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【オーディオ教養強化辞典】digital(デジタル)オーディオ【その4】

システムにハイレゾ音源を取り入れるユーザーが着実に増えている。ハイレゾは何処からやってきたのだろう。その前にSACDをかいつまんでご説明したい。

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システムにハイレゾ音源を取り入れるユーザーが着実に増えている。ハイレゾは何処からやってきたのだろう。その前にSACDをかいつまんでご説明したい。

SACDは、スーパー・オーディオCDの略でCDと同じくソニーとフィリップス社共同開発によって'99年に発表。CDと同じ直径12cm。厚さ1.2mm中に2層分の記録帯域がある。SACD層の1層あたりの容量は4.7GB。CDというよりDVDに規格に近い内容で2層ともSACD層で構成されているので長時間のSACDの製作も可能という。オーディオデータはCD/DVDビデオで使われるリニアPCM44.1kHz 16bitではなく、ΛΣ変調を使った高速標本化低ビットである1bit/2.8224MHzを用いる。この量子化標本はDSD(ダイレクト・ストリーム・デジタル)方式と全く同じ規格だ。

すなわちSACD(DSD)は従来のPCM方式とは全く異なる音声信号の大小を1bitのデジタルパルスで表現する方式。超高域は100kHzまで再生可能。ダイナミックレンジは120dBを確保。CDを遥かに超えるスペックを有する。ほか2chだけでなく、最大6chのマルチエリア、静止画、文字データの付加情報も格納もできる。2016年5月末現在、登録ソフト数は9,706件。詳しくはhttp://www.super-audiocd.com をご覧いただきたい。

さてハイレゾ(ハイレゾリューション=高解像度)の音源配信はいつ頃からだろうか。

記憶が正しければ2005年、日本でiTunesサービスがスタートする。同年8月、オンキョーは、iTunesに対抗してハイクオリティをキーワードにロスレス音源を導入した音楽サイト「e-onkyo music」を立ち上げる。海外ではLINN(英国)社が2006年DRM(デジタル著作権管理)フリーのハイレゾ音源の配信を開始。同社の高級ネットワークオーディオプレーヤー「KLIMAX DS」が2007年に発売され、ハイエンドマニアに少しづつ、ネットワーク(PC)オーディオが認知されるようになる。高音質メディアと言われていたSACDやDVDオーディオが時代とともに影を潜める。その後、2010年ごろから、さらにクオリティの高い24bit/192kHz音源配信へと。これが今日のハイレゾにつながる。音源コーディクもWMA Losslessから、WAV、FLACへとシフトアップ。ジャンル、アーティスト、楽曲と年々登録タイトルは増えていく。

《永松巌》

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