追求するほど楽しさ倍増! カーオーディオの“こだわりポイント”を大解説 Part1 スピーカー編 その5 “2ウェイ”か“3ウェイ”か | Push on! Mycar-life

追求するほど楽しさ倍増! カーオーディオの“こだわりポイント”を大解説 Part1 スピーカー編 その5 “2ウェイ”か“3ウェイ”か

趣味の世界は何であれ、深く楽しもうとすればするほどいろいろな部分にこだわりたくなる。カーオーディオでも同様だ。当特集では、それらこだわるべきポイントの1つ1つを掘り下げている。今回は、「“2ウェイ”か“3ウェイ”か」をテーマに据え、お贈りする。

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ツイーターの取り付け例(製作ショップ:オートステーションK2<大阪府>)。
  • ツイーターの取り付け例(製作ショップ:オートステーションK2<大阪府>)。
  • スコーカーの取り付け例(製作ショップ・レジェーラ<静岡県>)。
  • ミッドウーファーの取り付け例(製作ショップ:クァンタム<茨城県>)。

趣味の世界は何であれ、深く楽しもうとすればするほどいろいろな部分にこだわりたくなる。カーオーディオでも同様だ。当特集では、それらこだわるべきポイントの1つ1つを掘り下げている。今回は、「“2ウェイ”か“3ウェイ”か」をテーマに据え、お贈りする。

“合理性”を重んじるなら、“2ウェイ”が有利!

理想のサウンドを追求しようするといつかは、「“2ウェイ”か“3ウェイ”か」で頭を悩ますこととなる。そして多くのユーザーは、それぞれの利点と不利点とを鑑みながら、こだわりを持ってそのどちらかを選択する。

さて、それぞれにはどのような利点・不利点があるのだろうか。まず“2ウェイ”には、メリットが主には2つある。1つは「サウンド制御がしやすいこと」、そしてもう1つは「コストが掛かりにくいこと」だ。

“2ウェイ”がサウンド制御の点で優位性を発揮する理由は至ってシンプルだ。ユニットの数が少ないがゆえに、扱いも比較的に容易になる。“3ウェイ”では、ツイーターとスコーカー、そしてスコーカーとミッドウーファー、それぞれの音の繋がりを整える必要があり、その上で全体を整えなければならない。しかし“2ウェイ”ではツイーターとミッドウーファー、この2つのユニットから放たれる音の繋がりを整えられれば、あとは左右のバランスを取ることでサウンドチューニングを完了できる。

コストが掛かりにくい理由もはっきりしている。まず第一に、“3ウェイ”と比べて使用ユニットが少ないので製品代がリーズナブルに収まりやすい。そしてインストール費用も縮小できる。“3ウェイ”の場合は一部合理的な取り付けを行えるモデルがあるものの、通常スコーカーはカスタムインストールせざるを得ない。しかし“2ウェイ”ならば、ツイーターをダッシュボードの上にポンと置くような簡易的な取り付け方も行える。

スコーカーの取り付け例(製作ショップ・レジェーラ<静岡県>)。スコーカーの取り付け例(製作ショップ・レジェーラ<静岡県>)。

“3ウェイ”はシステムが大型化しがちで、ケーブル代もかさむ…。

なお“3ウェイ”は、パワーアンプのch数も多く必要になる。もちろん“3ウェイ”もパッシブクロスオーバーネットワークを使って鳴らすこともできるので、その方法を選択すればパワーアンプは2chあればOKだ。しかし先述したとおり“3ウェイ”は各スピーカーから放たれる音を上手く繋げるのが難しい。ゆえに緻密にコントロールする必要があるので、プロセッサーを使用した方が有利だ。となると1つのスピーカーユニットに対してパワーアンプの1chずつをあてがう“マルチアンプシステム”を組むことになるので、システムが大型化してしまう。

さらには必要なケーブルの本数も増える。高度なシステムを組み上げようとする場合にはケーブルにもそれなりのものを使いたくなるので、ケーブル代も膨らみがちだ。しかし“2ウェイ”では、“マルチアンプシステム”を組む場合でもケーブルの必要本数は“3ウェイ”より少なくて済む。

しかしながら“2ウェイ”にもデメリットがある。それは1点に集約できる。“2ウェイ”のデメリットとはズバリ、「ミッドウーファーに掛かる負担が大きいこと」だ。ツイーターとミッドウーファーの2つを用意してそれぞれに役割分担をさせるわけだが、それでもミッドウーファーは多く負担を強いられる。低音から中音まで、幅広い帯域を担当することになるからだ。

ちなみにいうと最近は、ツイーターの再生レンジを広げたモデルが多くなってきた。そうすることでミッドウーファーの負担を軽減することも可能となるからだ。しかしそうは言っても“3ウェイ”のミッドウーファーのように低音の再生だけに集中できるようになるわけではない。不利点を克服する工夫が盛り込まれた製品が多くなっていることは事実だが、不利を完全にクリアするのは至難のワザなのだ。

ミッドウーファーの取り付け例(製作ショップ:クァンタム<茨城県>)。ミッドウーファーの取り付け例(製作ショップ:クァンタム<茨城県>)。

“2ウェイ”ではミッドウーファーが「分割共振」し、音を濁す…。

さて続いては、ミッドウーファーに多くの負担が掛かることでどのような弊害が生まれるのかについて説明していく。もっとも問題となるのは、「分割共振」だ。

ミッドウーファーの振動板の多くはコーンのような形をしているが、それが前後に動いて空気を振動させようとするそのときに、コーンの外側(フレーム側)と内側(センターキャップ側)は、一糸乱れず同じ動きをすることになる。なおこのような動きのことは「ピストンモーション」と呼ばれている。

しかし多くのミッドウーファーは、特に高域側の音を再生するときに外側と内側の動きにズレが生じる。つまり、波打ったような動きをしてしまうのだ。このような動き方のことが「分割共振」と呼ばれていて、これが発生すると音が濁る。そして“2ウェイ”のミッドウーファーのほとんどで、多かれ少なかれこの現象が発生する。

しかし“3ウェイ”では「分割共振」を抑え込める。ミッドウーファーの担当帯域をぐっと狭めることができるので、「分割共振」が起きにくくなる。

また“3ウェイ”ではスコーカーを高い位置に装着でき、しかもリスナーに正対させられるので、中音域の情報をより多く受け取れるようになる。このことも“3ウェイ”ならではの利点だ。結果、解像度が上がりステレオイメージも向上する。

このように、“2ウェイ”と“3ウェイ”にはそれぞれ利点と不利点とがある。なので、こだわりを持ってどちらかを選択し、そしてそれぞれの利点を最大限活かせるように、カーオーディオ・プロショップの力を借りながらもろもろを工夫しよう。そしてそのこだわりが功を奏してより良い音を手にできるとき、ひときわ大きな達成感を味わえる。

今回は以上だ。次回以降もカーオーディオにおいてのこだわりポイントの解説を続行する。お楽しみに。

太田祥三|ライター
大学卒業後、出版社に勤務し雑誌編集者としてキャリアを積む。カー雑誌、インテリア雑誌、そしてカーオーディオ専門誌の編集長を歴任した後、約20年間務めた会社を退職しフリーに。カーオーディオ、カーナビ、その他カーエレクトロニクス関連を中心に幅広く執筆活動を展開中。ライフワークとして音楽活動にも取り組んでいる。

《太田祥三》

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