スペックから分かることとは? カーオーディオ『用語解説・2021』 Section 3・サブウーファー編 第4回 | Push on! Mycar-life

スペックから分かることとは? カーオーディオ『用語解説・2021』 Section 3・サブウーファー編 第4回

カーオーディオでは専門用語が使われることが多い。当連載は、それらを1つ1つ解説することでカーオーディオへの関心を高めていただこうと展開している。現在は「サブウーファー」に関する用語を説明している。今回は、スペックに関連した用語に焦点を当てる。

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「ユニットサブウーファー」の装着例(製作ショップ:アミューズ<広島県>)。
  • 「ユニットサブウーファー」の装着例(製作ショップ:アミューズ<広島県>)。
  • 「ユニットサブウーファー」の一例(シンフォニ/クワトロリゴ・ヘリテージサブ)。
  • 「ユニットサブウーファー」の一例(モレル・プリモ)。

カーオーディオでは専門用語が使われることが多い。当連載は、それらを1つ1つ解説することでカーオーディオへの関心を高めていただこうと展開している。現在は「サブウーファー」に関する用語を説明している。今回は、スペックに関連した用語に焦点を当てる。

「サブウーファー」には「インビーダンス」違いのモデルがいろいろある!?

今回は、スピーカーユニット単体で発売されている「ユニットサブウーファー」のスペックについて説明していく。ところで「スピーカー編」の中でもスペックに関する用語をひととおり解説している。「サブウーファー」も「スピーカー」の一種なので、カタログ等に掲載されているスペックの項目は「スピーカー」のスペックと概ね同様だ。しかしながら「サブウーファー」ならではの項目もあり、また「スピーカー」と同様の項目であってもその意味するところが少々異なるものもある。というわけで今回は、それら「サブウーファー」ならではのものに絞って解説していく。

ではまずは、「インピーダンス」について解説していく。「インピーダンス」とは簡単に言うと、「スピーカーの内部を電気信号が流れるときの電気抵抗」のことを指す。単位は「Ω(オーム)」だ。そしてこれは「スピーカー」のスペック表にも載っているものだが、「サブウーファー」においては「スピーカー」のそれとは少々状況が異なっている。

というのも、カーオーディオのスピーカーは多くが「4Ω」だ。中には「2Ω」のモデルもあるが、それほど多くはない。一方「サブウーファー」では、主流は「4Ω」であるものの、「2Ω」や「1Ω」のモデルも結構多くある。

ちなみに、「インピーダンス」の数値が小さくなればなるほど、そのモデルはパワフルに鳴らすことを特長としたモデルだと判断できる。なぜなら抵抗値が低くなればより多くの電流が流れることとなる。その分、大きな音量を出しやすくなる。

ただし、「パワーアンプ」側が「低インピーダンス」のスピーカーの再生に対応していないと「1Ω」や「2Ω」のモデルを組み合わせることはできない。なので、パワーアンプとの組み合わせの可否を確認した上で選ぶ必要がある。そこのところはお忘れなきように。

「ユニットサブウーファー」の一例(シンフォニ/クワトロリゴ・ヘリテージサブ)。「ユニットサブウーファー」の一例(シンフォニ/クワトロリゴ・ヘリテージサブ)。

北米ブランドの製品の中には「低インピーダンス」のモデルが多い!?

ちなみに国産の「ユニットサブウーファー」は、ほとんどが「4Ω」だ。しかしながら北米ブランドの製品の中には「2Ω」や「1Ω」のモデルが結構多くある。

そうである主な理由は、文化の違い、ということだろう。北米では、サブウーファーをパワフルに鳴らすスタイルが根付いている。そのような鳴らし方をする際には「低インピーダンス」のモデルは重宝される。また、どのくらいの音圧を出せるかを競う競技も日本より盛んで、高い音圧を得ようとするときにも「低インピーダンス」のモデルは使いやすい。そういったニーズに応えるために、「低インピーダンス」のモデルが比較的に多くなっている。

