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カーオーディオセオリー講座“ドアの音響学” #4: エンクロージャーとは何だ!?

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カーオーディオセオリー講座“ドアの音響学”
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これまで3回にわたって、ドア内部の音響的なコンディションの整え方について、その基本セオリーのいくつかを解説してきた。

今回は“エンクロージャー”をクローズアップする。ドアの中に“エンクロージャー”を入れるというスペシャル・テクニック。そのセオリーとは…。千葉の有名店、Proshop vogue(ヴォーグ)の渡邊さんに伺ったお話を中心に、“特濃”でお届けする。



“エンクロージャー”とはそもそも「取り囲むもの」という意味を持つ言葉だ。オーディオ的には、スピーカーのボックスのことを指す。密閉型やバスレフ型、さらにはバックロードホーン型などなど、いろいろな種類があるが、すべてが“エンクロージャー”だ。



カーオーディオにおいては、サブウーファーを鳴らすために“エンクロージャー”が製作されるが(一部、フリーエアで鳴らす場合もある)、ドアに取り付けるスピーカーに対して“エンクロージャー”をあてがうケースは、どちらかと言えば少ない。




短期集中連載! カーオーディオ・セオリー講座『ドアの音響学』 #4: エンクロージャーとは何だ!?




なぜ、ドアに取り付けるスピーカーに“エンクロージャー”をあてがうことが少ないのか、その理由を渡邊さんにお聞きした。



「一般的に使われている16cmや17cmのスピーカーを箱に入れて鳴らそうとすると、かなりの容積(クルマ専用の“エンクロージャー”の場合は、大体10リットルくらい)が必要になるので、ドア内部でその容量を確保するのは現実的に難しい」からだ。



それに対してビーウィズがリリースしているスピーカーは基本的に、“エンクロージャー”で鳴らされるのがスタンダード。ビーウィズのドア用のスピーカーは、13cm口径であり、エンクロージャーの容量は大体3リットル程度でOKだという。その大きさですむからこそ、ドア内部に入れることが現実的なものとなる。



ところで、13cm口径のスピーカーならなんでも“エンクロージャー”化できるかというと、そうではないそうだ。渡邊さん曰く、「振動版の強度と磁気回路の強さが問題になりますね。クルマ専用の“エンクロージャー”の場合、ボックスの容量はだいたい3リットル前後になりますが、そのくらいの大きさだと空気のコンプレッションが高く、強度、駆動力が適さない製品が多いんです」とのことだ。




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さて、“エンクロージャー”で鳴らすことが向いているスピーカーを、正しい“エンクロージャー”で鳴らした場合、どのようなメリットが得られるのか。渡邊さんは以下のように説明してくれた。



「すべてをコントロール下に置けるんです。不確定要素を排除することができる。なので、設計次第で例えば、ボーカルを厚くするとか、スピード感を出すとか、狙った音を出すことが可能になります」とのことだ。



もちろん、自由自在に音をコントロールしようと思ったら、相当に高度なノウハウが必要だ。ちなみに、“エンクロージャー”製作のポイントは、「強度」「密度」「精度」だという。そしてそれらを高次元で確保するために、設計力が問題となってくる。




短期集中連載! カーオーディオ・セオリー講座『ドアの音響学』 #4: エンクロージャーとは何だ!?




考えてみると、ホームオーディオのスピーカーは、“箱”も含めて綿密に設計されて製品化されている。カーオーディオでは、プロショップが“箱”の設計・製作を行っているのである。“フリーエア”で鳴らす場合も含め、スピーカーを取り付けるプロショップはその意味において、“スピーカーを製作している”メーカーでもあるのだ。



最後にもう1点、補足しておこう。ビーウィズのスピーカーの場合は、“エンクロージャー”の中でも“バスレフ型”で鳴らされるのが一般的だ。この理由を渡邊さんに教えていただいた。



「容量が小さい箱では、100Hz以下の低音が出しにくいんですね。それに対して、“バスレフ型”だと、ポートの設計によって、100Hz以下の低音の再生が可能になります」ということだ。こういったコントロールが可能になることも、“エンクロージャー”化するメリットだ。



さて、『ドアの音響学』、いかがだっただろうか。ドアに取り付けるスピーカーを理想的に鳴らすために、さまざまなセオリーがあることをご理解いただけたと思う。どのような方式でフロントスピーカーを取り付けるにせよ、すべてのカーオーディオ・プロショップが、それぞれ研究し積み上げたノウハウを駆使してそれを実践している。カーオーディオは奥深い。



また機会をみて、異なるテーマで“カーオーディオのセオリー”について解説していみたいと思う。このコーナーの再登場を、お楽しみに♪

《太田祥三》

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