「プロセッサー」活用学・入門 第5回 タイプ解説その2 「パワーアンプ内蔵DSP」の利点と選び方のコツを解説! | Push on! Mycar-life

「プロセッサー」活用学・入門 第5回 タイプ解説その2 「パワーアンプ内蔵DSP」の利点と選び方のコツを解説!

本格的なカーオーディオシステムを組みたいと思ったとき、「プロセッサー」が力を発揮する。当特集では、これが何なのか、そしてどのように使うと良いのかまでを全方位的に解説していこうと試みている。今回は、「パワーアンプ内蔵DSP」をクローズアップする。

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「パワーアンプ内蔵DSP」の一例(アークオーディオ・PS8-50)。
  • 「パワーアンプ内蔵DSP」の一例(アークオーディオ・PS8-50)。
  • 「パワーアンプ内蔵DSP」も擁する“プラグアンドプレイ”の、全ラインナップ。
  • 「パワーアンプ内蔵DSP」の一例(JLオーディオ・VX400/4i)。

本格的なカーオーディオシステムを組みたいと思ったとき、「プロセッサー」が力を発揮する。当特集では、これが何なのか、そしてどのように使うと良いのかまでを全方位的に解説していこうと試みている。今回は、「パワーアンプ内蔵DSP」をクローズアップする。

ナビが換えられない、または換えたくないとき、「パワーアンプ内蔵DSP」が活躍!

ところで前回は、「メインユニット内蔵タイプ」について以下のように説明した。もしもナビを交換できるのであれば、今使っているナビの使い心地に不満を感じている場合、または新車を購入したタイミングで市販ナビを付けたいと思っている場合、「プロセッサー」の選択肢の筆頭となるのは「メインユニット内蔵タイプ」だ。高性能な「プロセッサー」が内蔵されたAV一体型ナビを導入すれば、快適に使える最新ナビと本格システムの核となる「プロセッサー」とを、同時に手にできるからだ。

しかし、ナビを交換できない車種も少なくない。取り外せない(外しにくい)構造になっていたり、仮に強引に取り外したとしても空いたスペースのサイズがいわゆる「DIN」規格になっていなければ、市販ナビは入れづらい。または、使用中のナビがまだ新しい場合にも、それを交換するのは非現実的だ。ゆえにそうである場合には、「パワーアンプ内蔵DSP」が有力候補となってくる。

なおナビが交換できなない場合には、「単体DSP」を導入するという作戦も選択肢の1つとなるが、こちらは導入のハードルが少々上がる。なぜならば、別途外部パワーアンプも用意しなくてはならないからだ。

外部パワーアンプが必要となる理由は以下のとおりだ。「プロセッサー」内で処理する音楽信号は、パワーアンプで増幅する前の微弱な状態でなければならない。増幅した後では処理が難しくなるからだ。ゆえに「プロセッサー」内で処理された音楽信号は、その後改めてパワーアンプで増幅することとなる。なので「プロセサー」の後段には、パワーアンプを置かねばならない。つまり、「プロセッサー」とパワーアンプはセットで必要となる、というわけなのだ。

しかし「パワーアンプ内蔵DSP」なら、その名のとおりパワーアンプも内蔵している。ゆえにその分、導入のハードルが下がるのだ。

「パワーアンプ内蔵DSP」も擁する“プラグアンドプレイ”の、全ラインナップ。「パワーアンプ内蔵DSP」も擁する“プラグアンドプレイ”の、全ラインナップ。

「パワーアンプ内蔵DSP」は、純正メインユニットとの共存ありきで設計されている!?

