サウンドステーション アンティフォン 松居 邦彦の『カーオーディオ そこんとこ、実際ど~なのよ?』 #59: 第10章 “サウンドコンテスト”2014年シーズン開幕!「傾向」と「対策」を分析する(後編) | Push on! Mycar-life

サウンドステーション アンティフォン 松居 邦彦の『カーオーディオ そこんとこ、実際ど~なのよ?』 #59: 第10章 “サウンドコンテスト”2014年シーズン開幕!「傾向」と「対策」を分析する(後編)

#59: 第10章 “サウンドコンテスト”2014年シーズン開幕!「傾向」と「対策」を分析する(後編)

カーオーディオ 特集記事
サウンドステーション アンティフォン 松居 邦彦の『カーオーディオ そこんとこ、実際ど〜なのよ?』


#59:
第10章 “サウンドコンテスト”2014年シーズン開幕!「傾向」と「対策」を分析する(後編)


2014年のサウンドコンテスト・シーズン開幕に際し、そこで感じられた最近の“傾向”、そして、今後に向けての“対策”を、松居さんに語っていただいている。今回は“対策”について深く切り込んでいただいた。参考にしていただけたら幸いだ。



前回の続きである。

現在のカーオーディオ・サウンドコンテストでは、“芸術性”がキーワードになっている、というお話をさせていただいた。

そもそもオーディオは科学技術だ。生演奏とうりふたつの再生音を目指し、研究が続けられている。テレビがNTSCからハイビジョン、そして4Kと、ハイレゾ化されているのと同じように、より精密で冷静に技術の進歩が進んでいる、という世界なのである。

その一方で、音楽のイメージを「表現する」という一面もまた、オーディオの良し悪しを考える際の測定のパラメーターの1つとして存在している。オーディオには、現在の科学では解析しきれない領域も含まれているのだ。

オーディオ装置を設計する人は、音楽家に近い感性を要求されていると思う。とても素晴らしい製品と、それほど素晴らしくない製品に対する感じ方は、音楽の出来上がり方に対する感じ方と良く似ている。それゆえに、その他の生活家電製品とは違い、オーディオ製品に対して愛着が沸くのではないだろうか。

この、“芸術性”に対するイメージの持ち方は人それぞれでさまざまであり、国やその文化によっても影響される、と僕は感じているが、とにもかくにも、そのような要素がオーディオの世界には存在していることは、事実だと思うのだ。

さて、カーサウンドコンテストの審査をさせていただく時、このバランスの差を、僕は強く感じる。

審査員として挑む気分は、日頃自分のクルマで音楽を聴く時とは違い、なるべく感情に流されないように心がけている。審査の仕組みも多くの要素を個別に審査するようになっていて、総合的に評価される仕組みになっている。

しかしながら、その装置としての性能のレベルが年々拮抗してきているのである。冷静に分析する部分の差があまりなくなってきた。基礎的なレベルにおいての上手い下手の差が、年々なくなってきたのだ。

その時順位を分ける要素となるのが、“音楽性”の差、なのだ。結果的に上位にくるクルマはそこが好印象なのである。

ただ、音楽への思いが強すぎるため、空回りしているような場面に出会うこともある。

好印象を与える結果を得られている時と、それが空回りしてしまっている時…。この部分での微妙な差が、コンテストにおいての“勝敗”の差となることが多い。

この差は何なのだろうか。

そこにあるものは、「おもてなし」の心ではないだろうか。冷静に課題曲の音楽的魅力を分析して、その曲の魅力を引き出すことを心がけることが必要だ、と強く感じるのである。

それは、良い写真を撮ることと、とても良く似ている。自分の価値観に沿って美しさを切り取ることが根本だと思う。その上で、観る人のことも考えられた写真が、フォトコンテストの上位に食い込んで来るように思えるのだ。サウンドコンテストの場合は、課題曲が決まっていて、審査員も事前に決まっている。勝負にこだわろうとするならば、審査員に向けての“心配り”を音に盛り込む。ここがポイントになってくるのではないだろうか。“芸術性に対する俯瞰した観点”、とでも言うべきか…。

そしてまた僕自身も、それに取り組むことの難しさを、十二分に身に染みて理解しているつもりである。最後、それがうまくいくかどうかは神のみぞ知ること…。勝つ人もいれば負ける人もいる。勝負の世界はいつも厳しいものだ…。

さて、ぼく自身もパイコンに向けて、日々練習にいそしんでいる。納得がいく勝負がしたい。そこに結果も着いてきたら、言うことはないのだが…。

《松居邦彦》

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