外部パワーアンプの “価格差”が大きいのはなぜ?…キーワードから読み解くカーオーディオ | Push on! Mycar-life

外部パワーアンプの “価格差”が大きいのはなぜ?…キーワードから読み解くカーオーディオ

カーオーディオ機器に関する情報を集めると、専門用語を度々目にすることとなる。そしてそれらの存在が入門者の壁となる。当連載は、それを打破すべく用語解説を敢行している。現在は、「外部パワーアンプ」に関連したワードの意味を説明している。

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「外部パワーアンプ」が搭載されたオーディオカーの一例(製作ショップ:サウンドフリークス<岩手県>)。
  • 「外部パワーアンプ」が搭載されたオーディオカーの一例(製作ショップ:サウンドフリークス<岩手県>)。
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カーオーディオ機器に関する情報を集めると、専門用語を度々目にすることとなる。そしてそれらの存在が入門者の壁となる。当連載は、それを打破すべく用語解説を敢行している。現在は、「外部パワーアンプ」に関連したワードの意味を説明している。

「外部パワーアンプ」には大きな価格差が存在する。ただし、比べる際には注意が必要!?

今回は、「外部パワーアンプ」には大きな「価格差」が存在していることについて説明していく。市販の「外部パワーアンプ」のラインナップを見わたすと、製品ごとで価格が大きく異なっている。

ところで以前の記事にて説明したように、「外部パワーアンプ」には「ch数違い」が存在している。で、「ch数」に応じて必要な部品点数が大きく変わる。つまり「ch数」が「1」から「2」に増えると回路の数が2つ分となるので、必要パーツの数も概ね2倍に膨れる。そして「ch数」が「2」から「4」に増えると回路の数がまたもや2倍に増えるので、必要パーツ数がまたもや2倍を要することとなる。

なので価格を比べる際には「1chあたりの価格を比べる」か、もしくは「4chパワーアンプ」に換算して比較するべきだ。つまり10万円の「4chパワーアンプ」と「5万円の2chパワーアンプ」とを比べる際には、後者の価格に2をかける必要がある。そうすると後者も「4chアンプ」であった場合には価格は「10万円」となるので、この2つは同等の価格だと考えられる。このようにすることを、忘れることのなきように。

1chあたり1万円以下のモデルもあれば、同100万円を超えるモデルまである!

その前提を踏まえつつ、どのくらいの「価格差」が存在しているのかを見ていこう。

まずエントリーグレードの「4chパワーアンプ」は、税抜価格で1万5000円程度からある。なので当モデルの「1chあたりの価格」は、ざっと3750円だ。対して「2chパワーアンプ」でありながら、税抜価格が220万円というスーパーハイエンドモデルもある。このモデルでは、1chあたりの価格は「110万円」だ。市販のカー用「外部パワーアンプ」の価格差は、ここまでの開きが有り得ているのだ。

さて、ここまでの「価格差」が生まれるのはなぜなのかというと…。

その答は以下のとおりだ。ひと言でいうと、「外部パワーアンプは製造コストをかければかけるほど性能がどんどん上がっていくから」だ。「外部パワーアンプ」は仕組みが案外シンプルだ。基本的な構造は、かなり以前に発明された当時から大きく変化していない。で、このようにシンプルな工業製品は得てして、使用する部品の質や容量、さらには組み立て精度等にこだわることで性能がどんどん上がっていく。つまり、注いだ「物量」がそのまま性能に反映されやすい。結果、超ハイエンドモデルも生まれ得る。

さて、となるといくらくらいのモデルに狙いを定めると良いのかというと…。

入門機に対して1ランク、または2ランク上のモデルがお薦め!

最終的には、予算を鑑みながら試聴をして好みの音がするモデルを選ぶべきなのだが、できるならばエントリーグレードのモデルから1ランク、または2ランク上のモデルをターゲットにすることがお薦めとなる。

その理由は以下のとおりだ。「低価格帯のモデルほど価格差による性能差が大きく開きがちだから」だ。

例えば1万5000円のモデルと3万円のモデルとでは価格が倍違う。また、3万円のモデルと6万円のモデルとを比べたときにも、価格差が倍開く。このように金額的な違いは大きくなくても比率が大きくなる場合には、性能差もそれに相応して開くのだ。

なおもしも予算が許すのであれば、4chモデルであれば10万円を超える製品に手を伸ばせると、得られる満足度はかなり高まる。このクラスのモデルの中には「ハイエンド」の入門機」というべき実力がある機種が多い。つまり、音質性能的に間違いのないモデルを手にできる。

ただし、「D級パワーアンプ」に関してはこの図式が必ずしもあてはまらないのでご注意を。というのも「D級パワーアンプ」は「A級モデル」や「AB級モデル」と比べて仕組みが複雑であることもあり、コストが性能に直結しにくい。なので、リーズナブルなモデルでも案外高性能であることがある。このことも頭の中に入れておきたい。

今回は以上だ。次回も「外部パワーアンプ」に関する用語の解説を続行する。お楽しみに。

《太田祥三》

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