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【DIATONE NR-MZ80PREMI】その能力のすべてを完全解剖! #2: システム発展性 その2

講師:サウンドステーション クァンタム 土屋和之氏

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【DIATONE NR-MZ80PREMI】その能力のすべてを完全解剖!

『DIATONE SOUND.NAVI』の上位機種、「NR-MZ80PREMI」の実力を改めて検証している当連載。“音の素性”については、スタンダードモデル「NR-MZ80」も「NR-MZ80PREMI」も同等なのだが、それ以外の部分に関して、2機種間では何が違うのか、「NR-MZ80PREMI」のどこが素晴らしいのかを掘り下げていきたいと思う。取材にご協力いただいたのは、茨城の実力店、クァンタムの土屋さん。実用面でのメリットをたっぷりとお聞きしてきた。

前回は、「NR-MZ80」に対しての「NR-MZ80PREMI」のメリットの概要をお伝えしつつ、まずは「システムの発展性」が素晴らしいことに着目し、中でも“マルチアンプシステム”が組めることについて、その利得を詳しく解説した。今回は、その続きだ。

軽くおさらいをしておきたい。「NR-MZ80」では、“パッシブネットワークを用いたフロント2ウェイ”のみしかシステムを構築できないのだが、「NR-MZ80PREMI」では、以下の4通りのシステムが組める。


  1. パッシブクロスオーバーネットワークを用いたフロント2ウェイシステム

  2. マルチアンプシステムでのフロント2ウェイシステム

  3. パッシブネットワークを用いたフロント3ウェイシステム

  4. マルチ+パッシブを混在させたフロント3ウェイシステム

今回は、3と4の“3ウェイ”について掘り下げていきたい。

ちなみに、他社のハイエンド・ヘッドユニット、またはハイエンド・DSPでは、3ウェイにおいても“マルチアンプシステム”が組める。しかし「NR-MZ80PREMI」では、それは不可能だ。

だが、パッシブネットワーククロスオーバーを使ったシステムでもタイムアライメントを使えることが、『DIATONE SOUND.NAVI』のストロングポイント。2ch分のパワーアンプがあれば、3ウェイに関しても、高度にコントロールできるのだ。他のヘッドユニットとは、そもそもの思想が異なっている。その前提を踏まえた上で、「NR-MZ80PREMI」で操れる3ウェイシステムのメリットが何なのかを検証していく。

「NR-MZ80PREMI」で実践できる2種類の3ウェイについて、それぞれどのようなシステムなのかみていこう。


“クロスオーバー設定”画面



まずは、3の、“パッシブネットワークを用いたフロント3ウェイシステム”について。

ちなみに、写真“01”が、このシステムを選択した時の“クロスオーバー設定”画面。

クロスオーバーとは言っても、フロント3ウェイに関する実際のクロスオーバーはパッシブネットワークで行うわけなので、スロープの設定は存在しない。ここでのクロスオーバーとは、“マルチウェイタイムアライメント”をかける上での高域、中域、低域の境目がどこかを決める作業だ。

ポイントは、それと同時に、各帯域のレベルも調整できることにある。スロープはいじれなくても、レベルがいじれることで、タイムアライメントの調整を緻密に行うことが可能だ。タイムアライメントを調整する時、各スピーカーの距離差とレベルの両面で追い込んでいく必要がある。“マルチウェイタイムアライメント”でも、それは同じ。マルチアンプシステムでなくとも、それと同様の緻密さでタイムアライメント調整を実行することができるというわけだ。

それに付け加えて、他社のヘッドでは絶対にあり得ない“仮想3ウェイ”という調整アプローチも行える。

フロントスピーカーが2ウェイであっても(フルレンジスピーカーであっても)、初期設定画面で、“パッシブ”の“3ウェイ”を選べば、写真“01”の画面を呼び出せる。そして、擬似的に3ウェイの帯域分割ポイントを決め、その上で、3ウェイだと“仮想”してタイムアライメントを調整できるのである。距離差とレベルの両方を3ウェイとしてコントロールすることで、音像が立体的になったりボーカルに厚みを持たせたり等のサウンドコントロールが可能になる。

つまり、「NR-MZ80PREMI」で可能なシステムは先に挙げた4タイプに加え、もう3タイプ存在しているのである。


  1. パッシブネットワークを用いたフロント2ウェイシステムを“仮想3ウェイ”としてコントロールするシステム

  2. フルレンジスピーカーを“仮想3ウェイ”としてコントロールするシステム

  3. フルレンジスピーカーを“仮想2ウェイ”としてコントロールするシステム

(「NR-MZ80」でも、純正フルレンジを“仮想2ウェイ”として扱えるので、「NR-MZ80」も実際は、2タイプのシステムが構築可能)。

さて、もう1つの3ウェイシステム、4の“マルチ+パッシブを混在させたフロント3ウェイシステム”の解説に入ろう。

これは、リア用のchを、フロントのツイーター & スコーカー用のchとして使用するもの。そして、フロントchをミッドウーファー用のchとして使用し、3ウェイを組むのである。

ちなみに、2の“マルチアンプシステムでのフロント2ウェイシステム”でも、ツイーター用のchとしてリアchが使われる。なぜフロントchがいつもミッドウーファーに割り当てられるかというと、ナビのガイド音声がフロントchから出力されるようになっているからだ。ガイド音声がツイーターに流れたら、ローカットされてガイドが聞こえなくなってしまう。


“クロスオーバー設定”画面



さて、“マルチ+パッシブ”での、クロスオーバー設定画面が写真“02”だ。ここでのミッドウーファーとスコーカー間のクロスオーバーは、スロープも選べるようになっている。つまり、ミッドウーファー:サブウーファー間、ミッドウーファー:スコーカー間は内蔵のDSPでクロスオーバーをかけ、スコーカー:ツイーター間は、パッシブでクロスオーバーをかける。スコーカー:ツイーター間は、“マルチウェイタイムアライメント”をかけるため用の分割ポイントを入力する、というわけだ。

ちなみに、3ウェイのスピーカーがあったとして、それに対応する3ウェイ用のパッシブが存在していないというケースがままある。そんな場合は、2ウェイ用のパッシブをスコーカーとツイーター間に使えばOKだ。

つまり、3ウェイ用のパッシブが存在していない3ウェイスピーカーも、「NR-MZ80PREMI」ならば、マルチアンプシステムを組まずに気軽に、かつ高度に操ることができるのだ。

いかがだっただろう。「NR-MZ80PREMI」だけが実現できる、いくつかの3ウェイシステムレイアウト。スタンダードモデル「NR-MZ80」に対して優れているということに留まらず、他社のヘッドユニットと比べても選択肢が多く、独特の楽しみ方ができるのだ。

さて、次回からは、「NR-MZ80PREMI」のイコライザー機能についてスポットを当てていく。お楽しみに。

《太田祥三》

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