そしてさらには、「インピーダンス」が異なるモデルがリリースされていると、「サブウーファー」を何発も鳴らしたい場合、鳴らす都合によって最適な「インピーダンス」のモデルを選べる。

というのも、スピーカーは直列に接続すると「インピーダンス」は足され、並列に繋ぐと「インピーダンス」は半分に下がる。なので例えば、2発の「サブウーファー」を「4Ω」で鳴らしたいと思ったときには「インピーダンス」が「2Ω」の「サブウーファー」を直列接続すれば「4Ω」で鳴らせる。そして4発とか8発とか大量のサブウーファーを鳴らしたい場合にも、「4Ω」「2Ω」「1Ω」というように「インピーダンス」違いがいろいろとあると、全体を何Ωで鳴らしたいかの都合に合う「インピーダンス」のモデルを、接続の仕方を考慮しながら選択できる。

さて、続いては「ボイスコイル」について説明していく。「サブウーファー」のスペックをみると、「シングルボイスコイル(SVC)」と「ダブル(デュアル)ボイスコイル(DVC)」のどちらであるかが明記されている場合が多い。これらはそれぞれ何を示しているのかというと…。

「ユニットサブウーファー」の一例(モレル・プリモ)。「ユニットサブウーファー」の一例(モレル・プリモ)。

「ボイスコイル」が2つ備わっていると、パワフルに鳴らせる!?

まず「ボイスコイル」とは何なのかを説明しておこう。スピーカーは振動板を動かすために、背面に「磁気回路」を備えている。そしてこの「磁気回路」は、「磁石」と「ボイスコイル」とで構成されている。で、「ボイスコイル」は芯となる筒状のパーツに導線が巻かれた状態となっていて、この導線に電気信号が流れるとフレミングの左手の法則に従って「ボイスコイル」が前後に動き、その動きが振動板に伝わり音が生み出される。これが「ボイスコイル」の役割だ。

なお、国産モデルの多くは「シングルボイスコイル」だ。つまり、スタンダードなのは「シングルボイスコイル」の方だ。しかし海外ブランドの製品の中には、ダブルボイスコイル」の製品が結構多くある。これもやはり、パワフルに鳴らすという文化が根付いているからだろう。「ダブルボイスコイル」を備えた「サブウーファー」は、パワフルに鳴らせることを特長としている場合が多い。

そして問題となるのは、「シングルボイスコイル」と「ダブルボイスコイル」のどちらを選ぶべきかというところなのだが、これも鳴らす都合で考えられることが多い。「ダブルボイスコイル」の場合、2つの「ボイスコイル」を直列で接続すれば総合の「インピーダンス」は倍になり、並列で接続すれば「インピーダンス」は半分に下がる。そのサブウーファーを何Ωで鳴らしたいかによって、または何発を何Ωで鳴らしたいかによって、シングルかダブルかを考えながら製品選びがされることが多いのだ。

そして「サブウーファー」ならではのスペックといえばもう1つ、「推奨ボックス容量」というものがある。これはその名のとおり、「サブウーファーボックス」に組み込む際に、そのボックスの容積をどのくらいにすべきかを指し示したものだ。

なお、「サブウーファーボックス」には構造的なタイプ違いがあり(それについては次回に詳しく解説する)、代表的な2つのタイプ「シールドタイプ」と「バスレフタイプ」、この2つについてそれぞれの推奨容量が記載されている場合が多い。そして「推奨容量」は基本的に、マックスとミニマムの両方が示されている。ユーザーはそれを参照した上で、鳴り方や積載性を考慮しながらボックスの設計を行うこととなる。

今回は以上だ。次回は「サブウーファーボックス」に関する用語の解説を行う予定だ。乞うご期待。

太田祥三|ライター
大学卒業後、出版社に勤務し雑誌編集者としてキャリアを積む。カー雑誌、インテリア雑誌、そしてカーオーディオ専門誌の編集長を歴任した後、約20年間務めた会社を退職しフリーに。カーオーディオ、カーナビ、その他カーエレクトロニクス関連を中心に幅広く執筆活動を展開中。ライフワークとして音楽活動にも取り組んでいる。

《太田祥三》

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