サウンドステーション アンティフォン 松居 邦彦の『カーオーディオ そこんとこ、実際ど〜なのよ?』 #76: デモカー・Audi ハイレゾ化への道 #06 新DSP導入編 Part.2 | Push on! Mycar-life

サウンドステーション アンティフォン 松居 邦彦の『カーオーディオ そこんとこ、実際ど〜なのよ?』 #76: デモカー・Audi ハイレゾ化への道 #06 新DSP導入編 Part.2

今回も、アンティフォンのデモカー・Audiにおける松居さんの取り組みを実況リポートしていただく。前回から新たなユニットを導入し、新たな局面を迎えているのだが、このユニットによりAudiの音はどのように変化したのか…。結果やいかに…。

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サウンドステーション アンティフォン 松居 邦彦の『カーオーディオ そこんとこ、実際ど〜なのよ?』


今回も、アンティフォンのデモカー・Audiにおける松居さんの取り組みを実況リポートしていただく。前回から新たなユニットを導入し、新たな局面を迎えているのだが、このユニットによりAudiの音はどのように変化したのか…。結果やいかに…。

前回からの続きである。

純正AUDIOを活用し、それをハイエンドなシステムへ発展させる取組みをご報告している。デモカー・Audiに搭載してあったカロツェリアXのシステムをもう1台のデモカー・アクアへ移し、そしてAudiでは、純正ソースユニット「MINI」を核として新たにシステムを組み、しかしカロツェリアXの時と変わらないレベルで、できることならそれ以上にハイエンドな世界へと進化させたいと考え、トライアルを続けている。

そのトライアルが今、新たな段階に入っている。DSPユニットを、ヘリックス『DSP-PRO』へと機種変更したのだ。変更した理由は「ハイレゾ」。このマシンは内部処理を96kHz/24bitで行っている。そこに可能性を見ているのだ。オーディソンがカーオーディオ用ハイレゾプレーヤー『bit Play HD』を発売し、これにより、カーオーディオのハイレゾ化が実現できることとなったのだが、それにヘリックス『DSP-PRO』を加えることで、カーオーディオにおけるハイレゾ化を完結させようと考えているのである。

さて、いよいよ、オーディソン『bit Play HD』+ヘリックス『DSP-PRO』を導入したことによる、音的な結果についてリポートしていきたいと思う。

まずは「ハイレゾ」について。なるほど、「ハイレゾ」らしい、密度感が充実している濃密な雰囲気を再現できている。期待していた範囲だ。カーオーディオに初めて「ハイレゾ」を持ち込めたことを感慨深く思った。

さて、「ハイレゾ」スペックをクルマに持ち込めたことは予想の範囲であったのだが、実は、予想外の発見もあったのだ。ぼくのコーナーらしく、少々変化球気味なリポートとさせていただこうと思う。むしろ、その“予想外の発見”について字数を割かせていただくこととする。

今回のシステムでは、カーオーディオを「ハイレゾ化」させることと同時に、純正ソースユニット「MINI」を核としたシステムの音を進化させることもテーマだったのだが、それがある部分で予想以上の進化を遂げたのだ。

純正iPodドックに接続したiPhone音源が、とても新鮮で音楽的魅力に溢れた世界を繰り広げてくれているのである。「アクア」が少し寂しく感じるほど、純正ソースユニット「MINI」+iPhoneの音楽性が、グッとくるようになったのだ。


純正ソースユニット「MINI」+iPhone純正ソースユニット「MINI」+iPhone


ちなみに、ヘリックス『DSP-PRO』を使う前は、オーディソン『bit one』を使っていたのだが、その時は、純正音源を一旦アナログ的に合成してからDSP処理を行っていた。今回は純正音源を一旦合成することなく、それぞれの信号をそれぞれで扱う方法に変更した。ぼくのAudiにおいては、結果としてこの方式のほうが向いていたようだ。この方式に変えたことで、純正音源のクオリティが良くなった。これは多分、Audi純正ソースユニット「MINI」がT/AなどのDSP処理を行っていて、アナログ合成する事で消滅してしまう情報があったからだと思われる。

当然アナログ接続なので、ハイレゾリューションではなく臨場感に乏しい部分はあるけれど、アーティストの感情の部分は伝わってくる。スティーブ・ジョブズの偉大さなのか、製品の完成度への拘りと言おうか、この携帯音楽プレーヤーの開発において音楽性への執着を想像させる(iPod、iPhoneを見直した)。レゾリューションは価格相応でも、なんと表現したらよいのか「音楽への愛情や尊敬」みたいなものを感じてしまう。それほど、純正「MINI」+iPhoneの音に惹かれている。

思わぬ発見も得られて、手応えも感じられている今回のトライアル。ここで一旦、トライアルを終了しようと思う。現時点でのゴールに到達したと思っているからだ。

といいつつ次回は、今回のトライアルに関連した番外編的な実験についてリポートしようと思っている。その実験とは何なのか…。次回もお読みいただけたら幸いだ。

《松居邦彦》

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