専門店だからこそのサービスがある!? カーオーディオ『用語解説・2021』 Section 6・プロショップ編 第2回 | Push on! Mycar-life

専門店だからこそのサービスがある!? カーオーディオ『用語解説・2021』 Section 6・プロショップ編 第2回

カーオーディオでは専門用語が多々使われる。そしてそれが初心者にとっての“壁”となる。当連載ではその“壁”を取り払うことを目指して、難解な語彙や重要なワードの意味を説明している。今回は、専門店だからこその“サービス”に関連した語句にスポットを当ててみる。

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「セットプラン」に組み込まれることの多いスピーカーの一例(フォーカル・PS 165 FE)。
  • 「セットプラン」に組み込まれることの多いスピーカーの一例(フォーカル・PS 165 FE)。
  • 「セットプラン」に組み込まれることの多いスピーカーの一例(モレル・マキシマス 602 V2)。
  • 「セットプラン」に組み込まれることの多いスピーカーの一例(DLS・RC6.2)。
  • 「セットプラン」に組み込まれることの多いスピーカーの一例(カロッツェリア・TS-V173S)。

カーオーディオでは専門用語が多々使われる。そしてそれが初心者にとっての“壁”となる。当連載ではその“壁”を取り払うことを目指して、難解な語彙や重要なワードの意味を説明している。今回は、専門店だからこその“サービス”に関連した語句にスポットを当ててみる。

取り付け費用等がセットになったお得な「セットプラン」がある!?

まずは、「セットプラン」について説明していく。カーオーディオ・プロショップでは「セットプラン」が用意されることが多い。なおこの言葉自体の意味は難しくはない。何かと何かが組み合わされた商品、という意味なのだが、何と何が組み合わされるのかというと…。

結論から入ろう。カーオーディオ・プロショップで用意されている「セットプラン」の多くは、スピーカーと取り付け作業とがセットになっている。

カーオーディオのスピーカーはクルマに取り付けないと音が出せない。で、カーオーディオ・プロショップではその取り付けも請け負う。取り付けを自分で行うのであれば製品だけを購入すれば良いのだが、取り付け作業はそもそも簡単ではなく、しかもノウハウが必要だ。カーオーディオ・プロショップはそのノウハウを豊富に持っている。

だがカーオーディオ・プロショップに取り付けを依頼しようとする際には、取り付け費用がどのくらいかかるのかが分かりづらく、初心者にとってはそこのところが不安要素となり得てしまう。しかし「セットプラン」ではすべてが込み込みの価格が提示されることとなるので、ユーザーはまるで家電量販店でホームオーディオ用のスピーカーを「これください」と買うような感覚で、カースピーカーをオーダーできる。

ところでスピーカーの取り付けを行う際には、なんらかの「デッドニング」と呼ばれる作業も行われることとなる。「デッドニング」とは「スピーカーを作る作業」だとイメージしてほしい。というのもクルマのドアはそもそも音響機器としては設計されておらず、音響的なコンディションが劣悪だ。それを整えてスピーカーとしての完成度を上げるのが「デッドニング」だ。「セットプラン」の中にはこの、「デッドニング」費用も含まれている。

「セットプラン」に組み込まれることの多いスピーカーの一例(モレル・マキシマス 602 V2)。「セットプラン」に組み込まれることの多いスピーカーの一例(モレル・マキシマス 602 V2)。

「セットプラン」にも、タイプ違いがさまざまある!

ところで、「セットプラン」にはタイプ違いがある。まず、スピーカーごとでセット価格が決められているものと、複数のスピーカーの中から好きなモデルが選べるものとがある。

前者はつまり取り付け費用が固定化されていて、スピーカーの価格に応じてセット価格が変動する。で、このようなタイプの「セットプラン」を用意するお店では、さまざまなグレードのスピーカーの「セットプラン」を用意している場合が多い。そうであればユーザーは、グレードの異なるモデルの中から好きなものを選択できる。対して後者では、同グレードのモデルの中から欲しい製品を選択できる。

また、デッドニングの作業内容も各店ごとで変わってくる。これについてもパターンが2つある。デッドニングがごく軽い内容にとどめられるパターンと、手厚い内容となるパターン、この2つがある。

結果、前者のような「セットプラン」では、セット価格の中での製品代の比重が高くなる。対して後者は、製品代が占める割合はセット価格のうちの半分程度になることが多い。

なので例えば「セットプラン」の価格が同様であれば、製品代の比重が高い前者の方がより良いスピーカーを手にできる。しかし、音的な完成度は後者の方が高くなりがちだ。製品のグレードは少々落ちるが、デッドニングを手厚く行うことでスピーカーとしての完成度が高まるからだ。

しかし、より良い製品を手にできる前者のような「セットプラン」では、後の“伸びシロ”が大きい。後から「デッドニング」に予算を投じれば、そもそも高性能なスピーカーが付いているので音の完成度が一層高まる。

というわけなので、音を成長させる楽しみも味わいたいと思うなら、製品代の比重が高いプランの方がお薦めだ。逆に、1回の作業で(支払いで)完結させたいと思うのなら、デッドニング費用の比重が高いプランの方が向いている。

「セットプラン」に組み込まれることの多いスピーカーの一例(DLS・RC6.2)。「セットプラン」に組み込まれることの多いスピーカーの一例(DLS・RC6.2)。

カーオーディオ・プロショップでは、価値ある催し、「試聴会」も開催される!

続いては「試聴会」というワードについて説明していく。カーオーディオ・プロショップでは度々、「試聴会」なる店頭イベントが行われることがある。これは読んで字の如く、製品の音を確認できる会だ。

このような催しが行われる理由は以下のとおりだ。カーオーディオ用の機材は基本的にクルマに取り付けないと製品として成り立たないこともあり、試聴用の機材を用意しづらいという側面もある。結果、店頭で実際に音を聴ける製品の数がどうしても限定的になりがちだ。しかし、ユーザーからしてみると、できれば「どんな音なのか」を確認したい。「試聴会」は、そんな思いを叶えてくれる機会となるのだ。

なお、「試聴会」にもタイプ違いがいくつかある。まず、試聴形式違いが2パターンある。デモカーの音が聴ける場合と、試聴機材が持ち込まれて店内で聴ける場合、この2つがある。また、デモカーや機材を持ち込むのが一社の場合と複数の場合とがある。

というわけなので、形式や参加メーカー数の違いによって試聴できる製品の数や内容が異なるが、いずれにせよ、普段は聴けないモデルの音を聴けるチャンスとなるので、製品選びの最中であれば特に、開催情報を掴んだら積極的に参加すべきだ。

ちなみに「試聴会」は基本的に、オープン開催である場合がほとんどだ。つまり、自分が普段利用していないお店でも気軽に参加できる。なので「試聴会」は、行ったことのないお店の雰囲気を知れる機会ともなる。

で、「試聴会」情報を掴むには、当サイトの「カーオーディオリンク」のコーナーも参考になる。ここから登録各店の新着ブログに飛べるので、ここをマメにチェックしていると「試聴会」情報も発見できる。ぜひ、ご活用を。

今回は以上だ。次回も専門用語の解説を続行する。お楽しみに。

太田祥三|ライター
大学卒業後、出版社に勤務し雑誌編集者としてキャリアを積む。カー雑誌、インテリア雑誌、そしてカーオーディオ専門誌の編集長を歴任した後、約20年間務めた会社を退職しフリーに。カーオーディオ、カーナビ、その他カーエレクトロニクス関連を中心に幅広く執筆活動を展開中。ライフワークとして音楽活動にも取り組んでいる。

《太田祥三》

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