フラッグシップを知ればブランドの魅力が見えてくる!! トップエンドモデル大研究! 第4回「ヴァイブオーディオ」編 | Push on! Mycar-life

フラッグシップを知ればブランドの魅力が見えてくる!! トップエンドモデル大研究! 第4回「ヴァイブオーディオ」編

人気カーオーディオブランド各社の特長や魅力を浮き彫りにすべく、“フラッグシップモデル”研究を実行している。“旗艦機”には各社の持てる技術と思想がたっぷりと注入されている。ゆえにその特長を検証することで、各メーカーごとの強みが見えてくるのだ。

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ヴァイブオーディオ・CVEN63C-V4
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人気カーオーディオブランド各社の特長や魅力を浮き彫りにすべく、“フラッグシップモデル”研究を実行している。“旗艦機”には各社の持てる技術と思想がたっぷりと注入されている。ゆえにその特長を検証することで、各メーカーごとの強みが見えてくるのだ。

第4回目となる今回は、“ロックの国”のカーオーディオブランド、“ヴァイブオーディオ”をフィーチャーする。

廉価なモデルと低音増強アイテムの充実ぶりに特長を示す同社。さて旗艦機では…。


“ヴァイブオーディオ”は、多々あるヨーロピアンカーオーディオブランドの中でも、個性が際立つメーカーの1つだ。挙げるべき主な特長は2つある。1つは「リーズナブルなユニットが豊富なこと」、そしてもう1つは「低音強化アイテムが充実していること」だ。ヴァイブオーディオ・POWERBOXシリーズ

(写真)ヴァイブオーディオ・POWERBOXシリーズ

例えばパワーアンプにおいては、『POWERBOXシリーズ』という超リーズナブルなラインも擁している。当シリーズの4chモデル『POWERBOX60.4-V7』は、税抜価格が2万8500円。他のブランドを見渡しても、ここまでリーズナブルなモデルはそうそうない。しかも“ヴァイブオーディオ”は当シリーズとは別にもう1つ、『POWERBOX MICRO』というシリーズも併せ持つ。こちらは超小型であることを強みとするラインだが、その中の4chモデル『POWERBOX65.4M-V7』の税抜価格は3万円。『POWERBOXシリーズ』との差別化が図られてはいるものの、どちらも最廉価クラスというところがなんとも“ヴァイブオーディオ”らしい。

なお、「低音強化アイテムが充実していること」については、同社の発展の歴史がその特長を育んできたと言って良い。ブランドの設立当初には個性的なベースエンクロージャーの開発で注目を浴び、2005年の世界最大級の家電見本市「CES」では、巨大なベーストンネルを出展して話題をさらった。これらが象徴するように“ヴァイブオーディオ”は、低音強化アイテムの開発に力を入れてブランド力を高めてきたという側面も持っている。現行のラインナップを見ても、ハイグレードなラインからリーズナブルなシリーズまで製品を充実させてある。低音を強化する楽しさをより多くのユーザーに提供しようとする姿勢が、製品の顔ぶれから明確に伝わってくる。

そんな“ヴァイブオーディオ”の“旗艦機”とは…。

高音質をうたう最上位グレードでありながら、価格は至ってリーズナブル!


さて、“ヴァイブオーディオ”は“フラッグシップライン”として『CVEN(シーベン)シリーズ』を展開している。なお当シリーズは同社のラインナップの中でも比較的に新しく、かつコンセプト的にも新機軸なシリーズとなっている。これまで同社は「パワー系のブランド」というイメージが色濃かったのだが、当シリーズは“高音質”を前面に打ち出した意欲作となっているのだ。

内容を見ていこう。当シリーズは、スピーカー、パワーアンプ、ユニットサブウーファーまでを居並ばせるフルライン展開となっているのだが、まずはスピーカーから。

ヴァイブオーディオ・CVEN62C-V4

(写真)ヴァイブオーディオ・CVEN62C-V4

同シリーズには2タイプのコンポーネントキットが用意されている。製品名は以下のとおりだ。1つが『CVEN62C-V4』(税抜価格:11万円)、もう1つが『CVEN63C-V4』(税抜価格:16万2000円)だ。前者が2ウェイシステムで後者が3ウェイシステムである。

