純正ナビのままで始める“お手軽”カーオーディオ・スタートプランを考える。その1 「音の出口のクオリティアップにトライ」 | Push on! Mycar-life

純正ナビのままで始める“お手軽”カーオーディオ・スタートプランを考える。その1 「音の出口のクオリティアップにトライ」

カーオーディオの音を今よりも良くしたい、と思っている方は多いはずだ。しかしながら、すっきりと収まっている純正ナビをわざわざ取り外したくない、さらには、そもそも多くの予算をかけられない、そのように考えている方も少なくないだろう。

カーオーディオ カーオーディオ特集記事
カロッツェリアの「チューンナップトゥイーター(TS-T420)。

カーオーディオの音を今よりも良くしたい、と思っている方は多いはずだ。しかしながら、すっきりと収まっている純正ナビをわざわざ取り外したくない、さらには、そもそも多くの予算をかけられない、そのように考えている方も少なくないだろう。

というわけで当特集では、「純正ナビは取り外さない」、しかも「低予算で」、この2つの条件を前提にした、カーオーディオのスタートプランをご紹介していこうと思う。カーオーディオは「お金をかければキリがない世界」ではあるのだが、大がかりではなく、そして、それほどお金がかからない方法も、ないわけではない。低予算で効果的に音を良くする方法を、じっくりと考察していく。

■純正スピーカーが“フルレンジ”タイプならば、「チューンナップトゥイーター」を追加しよう

今回は、「音の出口のクオリティアップ」をテーマに話を進めていく。“音の出口”とは、つまりは「スピーカー」のことである。

早速、1つ目のプランをご紹介していこう。もしも愛車のスピーカーが“フルレンジ”タイプであったならば、「チューンナップトゥイーターを導入する」という作戦がおすすめだ。具体的な例を出すと、カロッツェリアならば、税別5000円のモデルと、税別1万2000円のモデルの2つがある。価格が倍以上違うので、性能差はそれなりにある。であるので、予算が許すなら後者が絶対におすすめなのだが、低予算を徹底するならば前者でもOKだ。こちらであっても、価格に見合った、場合によってはそれ以上の効果をあげることが期待できる。

ちなみに、“フルレンジ”タイプというのは、「1つのスピーカーだけで低音から高音まで、全帯域を受け持つスピーカー」である。通常は、ドアに付いている。要は、“別体のトゥイーターが設定されていない”タイプのスピーカーだ。

そこにトゥイーターを足すと…。音のヌケが良くなり、サウンドがクリアになったように感じられるはずだ。そして、音楽が目の前から聴こえてくるようにもなる。

高音は指向性が強く、どこから音がしているかがわかりやすい。しかし低音は指向性が弱く、どこから音がしているのかがわかりにくい。トゥイーターを設定し高音が目の前から聴こえてくるようになると、低音もそれにつられて、一緒になって目の前から聴こえてくるようになるのである。

というわけで、「チューンナップトゥイーター」の力で、「クリアな高音が加わること」「高音につられてサウンド全体が前から聴こえてくること」以上の2つの効果を得て、聴こえ方がガラリと変わる、という次第なのだ。

ところで、「チューンナップトゥイーター」を導入するときのちょっとしたコツもご紹介しておきたい。まず、トゥイーターの角度は、あれこれと変えてみてほしい。自分と正対させると、もっともロスがないのだが、高音だけが強すぎるかもしれない。そのときは、左右両方のトゥイーターを室内のセンターに向けてみよう。そうすると、運転席のリスナーに対しても、助手席のリスナーに対しても平等に高音をデリバリーできるし、高音が強すぎる状況を緩和することも可能だ。

また、純正ナビの“バランス”機能を操作して、左右の音量バランスを整えることもお忘れなきように。さらには、高音が強過ぎるようなら、“トーンコントロール”を使って、高音をやや絞ってもいいだろう。

■純正スピーカーが“セパレート2ウェイ”タイプだったら、「スピーカー交換」を。

続いては、純正スピーカーが“セパレート2ウェイ”タイプだった場合について解説していく。この場合はもともとトゥイーターが付いているので、“チューンナップトゥイーター”を付けても高音がきつくなるばかりであるので、この作戦はそれほど有効ではなくなる。

となると、おすすめなのは「スピーカー交換」だ。“低予算”にこだわるのなら、1万5000円くらいの最エントリーモデルを選ぼう。なお、それよりも高価なスピーカーでも、取り付け性を重んじたモデルもある。

ここでももちろん、予算が許すならば高価なスピーカーのほうがより良い結果を得られるだろう。例えば、1万5000円のスピーカーと3万円のスピーカーを比べたとき、価格差は倍。性能差は、1万5000円の違い、というよりも、倍の違い、と考えたほうがいいかもしれない。きっちりスペックが倍になることはないが、それなりに大きな性能差があることは事実なのだ。

ただし、1点、注意していただきたいことがある。せっかくスピーカーを交換するのだから、その製品のポテンシャルを十分に引き出さないともったいない。であるので、スピーカーと一緒に、「インナーバッフル」という取り付けスペーサー兼音響向上パーツも購入し、さらには、スピーカー付近だけで良いので、簡単な「デッドニング」も実行していただきたいのだ。市販の「インナーバッフル」は、手頃なものならば数千円からある。そしてスピーカー回りだけの「デッドニング」部材もやはり数千円、といったところだ。

なお、1万5000円のスピーカーにこれらをプラスして取り付けるときと、3万円のスピーカーをそのまま付けるのとを比べたとき、どちらが音が良いかというと、場合によっては前者である可能性もある。ちょっと背伸びをして良いスピーカーを買いながらも、「インナーバッフル」と簡単な「デッドニング」を見送るならば、低価格のスピーカー+「インナーバッフル」&「デッドニング」のほうをお薦めしたい。そのほうがトータルで考えたときの費用対効果が大きいのだ。

今回はここまでとさせていただく。次回はスピーカー交換ではない、別のアプローチをご紹介する。乞うご期待。

《太田祥三》

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