“非カー用”の製品に物理的チューニングを施して仕上げたオリジナルスピーカーとは… 「ザ・マニアック・カーオーディオ」第4回 | Push on! Mycar-life

“非カー用”の製品に物理的チューニングを施して仕上げたオリジナルスピーカーとは… 「ザ・マニアック・カーオーディオ」第4回

音を良くするための特別なワザや複雑なシステム構築法を紹介している当特集。今回は、“非カー用”のスピーカーをベースに物理的なチューニングを施してオリジナルモデルとして完成されている、“マニアック”な一品をクローズアップする。

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“シンフォマージ”(徳島県)にてプロデュースされたオリジナルスピーカー。
  • “シンフォマージ”(徳島県)にてプロデュースされたオリジナルスピーカー。
  • “シンフォマージ”(徳島県)にてプロデュースされたオリジナルスピーカー(ツイーター)。
  • “シンフォマージ”(徳島県)にてプロデュースされたオリジナルスピーカー(ツイーター)。
  • “シンフォマージ”(徳島県)にてプロデュースされたオリジナルスピーカー(ミッドウーファー)。
  • ツイーター用の「チューニングメタル」。
  • “シンフォマージ”(徳島県)にてプロデュースされたオリジナルスピーカー(ミッドウーファー)。
  • ミッドウーファーのチューニング用のマグネット。
  • ミッドウーファーの裏にチューニングのためのマグネットが貼られたところ。

音を良くするための特別なワザや複雑なシステム構築法を紹介している当特集。今回は、“非カー用”のスピーカーをベースに物理的なチューニングを施してオリジナルモデルとして完成されている、“マニアック”な一品をクローズアップする。

選択肢を増やすべく、個性的なアイテムを開発!

それをプロデュースしたのは、徳島県徳島市にて店舗を構える実力店、“シンフォマージ”だ。同店代表の小笠さんに、まずはその基本的なプロフィールを教えてもらった。

「当アイテムは、主にこれからカーオーディオを始めてみようと思われる方に向けて開発しました。選択肢を増やしたかったんです。そうすることで選ぶ楽しさが深まりますから。実際、既存の製品にはない独特なサウンドを奏でられるスピーカーに仕上げられました。価格は、ツイーター+ミッドウーファー+パッシブの基本セットで5万2000円(税抜)です。

各ユニットの詳細は以下のとおりです。まずツイーターは、パークオーディオという国産ブランド(ホームオーディオメーカー)のモデルを使っています。これは小型であることも特長で、純正位置へのインストールも容易です。で、これのマグネット部に音質向上効果の得られるチューニングメタルを巻いてオリジナルツイーターとしてご提供しています。ツイーターのみの当店での売価は、ペアで1万2000円(税別)です。

ミッドウーファーには、業務用のノーブランドの製品を使っています。ちなみにこのスピーカーは実は、主にカラオケボックスにて使用されているものです。カラオケ用のスピーカーは厳しい条件下で使われていて、ゆえに、意外と高性能なんですよ。しかもコスパが高いです。

というのも、カラオケではごまかしが利きません。普段から肉声を聞いている人たちの歌声を再生することになりますから。なのでカラオケ用のスピーカーには、もともとの音をそのまま再現する能力が求められます。キレイさよりもむしろリアリティ重視で開発されているんです。しかもハウリングを起こすことも多く、つまり乱暴に扱われることが多いので高い耐久性も必要です。そして業務用ですから安価でなければなりません」

ミッドウーファーの裏にチューニングのためのマグネットが貼られたところ。ミッドウーファーの裏にチューニングのためのマグネットが貼られたところ。

周波数特性的なレンジ感よりも再現性の高さが特長。そしてチューニングを施すと…。

「ちなみに最近のカー用のスピーカーはえてして、小口径でもしっかり低音を出そうとして作られていたり、歪みなくフラットな特性を得ようとして仕上げられたりしています。なので低音もよく鳴りますし、音もキレイです。反面、振動板が重くなる傾向があり、細かく動くことがあまり得意ではないモデルも少なくないように感じていました。

なので、細かく動けることを強みとするスピーカーが欲しいなと思い、非カー用のメーカーからさまざまなモデルを取り寄せてテストして、この製品に辿り着きました。当品は、トランジェントが優れています。つまりレスポンスが速いんです。素速く立ち上がりしっかり止まります。そして音楽性も高いです。

ただし低域のレンジ感は既存のカー用スピーカーに及ばない部分もあります。しかし物理的なチューニングを施すと、弱点を解消できます。手を加えると価格は上がってしまいますが、ご希望される方にはチューニングを実行した上でご提供しています。

チューニング法は2通りあります。1つは、スピーカーの裏側にマグネットを貼るというものです。これを行う目的も2つあります。1つは、作用反作用のバランスを整えることです。スピーカーは振動板を動かして空気を蹴って音を出しますが、スピーカー裏におもりを付けるとその動きを受け止める能力が高まります。結果、不要な振動を抑え込めて音に効くんです。ちなみに、この部分を突き詰めようとすればさらに重いものを使った方が良いのですが。

目的の2つ目は、磁束密度を上げることです。マグネットを付けることで磁気回路内の磁束密度が高まり音の密度も上がります。

なお当ミッドウーファーのみの当店での売価はペアで1万6000円(税抜)で、このチューニングを施す場合、別途ペアで8000円(税抜)いただいています」

スピーカーのチューニングパーツ「アクセラレーター」。スピーカーのチューニングパーツ「アクセラレーター」。

磁気回路内の不要信号を除去できるアイテムを活用すると、低域の再生力等が向上!

「チューニング法の2つ目は、サウンドラボという会社が開発した『サウンドアクセラレーター』という半導体パーツの装着です。同社は米国で当アイテムの特許を取得されています。つまり当品は、音に効く根拠を持ち得ています。

得られる効果は以下のとおりです。これをスピーカーのターミナルに接続しさらにアースを取ると、スピーカーの磁気回路内で発生する不要な信号(ノイズ)を除去できます。それによりローエンドが伸び、リアリティも高まります。価格違いで3タイプあり、価格が上がるほど性能も向上します。当店で取り扱っている中でもっともベーシックなもので、ペアで1万6000円(税抜)です。

そして、オリジナルのパッシブクロスオーバーネットワークを2種類用意しています。簡易タイプがペアで9800円(税抜)、標準タイプがペアで2万4000円(税抜)です。なおどちらを選ばれても、車両にて音を確認しながら最終的な定数を決定し仕上げます。

ところでこのほど、スピーカーやメインユニットに貼って音質向上を図れる新たなアイテムの取り扱いを開始しました。最近は、スピーカーやメインユニットを交換しづらい車種が増えています。なので交換せずに音を良くする方法がないかとのご相談を受けることが増えていて、当品はそういったご要望にお応えすべく開発しました。

例えば純正スピーカーの裏側に貼ると、S/Nや密度感が上がりサウンドの明瞭度がアップします。またエネルギー感も上がりボーカルの生々しさも向上します。メインユニットや純正アンプに貼っても効果的です。1枚入りとそれを2つにカットしたものの2タイプあり、価格はどちらも1万8000円(税込)です。

オリジナルスピーカーもこの音質向上アイテムも、店頭にてご試聴いただけます。ご興味があればぜひお気軽にご来店ください」

人とは違ったアプローチで音質向上を図りたいと思ったら、“シンフォマージ”のオリジナルアイテムにもご注目を。お近くならばショップを訪問し、これらのサウンドを要チェック。

《太田祥三》

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