これらは高音質をうたう最上位スピーカーでありながら、価格は至ってリーズナブル。このあたりは流石は“ヴァイブオーディオ”と言ったところだろう。

ちなみに『CVEN62C-V4』の方は、EISA (ヨーロピアン・イメージング・アンド・サウンド・アソシエーション)のインカーエレクトロニクス部門にて、『インカースピーカーシステム/ベストプロダクト2017-2018』を受賞している。その性能にはお墨付きが与えられているというわけだ。

盛り込まれている技術もチェックしておこう。まずミッドウーファーのバスケットは、背圧の抜けや放熱性が考え抜かれた新開発のアルミダイキャスト製となっていて、振動板には軽量・高反発が極められているというコンポジットペーパーコーンが採用されている。そしてツイーターは、ワイドレンジな再生を可能とする22mm径のシルクドームタイプとなっている。

ところで2ウェイモデルでは、よりリーズナブルに仕上げるためであろう通常のパッシブクロスオーバーネットワークは付属されておらず、しかしツイーターにはハイパスのためのMundorf社のMCapコンデンサーが組み合わされている。合理性の追求と高音質へのこだわりを上手くバランスさせているわけだが、このあたりからも“ヴァイブオーディオ”らしさが垣間見られる。

『CVENシリーズ』のパワーアンプを使うと、独特な高音質システムの構築が可能に!?


ヴァイブオーディオ・CVENシリーズヴァイブオーディオ・CVENシリーズヴァイブオーディオ・CVENシリーズ

(写真)ヴァイブオーディオ・CVENシリーズ

次いでは、パワーアンプについて見ていこう。ラインナップは3モデルで構成されている。『CVENS2-V4』(2chモデル、税抜価格:16万円)、『CVENS4-V4』(4chモデル、税抜価格:10万4000円)、『CVENCH6-V4』(6chモデル、税抜価格:15万7000円)。ちなみに各機ともブリッジ接続が可能なので、サブウーファーも鳴らせる。その代わりに、モノchモデルの用意はない。

特にユニークなのは、6chモデルである『CVENCH6-V4』だ。当機の定格出力は70W×4+130W×2(4Ω)、100W×4+180W×2(2Ω)360W×1(4Ωブリッジ)。このように6chのうちの2chはハイパワー化が果たされていて、ブリッジ接続(4Ω)を行えば定格360Wという高出力を発生可能だ。フロント3ウェイシステムをマルチドライブさせようとするときにはミッドウーファーにパワーを掛けて鳴らせるし、フロント2ウェイ+サブウーファーをマルチドライブさせるときには当機1台で、サブウーファーまでをパワフルに鳴らせる。他ではできない、独特なシステム構築が可能となるのだ。

ヴァイブオーディオ・CVEN12SW-V4

(写真)ヴァイブオーディオ・CVEN12SW-V4

そしてサブウーファーは現在、1機種が用意されている。製品名は『CVEN12SW-V4』(12インチ<30cmモデル>、税抜価格:6万円)だ。当機は、2Ωダブルボイスコイルタイプとなっているところがミソだ。サブウーファーに関しては、高音質を追求しつつもパワフルに鳴らせるという特長も併せ持たせている。

人とは違うやり方で、かつ、より手軽にハイクオリティサウンドを得たいと思ったら、『CVENシリーズ』の各モデルは面白い存在となる。ご注目を。

なお“ヴァイブオーディオ”では、モノラルパワーアンプとユニットサブウーファーについては『CVENシリーズ』とは別に、パワーにこだわった異なる“旗艦機”もラインナップさせてある。力強く低音を鳴らしたいと思う方は、これらのチェックもお忘れなく。

《太田祥三》

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