2ブランドから新登場したお手軽“低音強化”アイテム計4機種を緊急テスト! Part2「ヴァイブ・オーディオ」編 | Push on! Mycar-life

2ブランドから新登場したお手軽“低音強化”アイテム計4機種を緊急テスト! Part2「ヴァイブ・オーディオ」編

ドイツの「グラウンドゼロ」と英国の「ヴァイブ・オーディオ」それぞれから、新たな“低音強化”アイテムが2機種ずつリリースされた。それぞれの特長と実力を、2週にわたり紹介している。後編となる今回は、「ヴァイブ・オーディオ」の新作にフォーカスする。

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ヴァイブ オーディオ・BLACKAIRB8-V6
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  • ヴァイブ オーディオ・OPTISOUNDAUTO8-V2
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ドイツの「グラウンドゼロ」と英国の「ヴァイブ・オーディオ」それぞれから、新たな“低音強化”アイテムが2機種ずつリリースされた。それぞれの特長と実力を、2週にわたり紹介している。後編となる今回は、「ヴァイブ・オーディオ」の新作にフォーカスする。

厚さはなんと80mm! “コンプリートウーファーボックス”としてあり得ない薄さ。


前回の記事中でも説明したとおり、今回登場した4アイテムはすべて、「コンプリートウーファーボックス」と呼ばれるタイプの“低音強化”アイテムだ。ユニットサブウーファーがサブウーファーボックスに装着された状態で完成品となっている。

まずは「ヴァイブ・オーディオ」から登場した2製品についての、見どころ解説から行っていこう。2機はいずれも、一般的な「コンプリートウーファーボックス」とはひと味違う、独特な特長を携えている。

最初に『OPTISOUNDAUTO8-V2』という名のモデルから見ていく。

ヴァイブ オーディオ・OPTISOUNDAUTO8-V2

☆『OPTISOUNDAUTO8-V2』(税抜価格:3万4000円)
●仕様:8inch(20cm)4Ω SVCサブウーファー搭載ウルトラスリムウーファーBOX
●ウーファーサイズ:200mm ●最大入力:900W ●定格入力:150W ●ウーファーインピーダンス:4Ω ●ボックスタイプ:バスレフ型 ●サイズ(幅×高さ×奥行)295×80×397mm

写真を見ておわかりいただけるとおり、当機の最大の特長はその“薄さ”にある。ユニットサブウーファーを使っていながらなんと、厚みが80mmに抑えられているのだ。まさしく規格外。これならば車種によってはシート下へのインストールも可能だろう。

なおサブウーファーユニットの口径は20cm。小ぶりなタイプではあるものの、“低音強化アイテム”としての能力を十分発揮可能な大きさだ。そしてボックスタイプは“バスレフ型”。パワー面でも確かなスペックが担保されている。“薄型”であること以外は、なかなかの本格仕様だ。

実機を手にすると、作りの確かさも見て取れた。筐体の片側はラウンドされていてデザイン性が高い。さらにはカーボン調のダイノックレザー仕上げも施されて質感も上々だ。底面には、車両のカーペットの上に置いたときに抜群のすべり止め効果を発揮するタイプの生地が貼られていて、設置の際の安定性についても配慮されている(『BLACKAIRB8-V6』でも同様)。

しかしながらやはり、“薄さ”には驚かされるばかりだ。さて、そのサウンドは果たして…。

小ぶりなボディの中に、音に効く工夫をできる限り盛り込む…。


もう1機種はこちらだ。まずは基本的なスペックから紹介していこう。

ヴァイブ オーディオ・BLACKAIRB8-V6

☆『BLACKAIRB8-V6』(税抜価格:5万円)
●仕様:8inch(20cm)4Ω DVCサブウーファー搭載ウーファーBOX
●ウーファーサイズ:200mm ●最大入力:1200W ●定格入力:400W ●ウーファーインピーダンス:2Ωまたは8Ω選択可(デュアルポストターミナル装備) ●ボックスタイプ:シールドセカンドオーダーパッシブラジエーター装備) ●サイズ(幅×高さ×奥行)282×264×292mm

当機も本格ユニットサブウーファーを使用した製品としては十二分に小型化が達成されているのだが、他の“コンプリートウーファーボックス”とひと味違う点は他にある。ポイントは2点。1つは、“パッシブラジエーター方式”が採用されていること。そしてもう1つは、サブウーファーユニットが“ダブルボイスコイルタイプ”であること、以上だ。

“パッシブラジエーター”とは、磁気回路を持たないサブウーファーユニットをボックスに装着し、磁気回路を持ったサブウーファーユニットの背圧(裏側から発せられる音エネルギー)を活用してそれも駆動する、というシステムだ。そうすることでより効率的に良質な低音を再生しようとするわけなのだが、実際のところはどうなのか…。