ところで、「パワーアンプ内蔵DSP」も「単体DSP」も、純正メインユニットとの共存を前提に作られている。というのも、取り外せないタイプの純正メインユニットには「プリアウト」と呼ばれる音声出力端子が装備されていない場合がほとんどだ。つまり、外部機器との連携が想定されてはいないのだ。

なので「パワーアンプ内蔵DSP」および「単体DSP」には、「ハイレベルインプット」と呼ばれる端子が装備されている。これは、純正メインユニットの「スピーカー出力」を接続するための端子だ。「プリアウト」がないのならスピーカー出力を取り込もう、そう考えられているのだ。それが可能となれば、「プリアウト」がなくても純正メインユニットをソースユニットとして活用できる。純正メインユニットを生かして、本格システムを構築できる。

なお先述したとおり、「プロセッサー」内で扱われるのは微弱な状態の信号だ。なので「ハイレベルインプット」端子から取り込まれた信号はすぐさま、音楽信号を減圧する回路に通される。そうすることで、「プロセッサー」内での制御が可能となる。純正メインユニットとの共存ありきで作られているからこそ、このような仕組みが備えられているというわけだ。

ちなみに、「スピーカー出力」を「ハイレベルインプット」に接続するには、多少の配線加工が必要となる。純正のスピーカーケーブルをどこかしらでカットして、その上でケーブルを延長させたり端子を付けたりしなければならない。

ただし、それら作業はプロショップにとっては朝飯前だ。とはいえその分の取り付け工賃がかかることは頭に入れておこう(大きな加工を伴うわけではないので、それほど多くはかからない)。額については事前に確認し、納得の上でオーダーしよう。なおモデルによっては車体メーカーごとの変換カプラーが用意されていることもある。そのような機種を選ぶと、取付工賃を多少コンパクト化させられる。

「パワーアンプ内蔵DSP」の一例(JLオーディオ・VX400/4i)。「パワーアンプ内蔵DSP」の一例(JLオーディオ・VX400/4i)。

仕様とサイズを鑑みながら、自分にとってのベストを選ぶベシ!

続いては、「パワーアンプ内蔵DSP」の選び方のポイントを解説していく。昨今は「パワーアンプ内蔵DSP」のニーズが相当に高まっていて、結果、さまざまなタイプの機器がリリースされている。つまり、選択肢が幅広い。

で、選ぶ際にはまず、次のどちらが良いかを考えよう。「パワーアンプ内蔵DSP」は、大きく2タイプに分類できる。1つは「合理性に重きを置いたタイプ」で、もう1つは「音質性能重視タイプ」だ。

導入コストをある程度抑えたいと考えるのであれば、前者が向く。「合理性に重きを置いたタイプ」は価格を抑えるべく、コントロールできるch数、内蔵するパワーアンプのch数、パワーアンプの出力、これらのうちのいずれかを、または複数をある程度割り引いて、その分リーズナブルに仕上げてある。

また“合理化”が図られたモデルは、コンパクトに作られている場合も多い。そうであればインストール費用も縮小できる。

一方音にこだわりたいと思うのなら、または後々のシステム発展も視野に入れるなら、「音質性能重視タイプ」が向く。例えば、いつかはフロント3ウェイ+サブウーファーというシステムにまで発展させたいと思うなら、コントロール可能なch数は「8」ないしは「7」が確保されたモデルを選ぶべきだ。そして音にもこだわるなら、パワーアンプの出力はある程度大きい方が有利だし、価格的にもハイグレードなモデルの方がアドバンテージを発揮する。ある程度のコスト増は覚悟して、予算の許す範囲の中で、できる限り高性能なモデルに手を伸ばしたい。

今回は以上だ。次回は「単体DSP」について解説していく。お楽しみに。

太田祥三|ライター
大学卒業後、出版社に勤務し雑誌編集者としてキャリアを積む。カー雑誌、インテリア雑誌、そしてカーオーディオ専門誌の編集長を歴任した後、約20年間務めた会社を退職しフリーに。カーオーディオ、カーナビ、その他カーエレクトロニクス関連を中心に幅広く執筆活動を展開中。ライフワークとして音楽活動にも取り組んでいる。

《太田祥三》

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