・M-FOUR DSP)。パワーアンプ内蔵DSPの一例(ヘリックス・M-FOUR DSP)。

予算を鑑みながら、使い勝手の良いモデルを選ぶベシ!

続いては、お薦めモデルを教えてもらった。

「“パワーアンプ内蔵DSP”はさまざまなメーカーから発売されていますが、音質性能的には“オーディオテックフィッシャー社”の製品が頭1つ抜けています。ブランド名で言うと、“ヘリックス”と“マッチ”です。

この2社の製品は、リーズナブルなモデルでも上級モデルと比べて音質性能が大きく見劣りしませんので、使い勝手とご予算に応じてお選びいただければどれを手にされても高い満足度が得られるはずです。

なおグレードが異なると、コントロールできるch数と内蔵されているパワーアンプのch数が変わります。おクルマの純正スピーカーの状況や今後のシステム発展のご予定を鑑みてお選びいただけたらと思います。

また製品によってハイレゾ音源への対応力も変化します。ハイレゾ音源を多くお持ちでそれらをより良い音で楽しみたいとお考えでしたら、動作サンプリングレートもチェックされた方が良いかもしれません。

例えば“ヘリックス”の製品でいうと、上級モデルの中では『P-SIX DSP MKll』(税抜価格:18万円)が人気です。当機は8chをコントロールでき内蔵パワーアンプは6chが確保されていて、動作サンプリングレートも96KHz/24bitまで対応しています。

一方手軽なモデルとしては、同じく“ヘリックス”で『M-FOUR DSP』(税抜価格:7万円)がラインナップしています。当機は内蔵パワーアンプのch数は4chと少なめですが、フロント2ウェイは問題なく鳴らせますし、コントロールできるch数は10chありますので発展性が高いです。ちなみに当機の動作サンプリングレートは48KHz/24bitです。

お近くでしたら“AVカンサイ”の各店までぜひお気軽にお越しください。おクルマの状況に合わせて、そしてご要望に応じてさまざまなご提案ができると思います。お待ちしています」

《太田祥三》

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