低音強化大全! その2 パワードサブウーファーを上手に鳴らそう! | Push on! Mycar-life

低音強化大全! その2 パワードサブウーファーを上手に鳴らそう!

クルマの中で良い音を満喫しようと思うなら、低音再生のスペシャリスト、“サブウーファー”の力を借りるべきだ。これを導入すると、音楽は今よりもっと魅力的に響き始める。当シリーズ連載では、その具体策を詳しく解説していこうと考えている。

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カロッツェリアのパワードサブウーファー『TS-WH500A』の設置例。

クルマの中で良い音を満喫しようと思うなら、低音再生のスペシャリスト、“サブウーファー”の力を借りるべきだ。これを導入すると、音楽は今よりもっと魅力的に響き始める。当シリーズ連載では、その具体策を詳しく解説していこうと考えている。

連載の2回目となる今回は、“パワードサブウーファー”をフィーチャーする。

■低音を鳴らすためのすべてが一体化した、頼れるユニット。

前回は、カーオーディオにおいて“サブウーファー”が必要な理由をじっくりと解説した。それを踏まえて今回からは、これを導入するにおいてのコツをご紹介していこうと思う。最初に取り上げるのはは、もっとも手軽な低音増強アイテム、“パワードサブウーファー”だ。

“パワードサブウーファー”とは、低音を再生するためのスピーカーユニット、スピーカーボックス、パワーアンプ、以上の3点が一体化したユニットである。すなわち、これをクルマに取り付けて、電源および、音楽信号を取り込むための配線さえ行えば、それだけで音が出せるのだ。

ちなみに、“パワードサブウーファー”には2タイプが存在している。1つは、“薄型”であることを特長としたタイプ、もう1つは“本格ユニットサブウーファー”が装着された大型のタイプだ。今回は、前者の“薄型パワードサブウーファー”について解説していく。

■チェックポイントは、パワー、口径、そしてもう1つ…。

では、導入においてのコツをご紹介していこう。まずは、選び方からお教えしていきたい。

初めに考えるべきは、どのようなタイプを選ぶか、だ。“薄型パワードサブウーファー”にもタイプがいくつかある。シート下に入る小型モデル、トランクに置くことを前提とした大型モデル、そしてもう1つ特殊なタイプとして、スペアタイヤスペースに埋め込むタイプもある(対応車種はある程度限定される)。

トランクに置くことを前提としたタイプは、大きいだけに低音のパワーもなかなか。さらに、トランクに置くことを前提にしてはいるものの、ボディの上に荷物を載せることも可能となっている場合が多く、積載性にも大きな影響はない。音質を重視するならば、お薦め度は高い。

対して、シート下に収まる小型モデルは、省スペースであることを最大の特長としている。とは言いつつも、小型モデルは種類も多く、製品ごとでサイズもまちまちだ。中には、音質性能を上げるために、 多少は大きめに作られているものもあるので、小型モデルを購入しようと考える際は、サイズ確認を入念に行うベシ。

タイプが定まったら、次は予算と照らしあわせながら、性能の検討に入ろう。基本的には、パワーアンプのパワーが大きく、スピーカーユニットの口径が大きいもののほうが、パワフルなサウンドが得られやすい。

そして、パワーや口径以上に、ぜひともチェックしたいポイントが1つある。

それは、“ボディの剛性”だ。作りがしっかりしているか否かは、音質性能に直結する。もしもボディの剛性が足りないと、音を出したとき本体からビビリ音が発生することとなる。この現象は、“パワードサブウーファー”としてあってはならないことである。ビビリ音は確実にサウンドの邪魔になる。有名メーカーのものなら大抵は大丈夫なはずであるが、一応、作りが頑丈かどうかは、せひとも確認していただきたい。

■“パワードサブウーファー”から音が聴こえてくるのは、良くない状態…。

続いては、鳴らし方のコツを解説していこう。

注意すべき最大のポイントは、「パワードサブウーファーから音が聴こえてこないこと」である。せっかく“パワードサブウーファー”を入れたわけなので、それ自体から音が聴こえてくると安心…、という気持ちになりがちなのだが、そう聴こえていたとしたらそれは、正しいステレオ再生ができている状態とは言い難い。

ステレオ再生において目指すべきは、「目の前にサウンドステージが広がっている状態」だ。低音だけがシート下から聴こえてくるのはおかしな話なのである。

では、そうならないようにするにはどうしたらいいのだろうか。重要なのは、「クロスオーバー調整」と「位相切り替え」だ。「クロスオーバー」とは、ドアのスピーカーと“パワードサブウーファー”に、役割分担をさせる行為である。例えば、80Hzを境目として、その上の音をドアのスピーカーに、そしてそこから下の音を“パワードサブウーファー”に鳴らさせる、というような作業が「クロスオーバー調整」である。そして「位相切り換え」とは、“音波のタイミング”を合わせるための調整項目だ。

適切に役割分担をさせることができて、その上で、ドアのスピーカーが発する音と、“パワードサブウーファー”が発する音の“音波のタイミング”が合うと、低音も目の前から聴こえてくるようになる。そして、このような聴こえ方のことは“前方定位”と呼ばれている。

なお、これを実現させるための詳細なテクニックについては、このシリーズ連載が進んで行く中で、また改めて解説する。ここではひとまず、「低音も目の前から聴こえてくるべき」ということだけ、覚えておいていただきたい。

さて、“パワードサブウーファー”についての解説は以上で終了とさせていただく。次回は、もうワンランク上の「低音強化プログラム」について解説していく。お楽しみに。

《太田祥三》

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