ユニットの性能を引き出すための重要パーツがさまざまある! カーオーディオ『用語解説・2021』 Section 4・アクセサリー編 第1回 | Push on! Mycar-life

ユニットの性能を引き出すための重要パーツがさまざまある! カーオーディオ『用語解説・2021』 Section 4・アクセサリー編 第1回

ビギナーには分かりづらい専門用語が多々使われるカーオーディオ。当連載では、そんな難解なワードを1つ1つ解説している。今回からは新たな章に突入し、カーオーディオシステムを組むときに必要となるさまざまな「アクセサリー」にスポットを当てていく。

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「ラインケーブル」の一例(オーディオテクニカ)。
  • 「ラインケーブル」の一例(オーディオテクニカ)。
  • 「ラインケーブル」の一例(M&Mデザイン)。
  • 「スピーカーケーブル」の一例(M&Mデザイン)。
  • 「スピーカーケーブル」の一例(チェルノフケーブル)。
  • 「パワーケーブル」の一例(M&Mデザイン)。
  • 「パワーケーブル」の一例(チェルノフケーブル)。

ビギナーには分かりづらい専門用語が多々使われるカーオーディオ。当連載では、そんな難解なワードを1つ1つ解説している。今回からは新たな章に突入し、カーオーディオシステムを組むときに必要となるさまざまな「アクセサリー」にスポットを当てていく。

主要ユニットを機能させるための小物が、総じて「アクセサリー」と呼ばれている!

カーオーディオにおいての「アクセサリー」とは、「メインユニット」とか「スピーカー」のような主要ユニットを機能させるための周辺パーツのことを指す。例えば「ケーブル」類や、「ヒューズ」や分配器といった配線用の小物、さらには電源強化や音質向上のための役立ちグッズ等々まで、主にはメカを持たないアイテムが広く「アクセサリー」と呼ばれている。なお、それらは「ショートパーツ」と称されることもある。

さて、今回はさまざまある「アクセサリー」の中からまず。「ケーブル」類に関する用語を解説していこうと思う。カーオーディオでは「ケーブル」は、主に3タイプが活躍する。「ラインケーブル」、「スピーカーケーブル」、「パワーケーブル」、この3種だ。

それぞれの役割や特徴を解説していこう。まずは「ラインケーブル」から。これは、「ソースユニット」で読み取られた音楽信号を伝送するためのケーブルだ。「メインユニット」と「プロセッサー」間、「メインユニット」と「外部パワーアンプ」間、または「プロセッサー」と「外部パワーアンプ」間で使われる。ちなみにこれは「オーディオケーブル」、「インターコネクトケーブル」、「RCAケーブル」と呼ばれることもある。

なお「RCAケーブル」の“RCA”とは、プラグの形状を表す用語だ。「ラインケーブル」は構造が独特で、1本の線の中にプラス線とマイナス線の両方が仕込まれていて、しかも右ch用の線と左ch用の線が2本1組みとなっている。そして、ケーブルの両端には基本的にプラグが装着されている。で、このプラグには実はいくつかの種類があるのだが、カーオーディオでは“RCA”タイプのプラグが使われることがほとんどだ。なので「ラインケーブル」は「RCAケーブル」と呼ばれることも多いのだ。

ちなみに他のケーブルは任意の長さで切り売りしてもらえるが、「ラインケーブル」は基本的に切り売りはされない。プラグが装着されて完成形となっているからだ。なので長さ違いのモデルがいくつか用意されているので、その中から使用において適切な長さのモデルを選ぶこととなる。

「スピーカーケーブル」の一例(チェルノフケーブル)。「スピーカーケーブル」の一例(チェルノフケーブル)。

「スピーカーケーブル」には、タイプ違いがいくつかある!?

続いては「スピーカーケーブル」について解説していく。「スピーカーケーブル」は「ラインケーブル」と比べて構造がシンプルだ。プラス線とマイナス線が2本1組みとなってはいるが、その1本1本は基本的に導線を被膜が覆うという単純な作りとなっている。ただし、タイプ違いが主に3つある。「平行型」、「ツイスト型」、「4芯型」、この3タイプだ。この中で構造がもっともシンプルなのは「平行型」だ。これはその名のとおり、プラス線とマイナス線の2本が横に並んだ構造となっている。

対して「ツイスト型」は、プラス線とマイナス線とがひねり合わされている。結果、ノイズに強く伝送状況も安定しやすいと言われている。そして「4芯型」は、プラス線とマイナス線が2本ずつ組み合わされていて、音の伝達が安定しやすいと言われている。またその独特な構造を活用して特別な接続方法も可能となる。

ただし、カーオーディオにおいて使われることがもっとも多いのはズバリ、「平行型」だ。各社からりリリースされている製品バリエーションも「平行型」がもっとも豊富だ。

次いでは「パワーケーブル」について解説していこう。「パワーケーブル」は構造的にもっともシンプルだ。基本的に1本単位で製品化されている。つまり、プラス線とマイナス線が一体化されることはない。そしてその1本1本の構造も質素だ。導線が被膜で覆われているだけだ。しかもタイプ違いも存在しない。もちろん導体の素材や被膜の状況が各社の各製品ごとで細かく異なってはいるものの、基本的な構造は製品ごとで大きな差はない。

「パワーケーブル」の一例(M&Mデザイン)。「パワーケーブル」の一例(M&Mデザイン)。

「パワーケーブ」のチョイスは、機器の消費電力や必要な長さを勘案して決定される!

ただし「パワーケーブル」は、太さ違いがさまざま用意されている場合が多い。なぜならば、使用するユニットごとで消費電力が異なりさらには取り付ける場所によってバッテリーからの距離も変わってくるので、それらを勘案して適した太さのケーブルを使う必要があるからだ。ちなみに太さの単位は「ゲージ」で、例えば「4ゲージ」とか「8ゲージ」というように数字と「ゲージ」が組み合わされて太さが表される。数字が小さくなるほど太く、大きくなるほど細くなる。

ところで、パワーケーブル」がプラス線とマイナス線とが対になっていない(一体化されていない)のは、クルマの電気配線の仕組みが独特だからだ。クルマの電装品の電源配線では、プラス線はケーブルが使用されるものの、マイナス線はボディがその役割を担う。そうすることで、配線を簡略化できるからだ。なので例えば「外部パワーアンプ」の電源配線ではプラス線はメインバッテリーから直に引き込まれるが、マイナス線は「外部パワーアンプ」の近くのボディに接続される。そしてこのことは「ボディアース」とか「グランド」と呼ばれている。

なお、プラス電源をメインバッテリーから直接引き込む配線方法のことは「バッ直」と称されている。「外部パワーアンプ」を使用する際には普通「バッ直」が実行され、「パワードサブウーファー」においても多くの場合「バッ直」が実践されることとなる。

ちなみに「バッ直」は、作業の難易度が結構高い。特にメインバッテリーがエンジンルーム内にある場合には、エンジンルームから車室内へと通線する作業に手間がかかる。しかし音と安全性の両面で、特に「外部パワーアンプ」を使用する場合には、これはマストだと心得るべきた。

今回は以上だ。次回も「アクセサリー」に関する用語の解説を続行する。お楽しみに。

太田祥三|ライター
大学卒業後、出版社に勤務し雑誌編集者としてキャリアを積む。カー雑誌、インテリア雑誌、そしてカーオーディオ専門誌の編集長を歴任した後、約20年間務めた会社を退職しフリーに。カーオーディオ、カーナビ、その他カーエレクトロニクス関連を中心に幅広く執筆活動を展開中。ライフワークとして音楽活動にも取り組んでいる。

《太田祥三》

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