そして“ダブルボイスコイル”タイプとすることで、よりパワフルに鳴らすことが可能になっている。つまり、小型でありしかもリーズナブルに仕上げられていながらも、音を良くするためのできる限りの工夫が凝らされている、という意欲作であるわけだ。

ユニットの性能を多角的に検証すべく、2Ω接続が可能なサブウーファー用アンプを用意。


ヴァイブ オーディオ・OPTISOUNDAUTO8-V2

それでは、インプレッションリポートに入ろう。試聴システムは基本的に「グラウンドゼロ」の製品を試したときと同様だ。ただし、パワーアンプだけは変更を加えた。サブウーファーをドライブするための専用パワーアンプを追加したのだ。2ウェイコンポーネントスピーカー『グラウンドゼロ・GZUC 650SQX』(税抜価格:6万6000円)は、同『GZRA Micro FOUR』(税抜価格:6万円)のフロントchを使って鳴らし、“コンプリートウーファーボックス”は「ヴァイブ・オーディオ」のニューパワーアンプ、『POWERBOX 500.1 V7』(税抜価格:4万2500円)で駆動した。

というのも『BLACKAIRB8-V6』は“ダブルボイスコイル”タイプであるので、並列接続での2Ω駆動、直列接続での8Ω駆動、このどちらかを選択可能だ。その両方を試せるパワーアンプを用意した、というわけだ。『POWERBOX 500.1 V7』ならば1Ω駆動まで可能となる。

ちなみに4chもしくは2chパワーアンプでサブウーファーを並列2Ω接続で鳴らそうとする場合には、そのモデルが“2Ωブリッジ接続”に対応している必要があるのでご注意を。

さて、最初に『OPTISOUNDAUTO8-V2』から試した。2ウェイコンポーネントスピーカーとのクロスポイントを80Hzに設定し、音量バランスも自然な配分となるように調整してからテストトラックを流し始めた。

一聴して“コスパの高さ”を実感できた。ボックス込みで3万4000円という低価格モデルでありながら、なかなかどうして、本格的なサウンドが目前に展開されたのだ。2ウェイスピーカーだけで聴いたときの音と比べて、明らかに低音の密度感が増している。そして中・高音にも濃密さが加わっている。

より低音が効いているトラックをかけてみると、実力の高さをさらにはっきりと感じ取れた。タイトで弾力感のある、期待どおりの低音が楽しめた。レンジ的にも不足はない。聴感上、ここまで聴こえてほしいと思うところまでは十分に再生できている。

『OPTISOUNDAUTO8-V2』は想像以上に“使える”サブウーファーだった。手軽さとある程度の本格サウンドを両得したいと思ったら、当機を候補に入れて損はない。

並列2Ω接続時にはパンチ力が目に見えて向上。鳴らすならやはり2Ω接続がおすすめ。


ヴァイブ オーディオ・BLACKAIRB8-V6ヴァイブ オーディオ・BLACKAIRB8-V6

続いては、今回の4機種の“コンプリートウーファーボックス”の中でもっとも高額なアイテムとなる『BLACKAIRB8-V6』についてリポートしていこう。

まずは、直列8Ω接続時のサウンドから聴いてみた。消費電力的に効率良く鳴らしたい場合、または、2Ωドライブできる環境にない場合、こちらの接続方法が選ばれることとなるのだが…。

テストトラックの音が流れ出してまず思ったのは、“低音の深み”だ。さすがにテスト機中の最上位モデルだけのことはある。低音の質感が至って良好だ。

再生レンジも拡大している。そして、柔らかな低音は柔らかく、硬質な低音はしっかりと硬質に再現しているあたりも好印象。表現力の幅が広いのだ。“パッシブラジエーター”が装備されているメリットがしっかりと活かされている。ボックスが小型である不利は感じられない。

続いて、並列2Ω接続を試してみると…。

なるほど、低音のパンチ力がぐっと向上した。密度感が増し、躍動感も高まった。

当機を鳴らすなら、やはりおすすめは並列2Ω接続だ。ここまでの満足度をこの価格で得られるというのはあっぱれのひと言。パワーアンプにコストをかける必要は出てくるが、持てるポテンシャルを発揮させないともったいない。

最初は8Ωで鳴らして、後々パワーアンプをグレードアップさせるというのもアリだ。そうすると当機の良さを2段階で楽しめる。

テストを終え、2ブランドのそれぞれの製品がいずれ劣らぬハイ・コストパフォーマンスモデルであることを確認できた。低予算で“低音強化”を成し得たいと考えたとき、“コンプリートウーファーボックス”は頼れる存在となり得る。実のある低音を手軽に得たいと思ったら、これらを4機種を要チェック。

《太田祥三》

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