連載「カーオーディオユニットの選び方」詳細解説! Part1「スピーカー編」 その2「取り付け性」もチェック! | Push on! Mycar-life

連載「カーオーディオユニットの選び方」詳細解説! Part1「スピーカー編」 その2「取り付け性」もチェック!

製品選びの段階からカーオーディオを満喫していただこうと、その際に役立つ情報を紹介している当シリーズ連載。まずは「スピーカー」の選び方を説明している。その第2回目となる当回では、「取り付け性」をチェックする必要性を説いていく。

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車種専用スピーカーの一例(フォーカル・PLUG&PLAY elite for Mercedes)。
  • 車種専用スピーカーの一例(フォーカル・PLUG&PLAY elite for Mercedes)。
  • カスタムフィットスピーカーの一例(カロッツェリア・TS-C1730S)。
  • 車種専用スピーカーの一例(DLS・UPi4)。

製品選びの段階からカーオーディオを満喫していただこうと、その際に役立つ情報を紹介している当シリーズ連載。まずは「スピーカー」の選び方を説明している。その第2回目となる当回では、「取り付け性」をチェックする必要性を説いていく。

まずは、愛車に取り付け可能な「口径」を確認!

スピーカー選びをする際には、「取り付け性」にも着目したい。というのも、スピーカーには取り付けがしやすいものとそうではないものとがある。で、後者を選んだ場合には、取り付けに際して大掛かりな改造を伴うケースも出てくる。そうであると取り付け費用がかさんでしまう。なので、より低予算でスピーカー交換を完了させたいと思ったら、「取り付け性」が高いモデルの中から選ぶべきだ。

なお、「取り付け性」が高いかどうかをチェックする前に、愛車のドアに装着されている純正スピーカーの口径がどれくらいなのかを確認しておく必要がある。

その理由は以下のとおりだ。国産車では17cmクラスのスピーカーが取り付けられているケースが多いのだが、中には13cmクラスや10cmクラスというような小口径タイプであることも少なくない。ちなみに欧州車では、8cmから10cmくらいである車種の方が多い。そうだと、17cmクラスのスピーカーは簡単には装着できない。ドア内部の鉄板をカットする等の大掛かりな改造が必要となるからだ。

というわけなので、スピーカー交換に及ぶ際にはまず、装着可能な口径を把握しておきたい。その上で、その口径の製品の中から候補を絞り込んでいこう。ここのところはくれぐれもお忘れなきように。

そしてその次に、「取り付け性」が高いかどうかを見極めていこう。なお、「取り付け性」が高いモデルを探す際には、「カスタムフィット」もしくは「トレードイン」と銘打たれているかどうかを確認しよう。そうであればそれはすなわち、取り付けしやすいモデルだと判断できる。さて、これらは何をもって「取り付け性」が高いとされているのかというと…。

カスタムフィットスピーカーの一例(カロッツェリア・TS-C1730S)。カスタムフィットスピーカーの一例(カロッツェリア・TS-C1730S)。

ミッドウーファーでは、「取り付け奥行き寸法」がキーとなる!?

モノにより状況が変わってくるのだが、「カスタムフィット」とか「トレードイン」とうたわれている製品では、取り付け用のパーツ類が豊富に同梱されていることが多い。もしくは、サイズ的に汎用度が高いことをもって「取り付け性」が高いとしているモデルもある。

で、ここでいう「サイズ」とは、ミッドウーファーにおいては主に「取り付け奥行き寸法」のことを指す。その数値がある程度の範囲に収まっていれば、多くの車種に取り付けられる。具体的には、17cmクラスのスピーカーの場合には、60mmくらいが1つの目安となるだろう。70mmくらいでもドアの内張りパネル内に収まる車種は少なくはないが、60mmを切ってくると対応がぐっと広がる。多くの車種で、大きな改造をすることなくドアの内張りパネル内に収められる。

ツイーターについても、筐体のサイズが小さい方が「取り付け性」は高くなる。特に、純正位置に埋め込みたいと考える場合は、その場所に入れられるサイズのものを探したい。

しかしながらツイーターの場合は、ダッシュボードの上にポンと置くような形で取り付けられれば、取り付け工賃を抑制できる。ツイーターを見える位置に置きたくないと思ったら純正位置に埋め込めるモデルを探すしかないが、工賃を抑えられるモデルをということならば、ダッシュボードの上に置けるものであればOKだ。しかもツイーターから放たれる音を直接聴けるようになるので、この設置方法は音的なメリットも発揮する。

なお、それが可能がどうかは、「ダッシュボードの上に取り付けるためのマウントが付属しているかどうか」がポイントとなる。というわけなので、ツイーターの取り付け費用を抑えたいと思ったら、ツイーターマウントが付属しているモデルの中から選択しよう。

車種専用スピーカーの一例(DLS・UPi4)。車種専用スピーカーの一例(DLS・UPi4)。

愛車に合う「車種専用モデル」が存在していれば、チャンス!?

ところで、「取り付け性」にこだわるのであれば実は、「車種専用モデル」がもっともアドバンテージを発揮する。車種専用モデルの場合は、取り付けに必要な他の部材までも同梱されている場合も少なくないからだ。

例えば、スピーカーを取り付ける際には「インナーバッフル」と呼ばれる取り付けスペーサー的なパーツが必要となる。なおこれは単なる土台ではなく、スピーカーから発生する振動をドアの鉄板に伝えにくくする等、音響パーツ的な役割も担う。

で、車種専用モデルでは、その「インナーバッフル」まで専用設計されたものが同梱されていたり、音楽信号を帯域分割するためのパーツである「パッシブクロスオーバーネットワーク」も車種専用にチューニングされている場合もある。

ちなみに言うと、BMWやメルセデス-ベンツは世界的な人気車種であることもあり、世界各国のカーオーディオブランドがこぞってこれらに専用のスピーカーをリリースしている。なおこれらの車種では、シート下に純正のサブウーファーが設置されていて低音の再生レンジは広げられているものの、ドアには小さめのフルレンジスピーカーが付いているだけで高音再生用のツイーターが設定されていないケースが少なくない。なので、スピーカー交換をすると音が結構大きく変わる。ゆえにスピーカー交換をしたいというニーズも比較的に高く、それもあり専用モデルが多く存在することとなっている。

なのでそれらの車種に乗っているのなら特に、「取り付け性」の高いスピーカーが欲しいと思ったらまず、愛車に合う専用モデルの有り無しを確認してみよう。そして、気になるブランドから専用モデルが出ていればしめたものだ。それを候補の筆頭として検討してみよう。

今回はここまでとさせていただく。次回以降もスピーカー選びに役立つ情報を1つ1つ紹介していく。お楽しみに。

太田祥三|ライター
大学卒業後、出版社に勤務し雑誌編集者としてキャリアを積む。カー雑誌、インテリア雑誌、そしてカーオーディオ専門誌の編集長を歴任した後、約20年間務めた会社を退職しフリーに。カーオーディオ、カーナビ、その他カーエレクトロニクス関連を中心に幅広く執筆活動を展開中。ライフワークとして音楽活動にも取り組んでいる。

《太田祥三》

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