名門『FOCAL』の大注目ライン “カスタムフィットモデル”シリーズに ズームイン!! #1: 「DSA 500RT」前編 | Push on! Mycar-life

名門『FOCAL』の大注目ライン “カスタムフィットモデル”シリーズに ズームイン!! #1: 「DSA 500RT」前編

高級スピーカーの世界的リーディングブランド『FOCAL』。超ハイグレードなフラッグシップモデルから、エントリーシリーズまでラインナップが分厚いこともストロングポイントの1つだが、その珠玉の製品群の中から、今月の週刊特集では“カスタムフィットモデル”シリーズにスポットを当てていく。同シリーズは、多彩な製品構成でエントリーユーザーのカーオーディオライフを全方位サポートする注目のライン。第1回目となる今週は、目玉アイテム「DSA 500 RT」の“実力と魅力”を徹底検証する。

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名門『FOCAL』の大注目ライン “カスタムフィットモデル”シリーズに ズームイン!!


高級スピーカーの世界的リーディングブランド『FOCAL』。超ハイグレードなフラッグシップモデルから、エントリーシリーズまでラインナップが分厚いこともストロングポイントの1つだが、その珠玉の製品群の中から、今月の週刊特集では“カスタムフィットモデル”シリーズにスポットを当てていく。同シリーズは、多彩な製品構成でエントリーユーザーのカーオーディオライフを全方位サポートする注目のライン。第1回目となる今週は、目玉アイテム「DSA 500 RT」の“実力と魅力”を徹底検証する。

最初に“カスタムフィットモデル”シリーズの全容をざっとご紹介していこう。

シリーズ中のフラッグシップ機は、今週と来週に取り上げる「DSA 500 RT」。パワードサブウーファー+2chパワーアンプ+DSPという、いわば“システムコンポ”的な新機軸の複合機だ。

そしてパワーアンプが3機種(4chモデル、2chモデル、モノchモデル)が顔を揃える。さらに2ウェイコンポーネントスピーカが2機種、チューンナップツイーターが1機種、パワードサブウーファーが1機種、パワードサブウーファー+2chアンプという複合機が1機種。以上計9機種がラインナップしている。同シリーズの製品を組み合わせれば、リーズナブルに本格システムを構築できる、という次第だ。


TOYOTA・G's AQUA by FOCALTOYOTA・G's AQUA by FOCALDSA 500 RT

TOYOTA・G's AQUA by FOCAL / TOYOTA・G's AQUA by FOCAL / DSA 500 RT


さて、同シリーズの旗艦モデル、「DSA 500 RT」である。初めに主要スペックをご紹介しておこう。



DSA 500 RT(税抜価格:11万円)


フロントチャンネル (4Ω):65Wx2ch


再生周波数帯域:45Hz〜22kHz


サブウーハー (4Ω):165Wx1ch


ロングストローク6x9"スピーカー


サイズ(mm、幅x奥行x高さ):600x310x210

結論から言ってしまうと、これはなかなかの実力機。パワーアンプとしてもパワードサブウーファーとしても、そしてDSPとしても、非常に高いポテンシャルを秘めている。詳しいインプレッションは次週に改めてお贈りするが、音質性能は価格的な水準を余裕でクリアしていると断言していい。

その価格は11万円。エントリーユーザー用であるなら少々お高いのでは、と思う向きもあるかもしれないが、当機を購入したならばあとはフロントスピーカーさえ用意すれば、外部アンプで駆動させるフロント2ウェイ+サブウーファーシステムを完成できるのだ。仮に同シリーズの165mm2ウェイスピーカー「PS 165」(税込価格:3万2000円)と組み合わせたとしよう。それでもシステム総額14万2000円。「DSA 500 RT」自体は箱載せ感覚でインストールできるので、工賃も抑えられる。11万円はけっして高くはないと思うのだが、いかがだろうか。


「DSA 500 RT」のレベルコントローラー「DSA 500 RT」のレベルコントローラー

「DSA 500 RT」のレベルコントローラー


さて、今週はDSPとしての能力の高さについて詳しくリポートしていく。

調整はパソコンで行う(ソフトはWindowsにもMac OSにも対応している)。本機とパソコンはUSBケーブルで接続する。接続端子はサブウーファーのレベルコントローラーの裏側に設定。コントローラーは運転席の近くに設定する人がほとんどのはずなので、調整は運転席に座ったまま(リスニングポジションで音を聴きながら)実施可能だ。

調整画面は4パターンある。「イコライザー(7バンドパラメトリックイコライザー)」、「クロスオーバー」、「コンプレッサー」、「スタンディング・ポジション(タイムアライメント)」、以上だ。


イコライザー(7バンドパラメトリックイコライザー)クロスオーバー

イコライザー(7バンドパラメトリックイコライザー) / クロスオーバー


写真を見ていただくとわかると思うが、それぞれが視覚的にとてもわかりやすい。そして操作が簡単。例えば「イコライザー(7バンドパラメトリックイコライザー)」では、スライダーとツマミをドラッグして操れることに加え、イコライザーカーブ上のポイントをドラッグすることでも操作が可能だ。さらには各数値を直接打ち込むこともできる。

「クロスオーバー」も実に優秀。サブウーファーは20〜200Hzの中でハイパスとローパスの両方をかけられ、フロントスピーカーについても45〜300Hzの間でハイパスが可能。また、それぞれのゲイン調整ができ(0〜-40db)、サブウーファーのフェイズコントロール機能(正相、逆相)も付加されている。表示もわかりやすい。「クロスオーバー」のグラフに、イコライザーカーブも合わせて表示され、しかもクロスを操作することでイコライザーカーブも影響を受けて変化する。クロス調整がイコライザーにどう影響を与えたかが、リアルタイムで確認できるのだ。


コンプレッサースタンディング・ポジション(タイムアライメント)

コンプレッサー / スタンディング・ポジション(タイムアライメント)


さらには「コンプレッサー」、「エキスパンダー」の調整も可能。従来のDSPにはこれらの機能があまり搭載されていなかったので、耳慣れないかも知れない。「コンプレッサー」機能は、大音量時のアンプやスピーカーへの負荷を制限するための機能だ。また、「エキスパンダー」機能は、小音量時の無駄なノイズ信号を減少させたり、ロードノイズでかき消されるような小信号のゲインを上げ、快適なリスニング環境を得ようとする機能だ。この2つの機能を使いこなすことで、より良いリスニング環境を得ることが可能だ。

「スタンディング・ポジション(タイムアライメント)」に至っては、操作することでセンターフォーカスが今どこにあるのかも示してくれる(車室内イラスト上の赤い部分でセンターフォーカスの位置をイメージ表示)。そして「イコライザー」と同じように、操作はスライダーを動かすことで実施でき、さらには、距離(cm、インチ両方に対応)または時間を数値で入力することも可能。「タイムアライメント」調整は、距離を入力したい場合もあれば時間を入力したい場合もある。人によって慣れもある。誰にとってもどんなケースでも使いやすい設定になっているわけだ。さらには、サブウーファーに対しても「タイムアライメント」がかけられる。

操作感は至って良好だ。調整作業の手応えが満点で、マニアックな雰囲気、メカ的な雰囲気も高く、操作をしながら楽しい気分にどっぷりと浸れる。能力も十二分、使っても楽しい。サウンドチューニングを積極的に取り組もうと思わせてくれる、実によくできたDSPだ。

その上で、音質性能も確か。パワーアンプとして、さらにパワードサブウーファーとしてもそれぞれ優秀だ。次週はそこのところを掘り下げるべく、詳細なインプレッション・リポートをお贈りする。

《太田祥三》

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